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韓国駐在員報告2015年2月 経済 韓国の市民団体「消費者市民の集まり」は2015年1月12日、2014年6月と10月の2回にわたり世界の主要都市の農畜産物と加工食品25品目、42製品の価格を調査した結果を発表した。調査対象となったのは、韓国(ソウル)をはじめ、米国(ニューヨーク)、中国(北京)、日本(東京)、ドイツ(ベルリン)、フランス(パリ)、英国(ロンドン)、イタリア(ミラノ)、カナダ(トロント)、オーストラリア(シドニー)、スペイン(マドリード)、オランダ(アムステルダム)、台湾(台北)の13カ国・地域。調査結果よると、韓国は42製品のうち35製品の価格が高く、上位5位以内に入った。スターバックスのカフェアメリカーノのトールサイズ(355ml)は韓国が4,100ウォン(約450円)で最も高かった。価格は2007年以降、7年間で24% (800ウォン)上昇した。最も安かったのはニューヨークで2,477ウォンだった。チリ産ワイン(モンテス・アルファ・カベルネ・ソービニヨン)も韓国が最も高かった。輸入量の増加などで百貨店での販売価格が2010年の4万7千ウォンから2014年は4万3千ウォンに落ちたが、他の国に比べ高い。肉類は韓国産、輸入品のいずれも韓国が高かった。韓国産の牛ロースとサムギョプサル(豚の三枚肉)は韓国が最も高く、輸入牛ロースは3番目に高かった。輸入果物の価格は、マスカットが1位、パイナップル、グレープフルーツ、レモンが2位、オレンジ、マンゴー、バナナが3位、サクランボ、キウイが4位と、いずれも韓国が上位5位以内に入った。特に、2014年の米国産サクランボの輸入価格は、2012年の韓米自由貿易協定(FTA)発効後19.0%下落したが、消費者価格は42.4%上昇した。輸入果物を含む輸入農産物は流通構造が複雑なため消費者価格が高くなるためだ。同団体は、FTA締結などで輸入品の消費者価格が下がると期待されていたが、消費者には関税引き下げの効果がないと指摘した。 |
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