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中国駐在員報告

2006年9月 経済
駐在員 : 小杉 長生


    今年の4月ごろ、県内の輸入業者から、鰻の白焼及び蒲焼を日本へ輸入したいので中国の業者を紹介してもらいたい旨の依頼を受け、当事務所では上海の食品物流会社を訪問し該当する業者の紹介を依頼した。その会社の社長は福建省出身で、「鰻の輸出に関しては日本の食品安全規制があるので、それらをクリアーできる業者を紹介する。」とのことであった。
    中国の鰻養殖産業は、広東省・福建省・江蘇省・浙江省と中国の南方に集積しているが、その中心は広東省で、活鰻の約8割、加工鰻の約4割の輸出を行っている。特に広東省は、冬場暖かい気候のため養殖場の温度調整がいらないことや、豊富な水源、そして日本という輸出相手国があるという理由でこの産業が発展した。日本向けの輸出を行う養殖場は50ヶ所以上、鰻加工工場は15ヶ所以上あり、対日輸出の活鰻では中国産全体の70%を広東省産の鰻が占めている。
    日本市場では、国内産の鰻の蒲焼と中国産のそれとは値段に倍以上の差がある。上海においても、「土用の丑の日」前後では、普段120元の鰻丼以外に200元の日本産の鰻を使った鰻定食が販売され、中国産よりおいしいとの評判であった。
    鰻の対日輸出はこれまで順調に発展した訳ではない。2004年5月に広東省を県議会調査団が訪問した際、広東省の食品行政関係者から「鰻の輸出が止まり、鰻が大量に余ってしまった。なんとか輸出が出来ないか。」といわれた。日本と中国における食品衛生上の規制の違いのために、輸出が規制されたのである。
    2003年7月に日本において中国産加工鰻から安全基準の数十倍の合成抗菌剤エンロフロキサシンが検出された。我々の訪問した2004年にはエンロフロキサシン規制で、地元の水産加工業者が対応に苦慮していた最中であった。
    それ以外にも2003年の水銀検査、2005年のマラカイトグリーン(合成抗菌剤)規制、2006年の5月末から実行されたポジティブリスト規制(基準が設定されていない農薬等が一定量以上含まれる食品の流通を原則禁止する制度)がある。
    2005年のマラカイトグリーン規制時に厚生労働省が実施した1ヶ月間の検査では16件の検出があり、その内訳は福建省産12件、江西省産4件で、広東省産からは検出されなかった。しかし、広東省政府は鰻製品の輸出を停止し、回収検査をしたことで話題になったが、実際には安全性をPRするためであったようだ。業界では、日本の規制をクリアーするために、業界全体のレベルアップを図っている。


    トピックス9月号 中国における鰻の輸出量.doc


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