東南アジア駐在員報告
2016年11月 社会・時事
駐在員 : 吉住理恵子
タイのプミポン国王が10月13日、バンコクのシリラート病院で逝去された。発表直後から政府機関や企業等のホームページは弔意を示す黒やグレーに変わった。国民の多くは外出時に黒や白の服を着用し、バンコク市内で喪服が品薄になったことも報じられている。
政府は、政府関係機関等での30日間の半旗掲揚、全公務員等の1年間の服喪を定めた。一般国民には適切な行動を考えて行動することを求めたため、大きな喪失感の中にあっても、交通機関や商業施設は通常どおり営業されている。静岡県進出企業の操業もほぼ通常通り行われているが、事業所内に国王を悼む祭壇を掲げ、黒のポロシャツを配布するなど、従業員の悲しみに寄り添う対応をしているという企業からの報告もある。
今後の影響として、自粛ムードにともなう観光客減少、内需縮小による景気停滞や、政治状況の不透明感が懸念材料とされる。タイは東南アジアでも本県企業の進出が最も多い国でもある。プミポン国王のご冥福を祈るとともに、政治、経済の長期的な発展と安定を心から願う。
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