東南アジア駐在員報告
2001年6月 政治
駐在員 ： 岩城徹雄
・マレーシア、蔵相辞任
４月中旬から長期休暇をとっていたマレーシアのダイム蔵相が６月１日付けで辞任し、マハティール首相が蔵相を兼任することとなった。ダイム氏は1984年から７年間蔵相を務めた際、同国の経済低迷を救ったことで高い評価を得て、97年のアジア通貨危機後の98年6月に特別任務相として入閣し資本規制導入などの対策を行った。99年1月から2度目の蔵相を務め、経済再建に力を発揮してきた。マハティール首相と同じケダ州の出身で信任も厚く、また経済界の支持も多かったようだが、実際は政策面で首相と意見が合わないことが多く、これが辞任の理由とする見方が多い。
首相の兼任は来年度予算編成を自ら行うための一時的な措置のようである。後任は未定であるが、アワン中央銀行（バンク・ネガラ）総裁補が6月5日に辞任しており、同氏が次の蔵相となるのではないかと注目を集めている。
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