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委員会会議録

質問文書

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令和2年12月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:小長井 由雄 議員
質疑・質問日:12/15/2020
会派名:ふじのくに県民クラブ


○小長井委員
 分割質問方式です。
 リニアについてまずお伺いさせていただきたいと思います。
 9月議会が終わりましてから、国交省の有識者会議の第6回が10月27日、第7回が12月8日、その間の11月27日は県の第9回の環境保全会議がありました。それぞれの会議を傍聴させていただいて、8番委員からもお話がございましたが非常にたくさんの疑問が出てきたなと、明らかになったなと思いました。
 先ほど市川くらし・環境部長からも国の有識者会議でこれまで県の専門部会に出ていなかった資料や説明があったとのお話を頂きましたけれども、私はそれを聞いて流域住民を納得させるのではなくて逆に疑問が増えたと、ますます不確実なことが明らかになったなと感じてそれぞれお話を聞かせていただきました。
 そこでお伺いいたしますが、11月27日に開かれた静岡県中央新幹線環境保全連絡会議で大勢の委員から意見が出ておりました。出席者全員がそれぞれ発言をされていたと思いますが、この意見の中でどのような疑問や課題、意見、要望などが出たのか聞かせていただければありがたいと思います。

○杉本生活環境課長
 11月27日に開催しました会議は全体会と申しまして、2年間の委員の任期満了に伴いこのたび20人全員の委員に再任頂いたことを契機に2年ぶりに開催させていただきました。
 会議では、これまでのJR東海との対話の経緯や国の有識者会議における議論の現状を報告するとともに、各委員の皆様から意見を頂く時間を多く取らせていただきました。
 特に井川地区の代表の委員の方々から、直接状況を聞くことができてよかった、生物多様性の保全とリニア工事を両立させてほしいといった意見が出されるなど、直接専門部会での議論に参加されていない流域地元の委員の皆様から多くの御意見を伺えたことは有意義であったと考えております。
 また、各専門部会の委員からは、地下水位が300メートルも下がると上流部の沢筋の生き物は生活できなくなってしまうといった生物多様性の保全への影響を懸念する意見、中下流域の地下水について事前に影響を受けるものに対する閾値、いわゆる影響が生じる境目となる数値をあらかじめ定めておくべきであり、現状を十分に評価していただきたいといった水資源の保全に関する御意見等を頂きました。
 引き続き国の有識者会議での議論を踏まえた専門部会での議論と対話を進めるほか、必要に応じて今回開きました環境保全連絡会議の全体会議を開催し広く御意見を伺いながら、大井川の水資源と南アルプスの豊かな自然環境が適切に保全されるよう取り組んでまいりたいと思っております。

○小長井委員
 井川地区の方の意見は私も初めて聞きましたけれども、今後井川地区でも説明会を開くと先ほど御答弁がありましたが、ぜひ積極的にやっていただきたいと思います。

 今出された意見や課題の中で私が聞いている範囲では、塩坂委員が大井川直下の断層とボーリング調査をしたところの交差点に掘削時の湧水増加区間というマークがされていないと。ここは大量の水が出るのではないかといった話もあったと思いますが、その辺の内容についてもう少し詳しくお聞かせ頂きたいと思います。

○市川水利用課長
 塩坂委員からは、国の第6回有識者会議における資料について御意見がありました。具体的には千石斜坑の西俣川付近の断層部、9番委員から御指摘のありました大井川との交差部に関するボーリング調査に関して細かな御指摘がありました。
 大きく2点ありまして、1点目については断層図を見ながら690メートルから700メートルにかけてコアの採取率が50%であると。これは何を意味するかというと、そこに約10メートルの破砕帯が存在していることだと。ということは、その場所は湧水増加区間であるに違いないが、湧水増加区間を示す赤いマークがないのはおかしいので検証してもらいたいとの意見でした。
 2点目は、同じボーリング調査の中で湧水量グラフというものが別のページに示されておりました。そこでは約600メートルからセメンチングを行った後も湧水量が上がり続けている経過が示されておりまして、それはどういうことを意味するかと言いますと、先ほどあった690メートルから700メートル間の約10メートルにおいて、大量の出水が予想されるのではないかと。これはセメンチングをしても止まらず、薬液注入による止水ができなくなってしまい、結果的にトンネルを掘ったときも先進導坑で水を抜いてしまうことになり、山梨県側への湧水の流出につながってしまう懸念があるとの意見でした。

