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委員会会議録

質問文書

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令和4年6月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:曳田 卓 議員
質疑・質問日:06/27/2022
会派名:ふじのくに県民クラブ


○曳田委員
 分割質問方式で2問お願いいたします。
 文化観光委員会は初めてです。よろしくお願いします。
 文化観光委員会説明資料の2ページ、14ページのヴァンジ彫刻庭園美術館のことでちょっと違う観点からお伺いしたいと思います。
 収支報告の件ですけども、私ども会派が2月8日にヴァンジ彫刻庭園美術館にお伺いしたときに館長の岡野さんと、恐らく管財人なのか代理弁護士の方か、お話をする機会がございました。そのときとちょっと数字が違ってるね。
 令和4年2月8日の恐らく前年度でしょうけれども収益が1億8500万円、経費、人件費が約1億5300万円、管理費が2億3600万円で合計3億9000万円です。この差額、赤字が2億円なんですよ。そのとき最後に、あと50%来館者が戻ってくれれば7000万円ぐらいの赤字で済みますよという説明だったんです。
 私が今数字を申し上げましたけれども、資料編の6ページの数字と若干違ので、どういう聴取の仕方をされたのか教えていただきたいです。

○小澤文化政策課長
 ヴァンジ彫刻庭園美術館の収支についてお答えいたします。
 ヴァンジ彫刻庭園美術館から検討会に提出していただきました資料に基づいて報告書をまとめていますので、9番委員の数字とそごがあるのはそういった事情ではないかなと思慮いたします。

○田中文化局長
 申し訳ありません。補足させていただきます。
 先ほど9番委員がおっしゃられた経費3億9000万円等という数字につきましては、ヴァンジ彫刻庭園美術館自体と物販とレストランといったものを全てトータルした数字で美術館側から説明があったものと見ております。報告書に記載させていただいておりますのは、物販とレストランを切り離した美術館のみの数字でございます。

○曳田委員
 そうすると、譲渡はレストランの部分は別という理解でいいのかな。

○田中文化局長
 そのあたりも含めて検討させていただきます。

○曳田委員
 この数字のことをあまりとやかく言うつもりはないですけれども、あまりにも収支の違いが大き過ぎるというのが率直な感想でした。
 先ほど来5番委員からも話があって、私も当然残したい気持ちはうんとあるんですが、恐らく累計していくと相当な金額になると思うんですよ。例え5000万円にしても、そういうことを考えたときに果たして本当に県が担うべき内容なのかなとふと考えたんです。
 そのときのディスカッションの中で代理弁護人の方に、例えばファンドとか美術に造詣のあるお金持ちの方々に接触なり、あるいは探されたんですかっていう話をしたら、当たったけどノーだったという話だったんですね。僕がそのときふと思ったのは、世界は広いわけですよ。その方のストーリーだけで、もうとてもやれないから県だという理屈になっちゃうとちょっと違う気がしました。
 何を言いたいかというと、やっぱりいろんなネットワークがある。500万円の予算をつけて検討されるんでしょうけれども、どう見てもこの赤字は基本的に累積されていくと思うんですよ。
 いわゆる運営業者なりお金持ちがいる気がするんですが、そういう方向性は県として考えたことはありますでしょうか。

○京極スポーツ・文化観光部長
 的を得ているかどうか分かりませんけれども、私も美術館を拝見しておりますが、非常に施設としては立派で、おっしゃるとおり県営の美術館で経費を削減してやっていく感じではないというイメージを持っております。そういう意味では、9番委員がおっしゃるとおり、民間が引き受けてその地域にとっていい形で運営していただければそれはそれでいいと思います。
 先ほどおっしゃっていただいたとおり、美術館としても恐らくそういう方向性はこれまでに検討されたと思いますし、私もそう聞いています。現実にそういう方や会社があれば、そのような方向性は十分考えられると思います。
 ただ、そういったことを検討した上で今の申出になっていると理解しております。

○曳田委員
 このことは、もう方向性なり期日が決められていますからなかなか大変だと思うんです。ただ先ほど来クレマチスの丘というお話が出てますけど、これ実は全体なんですね。歴史をたどるとこれはスルガ銀行が開発したところで、スルガ銀行の岡野喜一郎さんがクレマチスの丘にあるベルナール・ビュフェ美術館を約40年前に開設したときに彼が碑に刻んでるんですよ。「ひとりの天才の才能を通じこの大地に文化の花咲くことをのぞむ」と。ちょうど道路を隔てて反対方がヴァンジ彫刻庭園美術館なんですね。
 こういう碑を見ると、我々も立場的にはそういう思いを継承していかなければならないという思いも持ちつつ、県――公共として果たしてその思いをつなぐだけの財力なり資力があるかというと、残念ながらクエスチョンマークです。
 これは要望ですが、並行して当然検討されるでしょうけれども、さっき言った依頼されてきた方々のネットワークがどこまでか、世界は広うございますから我々も含めてぜひそういうことはパラレルで検討していただけたらありがたいなと思ってますので、よろしくお願いします。

