本会議会議録


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令和6年6月定例会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:良知 駿一 議員
質疑・質問日:07/01/2024
会派名:ふじのくに県民クラブ


○良知(駿)委員
 分割質問方式でお願いします。
 総務委員会説明資料10ページ、静岡理工科大学との連携のための協定締結について伺います。
 この協定は、最終的には静岡県内の民間企業と学生を結びつける一つの取組ということです。
 仮想空間分野の講座をやっていくということなので仮想空間に限定しますが、県内の民間企業が仮想空間分野においてどういった人材を欲しているか、まず伺いたいと思います。
 具体的に言うと、何となく仮想分野全般を専門にする人材が欲しいのか、それとも仮想分野の設計や開発ができる人材が欲しいのか、それとも活用ができる人材が欲しいのか把握していたら教えていただきたいと思います。

○曽根デジタル戦略課長
 バーチャルリアリティーや現実空間と組み合わせたARの技術が、ゲーム開発だけでなく、製造業における設計や土木分野におけるシミュレーション、観光分野におけるバーチャル体験など様々なビジネスで活用され始めています。
 今後広く産業界での活用が見込まれ、企業が必要とする、仮想空間をデザインする技術を持った人材を育成していきたいと思っております。

○良知(駿)委員
 デザインというと捉え方が難しいところがあります。設計なのか、開発はできないけれども頭では思い浮かぶ、そういった人材も必要としているのか。
 デジタル人材の確保には2つの方向性があって、皆様も県庁内のDXを進める上で感じていらっしゃる部分だと思うんですけれども、デジタルを専門にしてきた方を引っ張ってくるアプローチの方向性と、職員の方々に対してデジタルの教育をしていく方向性の2つがあります。
 どういう人材を確保していくかは、どこをゴールにするか、デジタルの知識、専門性がどこまで必要かによって考えないといけないと思います。
 最終的にどういった人材を民間と結びつけるのか、ゴールを具体化して今後進めていただきたいと要望します。

 次に、5月にデジタル庁の河野大臣の会見があり、スマートフォンにマイナンバーカードの機能をつけていく考えを持っていると大きく報道されました。
 その裏で、実はこちらのほうが職員さんには関係することだと思うんですけれども、庁内ネットワークの3層分離を見直していくことにも触れられていました。
 職員の皆さんは御存じだと思いますが、3層とは3つのネットワークで、1つは税や福祉などマイナンバーを扱う業務のネットワーク、もう1つは給与や文書管理など庁内の業務を扱うLGWANと呼ばれるネットワーク、もう1つが外部のネットワークに接続して何かを調査したり、クラウドのサービスを使ったりするインターネット系のネットワークです。
 それぞれの層のためにPCが今まで3つ必要だったわけですが、それを1つにまとめていくのが、河野大臣が言っていたことです。
 それについて、国の指針もあると思いますが、県としてどういった考えを持っているのかお聞きしたいと思います。

○藤森電子県庁課長
 御指摘のとおり、マイナンバー、業務、インターネットの3層を分離したネットワーク構成を取っております。
 各層1台ずつ、1人最大3台のPCが必要となる点につきましては、県ではインターネットについては仮想化技術を使い安全な形で業務パソコンからアクセスできる状況を取っております。
 マイナンバーについては、1台専用で必要なことに変わりございません。
 1人が複数端末を使う無駄はございますが、県の見解としましては国が指摘するとおりそれぞれのネットワークで取り扱う情報を守る点で一定の効果があると思っております。
 そうしたことから、3層分離は堅持しつつ無駄をなくしながら利便性を高める現実的な方法を取っていきたいと考えております。

○良知(駿)委員
 3層分離で安全性を確保するのは、実はかなり合理的な方法です。物理的にネットワークを隔離してしまえば、当然そこの間のセキュリティーは守られ、非常に合理的です。しかし利便性が損なわれるという欠点もあります。
 河野大臣もたしか触れたと思いますが、ゼロトラストが今セキュリティーの分野では結構ブームです。このゼロトラストの概念を用いることによってどのようにネットワークの安全性が保たれるか、県の考え方をお聞かせ頂ければと思います。

○藤森電子県庁課長
 今、10番委員から御紹介頂きましたゼロトラストにつきましては、我々もサイバー攻撃が巧妙化している中で必要な技術と考えております。
 3層分離により安全性が高いと言いながらも、どこから攻撃を受けるか分からない点でゼロトラストの考え方の1つである、端末がおかしな振る舞いをしていないか検知するシステムを今年度導入しようと考えております。
 技術的な動向を見据えながら、このような最新の技術も導入していきたいと考えております。

○良知(駿)委員
 3層に分けることでセキュリティーを確保すると、セキュリティーのレベルは上がりますが利便性が落ちます。逆に利便性を高めるとセキュリティーの強度は落ちるのが常識というか一般論であります。
 高いセキュリティーが保たれていると思いきや、抜け道を探してどうにか業務を効率化しようと、例えばUSBメモリにデータを入れてそれをどこかに置き忘れてしまうなどの事象も起きています。セキュリティーのレベルをどこで確保するかは非常に難しいところですが、行政が持っているデータ等は重要性が高いものが多いと思いますのでしっかりと検討していただきたいと思います。
 セキュリティーにかけるお金も、1000万円をかけたからセキュリティーが守られたというのはなかなか見えづらい部分です。セキュリティーはいたちごっこですので、今回これだけお金をかけたから未来永劫大丈夫かというとそうではなくて、お金をかけ続けないといけない。その予算もしっかりと確保してセキュリティーを確保していただきたいと思っております。以上で終わります。

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