9月23日(日)、世界で唯一夜間に市街地道路の一部を利用した特設コースで開催されるシンガポールF1グランプリが開催された。21日(金)のテスト走行、22日(土)の予選会も含め、8万4千枚を超えるチケットが販売され、多くの来場者を集めた。また22日(土)、シンガポール政府は、F1開催権を統括するFOA(Formula One Administration)と新たに5年の開催契約で合意に至ったと発表した。
開催1ヶ月前から直前までの期間にタクシーに乗り、渋滞すると必ず聞かされる運転手のセリフ、「F1!(F1のせいだ!)」に象徴されるように、シティ中心部を完全閉鎖し、東西交通を分断するこの大イベントには、国民の間では開催継続に賛否が割れていた。が、これまでの4年間に15万人を超える海外からの観光客誘致と、毎年1億5千万シンガポールドルの経済効果を挙げてきたF1に、異論を唱える政府関係者はいなかったようだ。