 次に、もう1点はスポーツ・文化観光部概要の34ページ、静岡県立美術館の運営事業費3億4600万円です。
 内容を見ると常設展、企画展の開催とあります。私も毎回企画展の御案内を頂いて時間の許す限りお伺いしてるんですけれども、静岡県立美術館の冊子の2ページ目の下に鴻池朋子展(仮)11月3日から1月9日までと書いてあるんですね。それで一番最初の「観客はもはや人間だけではない。」という文言にちょっとひっかかりました。これは個人の主観だからしようがない。
 実はスマートフォンを開いて見てみました。すると虫か何か分かんないですけどふにゃっとなっちゃうんですね、何か変に変わっていくんですよ。これは個人の主観だからしようがないにしてもね、静岡県立美術館の場合中高生はたしか無料だと思うんです。こういうものを例えば子供たちが見た場合果たしてどう思うんだろうかと。僕はそれを見たときに気持ち悪いと思いました。これは個人の主観だからしようがない。ただこの中でもいい企画もあります。
 僕が何を言いたいかというと、ブリヂストン美術館の創設者の石橋正二郎さんが美術館を開くときにこう言ってるんですね。世の人々の楽しみと幸福の為にって書いてあります。その中に、人間はただ生まれて死ぬまでただそれだけではなく楽しく幸せに暮らし、そして生きがいを持つことが何よりも大切であると、そのためには文化的な生活を送ることも大事である、文化の発展が世のためになると、明るい社会をつくってとか言ってるわけです。
 それで、これは固定観念かもしれないけども、僕はやっぱり美術館はある意味で感動あるいは異次元、非日常の世界の中で感動を呼び起こし次の生活なり人生に影響を与えると思うんです。申し訳ないんですけども、せっかくこういう企画がありながら、ちょっとそういうものとは違うんじゃないかって気がするんですが、その辺の考え方はいかがでしょうか。つまりこの企画展がどういう形でこうなっていくのかお伺いしたい。

○小澤文化政策課長
 県立美術館の企画展につきましてどのように決定しているかですけれども、県立美術館の展覧会は3つの基本的なコンセプトの下で学芸員が展覧会の情報収集を行い、企画、立案しております。その上で学芸課内、あるいは美術館内でその年の予算配分などを検討し、来館者に幅広い作品を御覧頂けるようバランスよく年間計画を立案し、館長まで協議した上で展覧会の内容を決定しております。その上で外部の美術館専門委員から御意見を聴取して内容の充実を図って展覧会を進めております。

○曳田委員
 県立美術館ですからいろんな決まりなり流れがあると思うんですよ。
 若干前の話で、2019年12月10日から2月24日のやなぎみわ展 神話機械って企画もありました。私は所属ではなかったものですから、担当者を呼んで何でこんなのをやるんだという話をした覚えがあります。
 何でかというと、機械が広いところにあって骸骨を乗っけてぱーんと壁にぶつけると骸骨が粉々になっちゃう。その機械がけたけたけたけたと笑うわけです。今のお話で言えば確かに皆さん方がそういうものでやったかもしれない。我々ははっと思うかもしれないけども、果たして無料で入った小中学生に対してどういう影響を与えるのかとずっと私は思っています。
 そういう意味では県立美術館の在り方、今後の企画展の在り方についても何かもう少し、もう一声違った形が必要かなと思うんです。
 今後については、奇をてらうっていう言い方は失礼ですけど感動を呼ぶものが何か、これは個人の主観だからしようがないが、その辺はどうでしょう。

○京極スポーツ・文化観光部長
 個人の感覚によるところが大きいので、私の考え方ということでお聞き頂ければと思います。
 特に、今回の鴻池朋子展は私も東京で拝見したことがあります。こういうものはある意味で現代アートに属するものでして、見て美しいと思われるものとは若干変わった、違うジャンルに属しています。それは何かというと日常生きているもの、生活とはちょっと違うものを見せることによって実際にこの世界を別の観点から見られるといった意図があります。
 そういった意味では、必ずしも美しいとか豊かだとかそういう肯定的な感覚だけではなくて、負の感覚といいますか、違和感を持たれたり、どうしてこうなってるんだという疑問を抱かせるような、わざとそういう作風をやっているものがあります。そういったものが現代アートの非常に大きな部分を占めているので、先ほども申し上げたとおり館内で議論した上で手続に沿って展示しようと決定されているものです。
 ただ、きちんと説明をしていくことが必要かと思っています。小さいお子さんとかが見た場合に、どういう意図でこういう表現をしているのか、なぜこういうものをわざと見てもらうんだという説明がこの美術には少し要るとは思っています。そういったものについてきちんと説明し発信していくのも美術館としては必要な取組になるかと思っております。

○曳田委員
 このことについてはまた別の場所にしたいと思います。質問はこれ以上しません。
 ただ、今の京極スポーツ・文化観光部長の答弁でやはり違う見方もあるかもしれない。だけどストレートに感動を覚えないとと僕は思う。主観だからしようがないですね。今の京極部長の発言を聞くとちょっと恐いなと思うのは、あいちトリエンナーレの話です。例えば写真を焼いて踏みつけるのも見方かという議論になっていっちゃうと、本当にのめり込んでいっちゃうんですね。だから僕にしてみれば、県立美術館という位置づけからしてやっぱり地域の子供たち、あるいは我々も含めて感動を与えるような企画展をぜひやっていっていただきたいと思います。

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