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中国駐在員報告
2002年4月 社会・時事 駐在員 : 外山 敬三
・上海虹橋空港スリに御用心
3月末に、静岡県の友好訪中団の団員が虹橋空港でスリの被害に会うという事件が発生した。事件は到着客であふれる空港ロビーで名刺交換をした後、バスに向かう途中で発生し、気がついたときにはリュックに入れてあったパスポートと財布がすられていた。
後から考えて見ると、おそらく慌てて名刺交換をする時にパスポートや財布等の貴重品の保管場所を見られ、バスへ移動する途中ですられた模様である。
パスポートやビザについては、公安局及び総領事館に紛失届を提出して、臨時一次旅券を発行してもらうことによって何とか帰国することができたが、団とは別行動をし、手続き等に1日半の時間を要するなど団全体に及ぼす影響は重大であった。
以下は今回の事件によって得た教訓である。
渡航前注意:
渡航準備に際して、旅券コピー・ビザコピー(個人ビザ)及び写真(旅券申請サイズ2枚)を貴重品と別にして保管するのが望ましい。(旅券と一緒に無くしてしまってはいざというときに意味をなさないから。)
事前の現地事情案内の際、現地は決して安心できないことを最近発生事件の事例をもって説明し、特に空港・ホテルロビー等では荷物の出し入れは必要最低限に留めることを強調、訪中者自身の注意を喚起する。
出迎え(空港内):
渡航者(訪中者)は大量の荷物を抱えている上、到着して間も無く、多くの人でごった返しているロビーでは注意力も散漫な状態にあるため、空港到着ロビーでの名刺の交換は控える。犯罪者は到着した時点から既に遠巻きに隙をうかがっており、貴重品がどこに入っているか確認してから狙われるケースが多い。名刺交換は送迎のバスに乗ってから改めてするようにして、空港到着ロビーでは手回り品の確認を終えたら、注意を促し手早く送迎のバスに移動するようにする。
被害に遭遇した場合:
空港内の派出所(到着ロビー出迎え側から見て左奥)に被害届を出すと同時に領事館へも取り急ぎ事態の報告を行う。
また、同時に「帰国の為の渡航書」発行のための申請作業と必要書類について指示・確認を受ける。
日本の家族に至急連絡を取り、クレジットカードの差し止め手続きを行う。
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