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中国駐在員報告
2011年10月 政治 駐在員 : 井口真彦
9月22日から1週間余りにわたり、浙江省杭州市において「中国浙江ビジネスウィーク」が開催された。
昨年に引き続き2回目となる今年のビジネスウィークは、浙江省と世界各国・地区との貿易・投資の発展・推進を目的とするもの。
今年は、「浙江海洋経済発展モデル区と日本企業とのマッチング会」、「浙江省“百強”外資系投資サミット」、「中国中華老舗ブランド品博覧会」、「浙江国際飲食産業博覧会」など、10以上のイベントが市内のいくつかの会場で分散してとり行われた。
静岡県は、このビジネスウィークの中で「環境ビジネスマッチング商談会IN浙江」を開催し、静岡市、浜松市などから参加した11の企業が、中国企業担当者を前にプレゼンを行った上で、目玉イベントの一つである「中国浙江サービスビジネス商談会」において商談を行った。
同商談会は、プレゼンを行ったホテルに隣接する展覧会場で開催され、本県企業が集まるブースは、開始直後から多くの中国企業担当者が訪れ、盛況であった。
しかし、大きな展覧会場の1階及び2階の計6,000uに300近い企業、地方政府、機関が出展した商談会の他ブースの状況は、必ずしも盛況とは言えないものであった。
他の会場で行われた「中国中華老舗ブランド品博覧会」、「浙江国際飲食産業博覧会」は、一般市民の関心を惹きやすい内容であったからか、商談会よりは多くの人が集まっていたが、視察したのが土曜日の昼前ということを考慮すると、期待したほどの集客効果はなかったのではないかと思われる。
そもそもこの商談会はBtoBベースのものであり、集客の多さより実利、成果につながるかが肝要ではあるが、事前に「浙江日報」に一面広告を出すなどしてPRした割にはビジネス客の呼び込みにつながらなかったのではないだろうか。
一方の、中華老舗ブランド、飲食産業の両博覧会については、目的がBtoBなのかBtoCなのか判然とせず、中途半端な印象が否めなかった。
上海でも杭州でも、毎日のように非常に多くの博覧会、商談会が開催されている。
これらの博覧会や商談会の、日本からの参加や中国での開催を考える場合は、目的と集客のターゲットを明確にすること、必要により事前の仕込みを行うこと、会場アクセスを十分に念頭に置くことなど、これまで以上に入念な準備が必要になりそうだ。
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