委員会会議録

質問文書

令和２年７月情報通信技術利活用特別委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　好浩議員
	質疑・質問日：	07/14/2020
	会派名：	公明党静岡県議団

○髙田委員
　一括質問方式で、４点ほど。
　今も若干説明がありましたけれども、超スマート社会というものが概念的にどんなものを目指して情報社会を進めようとしているのか。

　それから、資料の５ページなんですが、行政サービスの向上というところは、電子申請とか、そういう話になってくると思いますが、災害時等でも事業継続できる体制整備と書いてあります。これからの検討になるのかもしれませんが、これは具体的にどういう体制整備をしていこうとされているのか、ハード、ソフトの両方あると思いますが、その点をお聞かせいただきたいと思います。

　それから、もう１つは７ページ目にありますが、電子決裁の推進に向けた取組について、ハード面ではサーバーの容量不足とかいろいろ課題が既にあるということで、今までは本格的な取組ではなかったかもしれませんが、使用率が4.1％ということであります。これはなじまないとか、システム的なこと、あるいは人的なことなどあると思いますが、4.1％から100％にするための今の課題認識をお聞かせいただきたいと思います。

　それから、県民サービスというところで、千葉市が今度モデル的に取り組もうとされている双方向のプッシュ型のやりとりとして、例えば妊産婦さんですと、産前産後の定期健診とか様々なことが発信されてくるという、県民それぞれに応じたことを情報提供することも大事なテーマだと思います。県として何か今、そういう双方向のプッシュ型の情報提供等がありましたら御紹介いただければと思います。

○小泉ＩＣＴ政策課長
　まず、１点目の超スマート社会についてでございます。
　ＩＣＴ戦略2018の中では、超スマート社会とは、あらゆる人が生き生きと快適な暮らしができ、豊かで活力のある人間中心の質の高い社会であり、ＩＣＴ・データ利活用や科学技術イノベーションが新たな社会変革を先導するような社会のことを指しております。
　そのイメージとして、誰もがいつでもどこでも情報にアクセスして、データ通信ができる。データがＩＣＴの利活用の根幹となり、経済を牽引し、主導する。官民データが広く公開され、活発に流通され、自由に利活用できる。デジタル形式で情報の作成、処理、送受信が行われる。国や地域、業種の境界を越えたＩＣＴの利活用が進む。新たな価値が生み出され、ソリューションが図られる。暮らしや経済活動が効率よく最適化される社会という形で位置付けております。

○村松電子県庁課長
　災害時でも事業継続できる体制整備につきまして、これはこれから検討を進めていくんですけれども、まず第一歩として、モバイルパソコンを導入します。どこでも仕事ができるということで、例えば台風が接近しているときに、職員の交通手段が遮断される可能性があるといったときにパソコンを自宅に持ち帰って、次の日の業務に支障がないように備えることもひとつあります。
　そのほかに、例えばＢＹＯＤ――例えば自分のパソコンであるとか、スマホを仕事に活用する、そういったことも検討の対象となると考えております。そうなれば、急な地震とかでパソコンを持ち帰らなくても仕事をすることが可能になるかと考えております。

○倉石法務文書課長
　電子決裁についてお答えいたします。
　使用率を現在の4.1％から将来的に100％まで持っていくときの課題と認識でございますけれども、これは２段階あると考えております。私ども、法務文書課で電子決裁を今どのくらい使っているかといいますと、大体60％ぐらいでございます。実は３年前までは法務文書課はほとんど使っておりませんでした。なぜかといいますと、やはりパソコンで資料を見るのは見にくいという意識が職員の間で根強くございます。特に、枚数が多ければ多いほど、紙文書のほうが見やすいという意識がございまして、なかなか電子決裁がなじまなかった。だけれども、まずやってみようということでやり始めたら60％ぐらいまではいったと。ただ、２年前に私ども60％までいきましたけれども、現在でも60％で、なかなか100％に近づいてはいきません。これはもう１つ別の課題がございまして、先ほど私からも説明しましたように、決裁文書にはその起案用紙と呼ばれる書類のほかに、参考資料として様々な資料をつけます。例えば県民の皆様から提出された申請書、あるいは大きな図面とか、地図、そういったものはなかなか電子化できないこともありますので、どうしても紙のほうがやりやすいという意識が働きます。そこで、一定の割合で止まってしまうということがありますので、そこから100％に進むのは、もう１つの大きな課題があると思います。

○小泉ＩＣＴ政策課長
　千葉市の関係の双方向でプッシュ型のものはないかという御質問ですが、これにつきましては、私どももこれに特化した形で調査していないのですが、事例としては、危機管理部でアプリで防災情報などをプッシュ型でやっていると思います。
　また、双方型ということでは、昨年度の新たな取組として、くらし・環境部で、多文化共生相談窓口の強化ということで、各健康福祉センター等にタブレットを配置して、外国人がテレビ電話機能を利用して、かめりあ――県の多文化共生総合相談センターの相談員に相談ができるものであるとか、ふじさんっこ子育てナビという形の中で、スマホを使ったチャットでの対話形式で質問に対して答えるという双方向型のＩＣＴの利活用の事例がございます。

○髙田委員
　ありがとうございました。超スマート社会というのは、私の考えでは、事務的なものが効率よくいくのもあるかもしれませんけれども、それを使って県民がどう幸せになっていくかという部分が非常に大事なことだと思います。この県庁内だけではなくて、県民に対してという意識をお持ちだと思いますが、より強くしていただいて、では何が不足しているのかとか、新しい取組をやっているところがあれば参考にしてみるとか、国もこれからそういうプッシュ型のものをしっかり政策としてやっていくようでありますので、ぜひお願いしたいと思います。
　災害時のことも同じで、危機管理部にも聞こうと思っておりましたけれども、真備町がやっておりますビッグデータなど、要するに県民から発信したものは全て県民に見えるという、ビッグデータを一番持っているのは県民ですので、災害時は特にそうだと思います。また災害だけではなくて、ほかのところにも活用できるという発想をぜひお願いしたいと思います。

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