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中国駐在員報告

2013年7月 政治
駐在員 : 井口真彦


     6月24日の中国上海株式市場の大幅な下落とその後の低迷については、日本でも大きく報道されている。バブル崩壊の序曲とする向きもあるが、これに関連して、今大きな注目を集めているのが「シャドーバンキング」(影の銀行)と呼ばれる金融形態である。
     シャドーバンキングとは銀行システム以外の信用供与行為であり、その規模は36兆元(約580兆円)、GDP比70%に達しているとも言われている。
     中国人は概して投資に対する関心が強いが、資産運用の主たる手法である不動産にはある程度のまとまった資金が必要であり、また株式相場が低迷する中で、残高を増やしてきたのが「理財商品」と呼ばれる運用商品。信託会社が、高金利を謳う理財商品を組成し、銀行窓口で販売するのも典型的なシャドーバンキングである。
     理財商品は、個人を中心に資金を集め、不動産開発プロジェクトなどに回される。銀行員が、預金を取り崩して購入するよう、顧客に勧めるケースもあるという。
     シャドーバンキングは、借り手側から見れば、銀行融資が受けられない場合には便利な資金調達手段だが、金利は高く、景気冷え込みにより返済不能に陥る可能性もある。銀行が関係していながらも通常の融資ではないために銀行監督が及ばず、当局も実態を把握し切れていない。 
     中国政府は、リーマンショック後の2008年12月に4兆元(約64兆円)の大型景気対策と金融緩和を打ち出したが、その多くは地方政府が賄っていた。しかし、銀行融資の総量規制がされているため、地方政府はシャドーバンキングに頼った。これが安易な不動産開発プロジェクトに回っていたとしたら、中国のバブル崩壊も現実味を帯びてくるかもしれない。
     今、中国のシャドーバンキングが注目を浴びているのは、リーマンショックで落ち込んだ世界経済を救う役割を演じ、今度はまたバブル崩壊の引き金になる可能性もあると見られているからである。


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