中国駐在員報告
2018年3月 経済 駐在員 : 土屋岳久
中国の商業不動産専門ウェブサイト「贏商網」によると、2017年に上海市内で開業予定だった商業面積3万u以上の大型商業施設は45施設もあり、うち12施設は上半期に実際に開業したとのことである。
このうち、2017年7月に開業した「上海華潤万象城」(建築面積5万24u、商業面積2万4千u)と、12月に開業した「上海紅星愛琴海購物公園」(建築面積5万4千u、商業面積2万4千u)の2施設を先日、訪問した。
交差点をはさんで斜向いに競い合うように立地している両施設の規模は、それぞれ地下鉄10号線の紫藤路駅と、約1km離れた龍柏新村駅とを跨ぐ距離にあるほど、巨大なものである。
これら2施設にはアパレル、飲食、映画館など一般的なテナントはもちろんのこと、上海華潤万象城には、ランボルギーニなど高級車のショールームや、国際基準を満たしたアイススケートリンクまである。また、上海紅星愛琴海購物公園には、屋上乗馬場や、著名な建築家の安藤忠雄氏が設計した美術館もあり、両施設とも他の商業施設との差別化を重視していることが見て取れた。
大型商業施設の開業ラッシュにより、今後淘汰されていく既存施設や、開業後に集客が振るわない施設も出てくると思われるが、どのような形態の施設が上海市民の心を引き付けるのか、引き続き調査していく。
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