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ヨーロッパ駐在員報告
2000年6月 経済 駐在員 : 森貴志
独、仏メーカー、欧州共通の超特急開発
ドイツ総合電機大手ジーメンスとフランスのアルストム社は、初の欧州共通超特急を共同で開発・製造するプロジェクト計画推進のため、対等関係で共同組織を設立すると発表した。
ドイツの超特急ICEを製造するジーメンス交通技術部門とフランスのTGVを製造するアルストム社は、世界の3大鉄道車両メーカーに数えられるライバル同士で、これまで世界の大型プロジェクトをめぐり受注争いを繰り広げてきた。
両社による今回の事業提携は、業界の競争激化もさることながら、ドイチェ・バーン(DB)とフランス鉄道(SNCF)が「次世代の超特急は共同発注したい」と発表したのを受けたものであり、今後、技術・コスト面の詰めは、ジーメンス、アルストム両者と、DB、SNCFの作業班が行うことになっている。
同プロジェクトには、ドイツに子会社を持つカナダの鉄道車両メーカー、ボンバルディアも関心を示している。なお、ジーメンス、ボンバルディアと最新型超特急ICE3を共同開発したダイムラークライスラーの車両部門子会社アドトランツは、今のところ態度を明らかにしていない。
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