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中国駐在員報告
2001年8月 政治 駐在員 : 外山敬三
7月13日午後10時、2008年のオリンピック開催地が北京に決定した。立候補している5都市の中で前評判では北京が圧倒的に有利と言われていたが、8年前、3回目の投票までは圧倒的に有利だったのが、マンチェスターの票がシドニーに流れ、2票差で涙を飲んだ苦い経験があるためか、どちらかと言えば成り行きを静かに見守っていた感がある北京市民だが、開催が決定した瞬間、街中が歓喜の渦に巻き込まれ、長安街などの幹線道路もたちまち大渋滞となった。
翌日のマスコミの紙面も祝賀の記事一色で埋まっていたが、落選した場合に備えての予定稿も用意されていた。「北京青年報」の予定稿は「北京は頑張った」という内容で、ここ数年の北京の変化を紹介しながら、一層の努力を呼びかけるもの。招致成功を祝う企業広告も「あと1歩だった。次回はもっと鮮やかに」「この紙面は五輪招致成功のために残しておく」といった落選版を準備しており、こういった余裕も8年前とは違う中国を示しているようだ。
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