○小長井委員
 私も傍聴しておりましたが、地質の専門家でもないので理解がすぐにはできないため説明頂きました。
 ボーリング調査をしたところのマークがないことついては、大量の突発湧水があるとのことで新聞記事にあった場所かと思います。その点については、国の有識者会議でも議論されていないし、非常に重要なことで、御説明にあった塩坂委員が疑問を持たれることになれば、大量の水が山梨県側に流れてしまう事態になるだろうと思います。
 一度出始めた水はなかなか止まらない、セメンチングでもなかなか止まらないとおっしゃいました。説明でのボーリング時の口元湧水量の図を見ても、690メートルから700メートルのあたりで1分間に約400リットル出るようなグラフになっているかと思います。1分間に400リットルといいますと、1分間にドラム缶2本分の大量の水になるわけです。ここには出てくるところの口径は書いておりませんが、その前が89.1ミリですからもっと細いもの、例えば50ミリや60ミリぐらいのところからそれだけの水が湧き出てくるので、非常に大量の水で止められないと。こうなると最近も取り上げられておりましたけれども、先進導坑を掘っていけば水が出てきて、それは水抜き坑になってしまうと。
 私も9月議会で難波副知事がいらしたときにそういった話をさせていただいたかと思いますが、先進導坑が水抜き坑になってしまう心配があることについて、県の御所見を伺いたいと思います。

○市川水利用課長
 県も塩坂委員からの御指摘のとおり、先進導坑が水抜き坑になってしまう可能性が十分あり得ると思っております。このことに関しては、県の会議における塩坂委員の発言を国にも伝えておりますので、有識者会議で今後議論されていくことを期待しております。

○小長井委員
 もう1つ気になったのが、大石委員の発言の中で、これは国の有識者会議の中でJR東海が明らかにしておりましたが、南アルプス直下で20年の間に300メートルぐらい水位が低下するといった報告があったわけですけれども、これだけ水位の低下があるのは非常に問題が大きいと。そういった場所の崩壊が広がる可能性があると予想されることも発言していたかと思いますが、その辺について詳しく御説明頂ければありがたいです。

○市川水利用課長
 大石委員は地質構造・水資源専門部会の委員でありまして、このときは地下水の変動予測に関して2点の意見がありました。
 1点目は、先ほども全体会の中で御紹介がありましたが、中下流域の地下水について、事前に影響を受けるものに対する閾値を定めておくべきである、中下流域の地下水の現状を評価していただきたい、事前の状態を把握することは今後工事の影響を証明するために非常に重要であるといった地下水観測に関する意見がありました。
 2点目は、委員の言葉を正確に再現しますと、10メーター、100メーターという地下水位の変動は全量を戻すという方針において許されない変動であると。これありきで下流域の地下水の変化が微少であることと工事後にトンネルに流れる湧水の全量を戻すことをもって工事の影響はないという主張は議論がすり替えられている感があるとの意見でありました。

○小長井委員
 今の点も非常に重要なことかと思います。JR東海は300メートル水位が低下することを認めているわけですので、大石委員の懸念は非常に重要な意味があると思いますが、この点についても県の御所見を伺います。

○市川水利用課長
 第6回有識者会議では、JR東海が一歩進んで科学的な分析データを示し中下流域への影響の説明を行いましたが、地下水位については主に県から提供している地下水位データを示しているだけで、たしか丸井委員からも御指摘がありましたが、それに対する考察や今後検証していくために何が重要かということが足りていないという御発言がありました。大石委員は地下水位についての扱いがまだ不十分ではないかという御発言をされており、県としても同様に思っているところです。

○小長井委員
 塩坂委員と大石委員のお二人の意見を御説明頂きましたが、聞いておりますとこれは県の環境保全連絡会議だけで済まされる問題ではなくて、非常に重要な点であると思います。国交省の有識者会議でも議論されてしかるべき問題かと思いますが、その取扱いはどのようにされたかお聞かせください。

