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東南アジア駐在員報告
2000年11月 社会・時事 駐在員 : 岩城徹雄
シンガポールとマレーシアに手足口病が流行
9月から10月にかけて、シンガポールとマレーシアでは幼児を中心に手足口病が流行し、シンガポールでは4人、マレーシアでは3人の幼児が死亡した。シンガポールでは、感染の拡大を防ぐため10月1日から15日まで全国の幼稚園や保育園を休園としたほか、遊技場やプール、図書館など子供が利用する公共施設は29日まで閉鎖された。日本人幼稚園も休園、同小学校のプールも閉鎖と、同様の扱いとなった。マレーシアでも託児施設の臨時閉鎖などの措置がとられた。
シンガポールでは、子供を預けて共働きをする家庭が多く、幼稚園などに行けなくなった子供の世話をするための特別休暇を従業員にあたえるよう、人的資源省が雇用主に要請するなど影響は大きくなった。
現在は、両国ともに患者はほとんどいなくなり、流行は終ったようである。
(注)手足口病:ウィルス性感染症一種で、手、足、口などに発疹が生じ、発熱や喉の痛みの症状がある。抵抗力のない幼児などが感染すると死亡に至ることもある。
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