マレーシア、女性省を新設
マレーシア政府は女性に関する行政を担当する女性省(Ministry of Women Affair)を新設し、1月30日に正式に発足させた。初代の大臣には国民の間でも人気が高いシャリザット・ジャリル前首相府副大臣(女性)が就任した。具体的な仕事はこれからとなるが、イスラム教徒が多いマレーシアでは、都市部以外で女性の社会進出が遅れており、女性向の行政サービスの改善などをめざすものと考えられる。
マハティール首相は、国の発展のためには女性の力は重要と語っており、ラフィダ通産相、ゼティ中央銀行総裁、アイヌム検事総長など、これまでも重要ポストに女性を任命してきているが、今後もこの傾向は続きそうである。しかし、厳格にイスラムの教えを守ることを提唱する野党の全マレーシア・イスラム党が勢力を拡大しつつあるため、今回の新省設立は与党への女性票の取り込み策だとの見方もある。