○市川水利用課長
 県の会議の中で終わってしまってはいけないということで、その会議の最後にも発言があったかと思いますが、11月27日に開催した会議の後委員に発言内容等も確かめた上で、12月3日付で第9回静岡県中央新幹線環境保全連絡会議における委員意見等についてと題して国の有識者会議の事務局である国交省の鉄道局宛てに文書を送ったところです。今後の有識者会議で議論していただく際に、県の委員の意見等について御検討頂けるように依頼しました。なお文書提出後に国交省に確認したところ、事務局の国交省からも文書の内容については有識者会議の委員にしっかり伝えますと回答がありました。

○小長井委員
 そうしますと、12月8日に開かれました第7回有識者会議では、福岡座長をはじめとして委員の皆さんはこの件について当然知っていたかと思いますが、私も第7回の会議を傍聴いたしましたけれども、この点について触れられていなかったと記憶しております。第7回の会議で県からの意見が取り上げられたかどうか、また取り上げられていなかったら、そのことについての所見も聞かせていただきたいと思います。

○市川水利用課長
 県から文書で送付した塩坂委員と大石委員の意見は、第7回有識者会議では取り上げられていなかったと認識しております。
 ただ、文書で正式に事務局に送り、事務局からいつ国の有識者会議の委員に説明したかまでは確かめておりませんが、説明されるはずなので、県としては今後の有識者会議で県の委員の意見が取り上げられていくことを望んでいるところです。

○小長井委員
 12月3日の12月8日ですから、今お答えがあったこともあるのかなとは思いますが、短期間で進めようとしている有識者会議の中でも事前にこういう意見もあったという報告ぐらいはあってしかるべきではないかと私は感じております。
 今後もこの問題について、どのような扱いを受けるのか注視していきたいと思いますが、県当局でも見落としのないようにお願いします。

 それから、第7回有識者会議でJR東海からモニタリングを実施するとの説明があったかと思いますが、このモニタリングについては以前からもいろんなところで意見があったんですけれども、モニタリングを工事着工してから、または直前に開始しても比較するものがないと思います。通常モニタリングは工事の始まる何年ぐらい前から始めるのかをお聞かせ頂きたいと思います。

○杉本生活環境課長
 リニア中央新幹線工事は南アルプスの非常に山深い豊かな自然の中で行われますので、特殊な部分があると考えております。このため工事の着手前に行うモニタリングデータの必要な収集期間、データ整理の完了目安時期などを含めた監視体制の構築につきましては、引き続き対話を要する事項47項目の1つとしておりますので、何年前からモニタリングが必要かといった点も含めて、今後国の有識者会議及び専門部会等で委員の皆様の御意見を伺いながら、JR東海との対話を継続してまいりたいと考えております。

○小長井委員
 モニタリングについては、モニタリングしたからいいということではなくて、モニタリングをしていても、その途中で水が減ってしまうことになってしまっては、これはもう手の打ちようもなくなると思います。モニタリングを実施するのももちろん必要でしょうけれども、モニタリングの結果、もし水量が減ったらどのような手段で元に戻せるかといった点まで説明していただかないと納得できない話だと思いますが、その辺についての考えをお聞かせください。

○杉本生活環境課長
 河川水量の減少等についても、47項目の中において工事による変化をどのように推定し、またどのような状態であれば工事を止めるのか、そういった考え方を含めた管理手法の妥当性の説明をJR東海に求めております。こちらの項目につきましても引き続き有識者会議及び専門部会等での議論を通じた対話を継続してまいりたいと考えております。

○小長井委員
 今お答え頂きましたとおりこの点も非常に重要な点でありますので、しっかりと話を詰めていただくようお願いします。

 次に、先ほど8番委員からもありました座長コメントの問題です。重なる部分もあるかとは思いますが、重要な点ですからもう一度お聞きしたいと思います。
 第6回有識者会議では、中下流域の河川流量が維持されればトンネル掘削による大井川中下流域への影響は極めて小さいと考えられる、科学的、工学的見地からこのことが確認されたと。
 第7回有識者会議では、トンネル湧水の大井川への戻し方についてはとありまして、現時点で想定されているトンネル湧水量であれば、トンネル掘削完了後にトンネル湧水量の全量を大井川に戻すことが可能となっていることを有識者会議を通して確認したと。
 確認したとしておりますけれども、先ほども織部くらし・環境部理事からもお話がありましたが、それぞれ前提条件があると。前提条件があるにもかかわらずこういう発言のされ方をすると、いかにも中下流域への影響がない、あるいは全量を戻すと取られがちだと思います。
 この2点については、前提条件がそれでいいのかの議論がされなければいけないと思いますが、その点について今後どんなふうになっていくのか、御所見をお聞かせください。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 座長コメントにつきましては、先ほど8番委員の質問にもありましたけれども、違った捉え方をされがちだと危惧されております。またその前提条件についてはこれから議論するところですから、例えば中下流域の流量が維持されるか、想定外のことが本当にないのかどうかはまだ議論されていませんので、今後議論の結果を待ちたいと考えております。

