• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 交流・まちづくり > 国際交流 > 地域外交課 > 海外駐在員報告 > 東南アジア駐在員報告

ここから本文です。


東南アジア駐在員報告

2001年4月 政治
駐在員 : 岩城徹雄


   タイ、ミャンマー両国代表で構成される国境委員会が42日からミャンマーで開催され、両国政府が協  力して国境地帯での麻薬密輸取り締まりで協力することに合意した。

     両国の国境から30Kmほど北のミャンマー領内には、少数民族ゲリラのワ州連合軍(UWSA)が麻薬製造拠点を設け大量の麻薬を生産している。ミャンマー政権がこれを支援しているのではないかとのタイ側の憶測もある。国境付近にはミャンマー政府に反対する勢力のシャン州連合軍(SSA)もあり、UWSAとケシの栽培をめぐり対立を起こしている。本年29日にはタイ領土内でミャンマー国軍とSSAの武力衝突が起こったのを機に、11日には観光地で有名なタイのメーサイでミャンマー軍とタイ軍の交戦、21日にはミャンマー領内で再度ミャンマー国軍とSSAの交戦が相次いで起こり、民間人も巻き添えになって数名が死亡した。両国の国境検問所は213日から閉鎖されたままになっており、両国軍とも国境警備を強化して緊張が続いている。

     タイでは、ミャンマーから流入した麻薬による汚染が深刻化しており、国内の中毒患者は子供や若者を中心に500万人とも言われ、僧侶も10%が中毒患者とか、総理府の高官が麻薬所持で逮捕されるなど大きな社会問題となっている。タクシン首相は、経済再生同様あるいはそれ以上の最優先課題として麻薬対策に力を入れている。31112日に開かれた首相主催の麻薬問題対策会議では、麻薬捜査当局の権限強化や未成年者の夜10時以降の盛り場への立ち入り禁止などが提言されたほか、首相自身が、麻薬犯罪の死刑囚に対する刑執行を早期に行うこと、見せしめのための放映もありうるなどと厳しい姿勢を示している。33日に発生したタクシン首相の搭乗予定の飛行機がバンコク空港で爆破された事件は未だ原因が不明であるが、事故当初、麻薬取締りに関して強硬な姿勢を見せる首相を狙った麻薬組織のテロではないかとの見方が有力視されたほどである。

      タイ国民の間では、ミャンマー大使館やラチャブリ病院の占拠事件以来、反ミャンマー感情が高ま っているといわれているが、今回の国境委員会の合意が両国関係の改善につながるよう期待した  い。


    日付別一覧  地域別一覧  分野別一覧

お問い合わせ

知事直轄組織地域外交局地域外交課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3066

ファックス番号:054-254-2542

メール:kokusai@pref.shizuoka.lg.jp