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東南アジア駐在員報告
1999年10月 経済 駐在員 : 篠原 清志
変質したAPEC
アジア・太平洋地区の経済問題を討議する目的で設立されたAPECも、今年のニュージーランドの会議(首脳会議は9月12~13日)では、設立目的から離れた議題が中心となった。
経済問題では、11月末に開催される予定のWTOの会議を巡って意見の対立する日・米の激突に終始し、政治問題では、大混乱に陥った東ティモール問題に関して、インドネシアに圧力をかけることと、李台湾総統の「二国論」で緊張する中台問題に集中した。
アジアの国際会議では、常に派手な言動で注目を集めるマレーシアのラフィダ通産相(女性)も、今回は国内政治に注力しているためか目立った動きをしなかったこと。各国首脳の記者会見で、台湾の記者が、「二国論」について各国首脳に執拗に質問することを、司会のニュージーランド外相が禁止したことなどが話題となった。
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