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中国駐在員報告2003年2月 経済 中国の商品供給市場の状況
国家経済貿易委員会市場局等が中国の主要商品600品目を対象に行った商品需給調査によると、供給が需要を上回った商品は全体の88%を占め、商品のだぶつき傾向がみられた。また、対象品目のうち466品目が工業製品で、そのうち供給が需要を上回った商品は421品目(90.3%)にのぼり、工業製品においてより鮮明に供給過剰現象が現れている。特に白物家電といわれるローテクの耐久消費財は、市場で売れるとなると、豊富で安価な労働力をバックに、多数の企業が、市場調査もせずに安易に参入してくる傾向が強く、製品価格や企業の利益率に深刻な影響を及ぼしている。例えば、カラーテレビ市場では、生産過剰から価格競争が激化し、1999年2.26%あった利益率が2001年には2.05%に低下し、価格も2001年には平均で18%下がり、業界全体で30億元の損失を出したという。特に、在庫問題は深刻で、業界全体で600万台の在庫がいつもある状態が続いている。また、エアコン市場においても、メーカーの大幅な増産と昨年の冷夏の影響で在庫が膨らんでおり、メーカー間の競争は更に激しさを増している。業界関係者によると、二級ブランド市場が萎縮しつつあり、替わって三・四級ブランドの廉価品がシェアを伸ばしてきている。また、エアコンの非専業メーカーも勢力を拡大しており、低価格競争は益々激しくなる様相を示している。ただ、今後2〜3年以内に低価格競争も終盤を迎え、多くのメーカーが淘汰されていくだろうと予測している。 |
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