○小長井委員
 座長コメントの件につきましては、先ほど8番委員からも発言がありましたとおり、印象操作と言われても仕方がないような発言であると思います。
 しかし逆に言えば、中下流域の河川流量が維持されなければ中下流域への影響は極めて大きくなると言えるし、現時点で想定されるトンネル湧水量でなければトンネル掘削完了後にはトンネル湧水量の全量を大井川に戻すことは不可能だと言えると思いますが、この点について御所見をお聞かせください。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 9番委員が御指摘されたとおりだと思います。こういうことを積み重ねると、逆にこの会議の運営そのものに対する不信感を呼ぶことになりますので、先ほど8番委員からも御指摘がありましたけれども、改善されるように事務局である国交省に申し入れたいと考えております。

○小長井委員
 今お答えのとおり、座長コメントでこのようなことが繰り返されると結局意味のない会議になってしまう可能性もあるので、この点については強く申入れていただくようお願いしたいと思います。

 次に、第7回有識者会議の中で、万が一水資源に影響があった場合には、トンネル掘削との因果関係の有無について客観的に公正な判断を頂けるよう公的な研究機関や専門家の方の見解を頂く仕組みを整えますといった一文がありました。万が一水資源に影響があった場合といった書き方になっておりますが、国内のトンネル工事、万という数字はないと思いますが、かなりの場所で湧水量が減少している。例えばこの近くだったら国道1号バイパスの牧ケ谷トンネル、新しいものが数年前にできましたがその前の最初のトンネルでも湧水が減少したと。これまで飲み水に使った水が全くかれたといった話も聞いております。
 こういったことが身近にあるものですから、万が一の影響が出ないようにという議論をしているにもかかわらず、このような説明をJR東海が行っている。山梨県上野原市の視察に行ったときにも、飲み水がかれてしまって2年間ぐらい給水車で1日何百台もの水を運んだ事例も聞いておりますので、こういったJR東海の姿勢が非常に不審を招く大きな原因になっていると感じますが御所見をお伺いします。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 第7回有識者会議でも、委員から水がたくさん出たときに今の状況で対応できるかどうか課題が残っており、そこを全部対応できるかきちんと整理しなさいとの御意見がありました。
 JR東海は、説明の中で影響はありませんと強調されますが、県はゼロリスクを求めているわけではなく、ある程度影響は出るという前提の中で事前にある程度リスクを想定し、それにどう対応するか、そこら辺のリスクコミュニケーションがまだできておりませんので、きちんと行うことによって住民の皆様の不安を解消していきたいと考えております。

○小長井委員
 これまでの議論を聞いていても、JR東海は工事を進めていって問題が出たらそのときに考えて対応するといった態度かと思います。万が一にということもあってはならない量の可能性もあるわけですから、織部くらし・環境部理事がおっしゃったように議論の中でもしっかり対応していただきたいとお願いします。

 それから、これも8番委員から先ほどお話がありましたが、山梨工区と長野工区が静岡県側に入っておりまして、両側から静岡県側へ向かって登り勾配で掘っていけば水は当然山梨県、長野県へ流れていくことになろうかと思います。
 山梨県側については議論が進んでおりますが、長野県側についてはボーリング調査を行ったということも聞いておりませんし、どのような調査が行われているか情報がありません。長野工区と静岡工区の境について地質等を含めてどのような状況が報告されているかお聞かせください。

○市川水利用課長
 山梨工区は断層の存在による湧水が大量に出るのではないかという下で議論が進んでいる半面、長野工区はそういうものはないのではないかという前提の下、山梨、長野両工区ともJR東海の水収支解析上どのぐらいの水が出るというところまでが示されている段階です。

