台湾駐在員報告
2023年12月 社会・時事 駐在員 : 市川 美奈子
台湾では来年1月13日に、4年に一度の総統選挙が行われる。総統は任期が4年で、再選は一度に限り認められている。現職の蔡英文(さい・えいぶん)総統は既に2期目であるため、次期選挙への出馬はできない。このため、民主進歩党(民進党)の副総統である頼清徳(らい・せいとく)氏が、蔡英文総統の後継として出馬を表明している。
頼氏のほかに、現新北市長で中国国民党(国民党)の侯友宜(こう・ゆうぎ)氏、前台北市長で台湾民衆党(民衆党)の柯文哲(か・ぶんてつ)氏、台湾最大のメーカーである鴻海科技(フォックスコン)創業者で無所属の郭台銘(かく・たいめい)氏の出馬が有力だと見られていた。
ところが、立候補受付締め切りの11月24日を目前にして、野党が候補者を一本化する動きが出てきた。野党が候補者を一本化すれば支持率トップの頼氏を抜く可能性があり、この動きは全台湾が注目するところとなったが、11月23日、野党の協議は物別れに終わった。さらに、無所属の郭氏が不出馬を表明するという波乱の展開となった。
11月24日、次期総統の座は、民進党の頼氏、国民党の侯氏、民衆党の柯氏の3名によって争われることが正式に決定した。4年に一度の総統選、今後の展開に大いに注目したい。
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