ここから本文です。
中国駐在員報告
2001年6月 経済 駐在員 : 外山敬三
・上海の不動産購入ブーム
上海の不動産業界は、市民によるマンション購入ブームの高まりの中で活気づいている。マンションの多くは投資物件として購入されており、その割合は全体の20%に上っている。現在、郊外の値段が安い新築物件に上海人の人気が集まっており、2,3年後に賃貸するという方法で資金回収を図るのが上海人の投資パターンである。
一方上海市政府の財政部門の統計によると、1月から4月の不動産関係税は20億元を突破し、周辺の13県のそれも前年同期比で40%も増加している。上海では第1四半期、一般向け住宅の購入予約件数、販売件数がともに33.4%、19.9%それぞれ増加した。
日系の不動産デベロッパー関係者に聞いた話であるが、以前は、中国のマンションは外国人用と中国人用に別れており、外国人用は外国人しか、中国人用は中国人しか購入できなかった。その後規制が一部緩和され、中国人も外国人用マンションを購入できるようになった。そしてさらに近々その規制が完全に取り払われ、外国人も中国人用のマンションの購入が可能になるとのことである。
政府のねらいは、乖離しているマンションの購入価格の差をなくすことにあるが、将来の値上がりを見越してマンションへの投資がさかんに行われているのが現状である。
日付別一覧 地域別一覧 分野別一覧
|