○小長井委員
 そちら側についてもボーリング調査はされてないということだと思います。JR東海の水収支解析は非常に疑問の点があるとこれまでさんざん言われてきたものですので、その水収支解析をうのみにせず、長野工区についてもしっかり調査し議論していくことは必要かと思いますので、その辺についてもお願いしたいと思います。

 それから、有害物質を含む掘削土の処理についても先ほど8番委員からお話がありました。
 藤島沢に二重シートを用いて封じ込め、適切に処理すると言っております。この二重の遮水シートも永久のものではないと思いますが、重金属を含んだ土が無害化するにはどのくらいかかるのか。例えば使用済み放射性廃棄物は10万年と言われております。地中にあった重金属も何万年も前からのものがあると思うので無害化することは考えにくいかなと思いますが、いかがでしょうか。

○杉本生活環境課長
 遮水シートの経年劣化については、これまでJR東海との対話の中では議論されておりません。
 一方、重金属等の有害物質につきましては、時間の経過により無害化されるものではないと認識しております。

○小長井委員
 二重の遮水シートも耐用年数があるかと思います。あるいは工事の途中に破けてそこから漏れることも十分に考えられまして、もしそういった事態が起こる、あるいは20年、30年、40年して耐用年数が過ぎて劣化したところから有害物質が流れるとなると、大井川流域全体が汚染されることになります。この点についてもしっかり議論していかなければいけないと思いますが、これからの議論かと思います。その辺も取り組んでいただくようにお願いします。

 次に、危機管理くらし環境委員会説明資料にありますように、3回ほど住民等への説明会を開催し今年もまだ行うとのことですが、大井川流域でやって頂くのはもちろんですが静岡県内東部、西部でもぜひ何らかの形で説明していただくことが必要かと思います。それに合わせて全国的発信という観点から、難波副知事が記者クラブで会見をいたしましたけれども、それとは別に首都圏での説明、リニア工事による大井川への影響についてのシンポジウムのようなこともやるほうがいいと思いますが、その辺についての考えをお聞かせください。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 対話の状況は多くの皆様に知ってもらう必要があると思います。その際には、県の取組がどのように捉えられているかも把握したいと思っておりますので、9番委員からお話があった件は前向きに検討していきたいと考えております。

○小長井委員
 副知事なり知事も状況に合わせて記者クラブ等で会見し、一方的に静岡県が悪者にならないようにしていただきたいと思います。
 JR東海は、工事を進める中で問題が出てきたらその場で考えるという態度かと思いますが、水がなくなってしまったらどうするか。補償ということになれば、水は水で返してもらうしかないわけですから、それが可能ならそういったこともあろうかと思いますが、水がなくなることは丹那トンネルの例を見ても分かりますように取り返しのつかないことになろうかと思いますので、担当の皆さんは非常に御苦労されるかと思いますけれども、流域62万人や南アルプスの自然環境を守るため、取組をしっかりと続けていただくことをお願いします。

 最後に、説明資料13ページの伊豆市における廃棄物に関係してお伺いします。
 これも9月議会でお伺いしましたが、これだけの事態になる前になぜ情報として入ってこなかったのか。これだけのものになるにはそれなりの動きがあって地元でも分かっていた方もいるのではないか。これも前回の議会で言わせていただいたかもしれませんが、こういった事態はここに限らず起こっている、起こる可能性があるわけですので、再発しないように体制をつくることは非常に重要だと考えます。県として今後再発しないための体制づくりをどう考えているのかお聞かせ頂きたいと思います。

○小川廃棄物リサイクル課長
 人目のつかない山間地につきましては、行政による監視の目が届きにくいところがあります。したがいまして、民間の警備会社によるパトロールなどを実施しております。また県内で活動する猟友会や森林組合などの民間団体と協定を締結して不法投棄110番として情報を頂くようにお願いしております。
 国内でも廃棄物混じりの残土を土地造成に利用しようとした不法投棄110番の通報が増えておりますので、特に県外から持ち込まれて目立たない山間地に通ずる産業廃棄物の運搬ルートを踏まえた監視を今後強化していく考えであります。

○小長井委員
 ごみの問題は、水の循環からすると水を汚すことにつながっていきますので、水量とその利用ということよりもまず汚さないための対策をしっかり取っていただきますようにお願いいたしまして質問を終わります。

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