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東南アジア駐在員報告2004年7月 経済 シンガポール 米製造業が選ぶ投資先 アジア域内で上位に
シンガポールはカナダ、オランダ、アイルランド、メキシコと並んで、世界の上位10カ国に入る常連国となっている。 1999年から2002年の統計を見ると、高賃金国への投資は年間約250億米ドルで安定しているが、低賃金国への投資は99年の同120億米ドルから02年の同20億米ドルヘと急落している。「低賃金国では施設の設立や買収ではなく、契約ベースで取引していることが理由のひとつ」(デロイト・トゥシュ・トーマツ(国際的監査・コンサルティング企業))との見方もある。 中国への投資額は2001年の16億米ドルから02年には5億米ドルに落ち込んでおり、02年の世界トップ10位以内に入らなかった。 一方、シンガポールへは99年に20億米ドルに満たなかったが、2000年、01年ともに20億米ドルを突破した。その後、01年の27億米ドルから02年は8億8,700万米ドルに下降し、オーストラリア(11億米ドル)とマレーシア(8億9,000万米ドル)に抜かれた。アナリストらはオーストラリアとマレーシアへの投資急増は前年までの落ち込みを穴埋めするものと見ている。 いずれにしても、累積投資額で見るとアジア地域ではシンガポールが169億米ドルと一番多く、次いで日本の122億ドル、オーストラリアの108億ドル、マレーシアの59億米ドルを引き離している。 シンガポールは様々な機能が集積し、次のトピックスで延べる生活費の安さなど、トータルとしてコストパフォーマンスが高い。昨今では、治安も日本よりはるかに良いと感ずる。 米製造業の投資先上位10か国(額の大きい順)
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