ここから本文です。
ヨーロッパ駐在員報告
2002年2月 社会・時事 駐在員 : 森貴志
・法王がヒトラーの悪魔払い
オーストリア紙クリアによると、ローマ法王庁(カトリックの総本山バチカン)は、第二次世界大戦中の法王ピオ12世(在位1939〜58年)がナチス・ドイツ総統であるヒトラーに対して悪魔払いの儀式を行っていたと発表した。
悪魔払いは、ピオ12世と2人の司祭が第二次大戦中、あわせて3回にわたり行ったとされている。バチカン内の密室でヒトラーの写真を白いろうそくの炎で照らし、彼に取り付いている悪魔が退散するよう神に祈っていたという。
ピオ12世はこれまでナチス・ドイツを支持した疑惑が持たれているが、バチカンは近く、ピオ12世を「聖人」とする計画を有していることから、バチカンがこの悪魔払いの話を公表し、ピオ12世がヒトラーと対決していたことを印象付けることにより、この計画への批判を和らげる思惑があるのではと憶測されている。
日付別一覧 地域別一覧 分野別一覧
|