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ヨーロッパ駐在員報告
2000年2月 政治 駐在員 : 森 貴志
極右主義の拡大に警鐘
ナチスによるユダヤ人大量虐殺の歴史的教訓を政治や教育に生かし、次世代に語り継ぐことを目的とした世界ホロコースト会議が、1月26日から3日間スウェーデンのストックホルムで開催された。
会議には世界47カ国から政府代表や歴史家、ユダヤ人団体関係者など約800人が参加。開催国スウェーデンのぺーション首相は、「ネオナチや極右主義が再び勢いを増やしつつある現在、我々は沈黙を破り、ホロコーストとの関係を見据えなければならない。」と述べ、オーストリアで極右政党の自由党を含む連立樹立交渉が進められていることを非難した。
ドイツとフランスでは、反ユダヤ主義の宣伝文書などの流布が刑法で禁じられている。しかし欧州内でもデンマークやスウェーデンなど、これらの規則がない国が多い。特にスウェーデンでは、最近ネオナチの活動が盛んになっており、ドイツの極右グループとの交流を深めているとの指摘がある。
* オーストリアの自由党を含む連立政権は、EU等の警告にも関わらず、2月成立した。
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