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委員会会議録

委員会補足文書

開催別議員別委員会別検索用


令和4年11月移住・定住等促進特別委員会
株式会社TurnX 代表取締役 酒井優一氏 【 意見陳述 】 発言日: 11/16/2022 会派名:


○酒井参考人
 皆さん、初めまして。TurnX代表の酒井と申します。今日はよろしくお願いします。
 お手元に資料があると思いますが、パワーポイントでもお見せしながら御説明できればと思います。
 最初に、会社の自己紹介をさせてください。
 改めて、弊社はTurnXと申しまして、静岡特化型移住転職エージェントとして、主に都内のUターン、Iターン人材と県内企業のマッチングサービス、人材紹介事業として転職支援、移住支援をしております。そのほか人事コンサルティングですとか、副業のマッチング支援等も行っている会社になります。
 私ですが、今、37歳になりますが、静岡市葵区の生まれでございまして、高校まで静岡市にいたんですけども、大学から東京に出ていきました。これまで約10年間、都内のいわゆる人材業の会社で、大手からスタートアップの企業の採用支援、あとは業界、職種を問わず様々な方の転職支援をやってきていました。昨年9月に自分自身で起業しまして、この静岡特化型移住転職エージェントとして今、事業を行っております。
 今は、都内と静岡の2拠点生活をしていますが、年明けの1月には完全移住を予定しているところです。
 それでは、静岡県の移住、転職の状況についてお話しできればと思います。
 前提として、この場でもともと静岡県が出しているデータ等を話しても仕方がないかなと思っておりますので、今日に関しては、弊社に登録されている簡易データを開示しまして、そこからお話しできることについて伝えていければと思っております。
 まず、年齢、経験職種、経験業種ですけれども、弊社の会員に関しましては、主に20代半ばから30代半ばの方が半分以上を占めております。後ほどまたお話しできればと思いますが、ほとんどの方が結婚をしたタイミングですとか、あとはお子様が生まれたタイミングで相談に来られるケースが非常に多い状況となっています。
 職種業界に関しては、特に特徴はないですが、強いて言えば営業ですとかIT、インターネット企業の業種の方が多い状況となっております。
 続いて、現年収、現住所、登録経由ですが、大体が年収500万円前後から600万円、700万円ぐらいの方が今、登録が多い状況でございまして、現住所でいいますと、やはり東京都、神奈川県が8割ぐらいを占めています。弊社の登録経由に関しましては、ほとんどがSNSですとか、あとは知人の紹介で皆さん登録いただいている状況となっております。
 次のページですけれども、Uターン、Iターンの割合は大体半々ぐらいでございまして、移住検討時期としましては、直近3カ月以内で移住を検討していますという方もおりますが、ほとんどが半年から1年ぐらいかけて移住を検討する形となっています。
 移住転職で最も重視していることでいいますと、7割がワーク・ライフ・バランスで、先ほども結婚されたタイミングですとか、お子様が生まれたタイミングという話をしましたけれども、その中で、もっと家族との時間を多くしたいというところで、移住を検討されて、その中でも静岡に移住地を決めて登録されているという状況でございます。
 改めて、このデータから言えることですが、先ほど話したとおり、直近、結婚をした、子どもが生まれたという何かしらのライフイベントが訪れた方が大半を占めます。
 実は、今日、弊社で支援された方がちょうど静岡市にお引っ越しされているんですけれども、その方も昨年、御結婚されて、来年年明けにお子様が生まれるという方でございまして、本当にそういった方が大半を占めております。
 同じく、家族との時間を多くしたいと、都内にいるよりもワーク・ライフ・バランスをもっと重視したいために、静岡への移住を検討されています。
 一部、独身者でいるのが第2新卒層、20代で、24歳から25歳ぐらいの方でございまして、地方出身で大学、主に静岡大学で4年間過ごされて、就職でまた地元に戻られるんですけれども、やはり静岡で過ごした4年間がとても良かったと、静岡県で暮らして、静岡県に戻って働きたいと考える20代からの相談も一定割合います。
 なぜか分からないんですが、地方というのは結構、北陸地方、新潟県、富山県、福井県あたりの出身の方の割合が多くなっています。多分、気候ですとかが理由のことが多いのかなと思ってはいるんですけれども、そのような第2新卒層もここ最近いるという印象です。
 Uターン、Iターンの割合は同じくらいと話しましたが、私も事業を始める前はUターンのほうが多いだろうと思っていたのですが、案外、Iターンが多くて、そこに2つほど事例を付けさせてもらいました。大体が旦那様、奥様の実家からのアクセスがちょうど静岡県が良いというところで検討する方がほとんどでございます。都内近郊、茨城県、福島県ですとか群馬県、長野県、山梨県、静岡県を検討した中で、一番アクセスがよくて、あとは不便でもないバランスの良さを踏まえて静岡県に決めましたと相談に来るケースが多いかなと思っております。
 そのほか、私が事業を通じて感じることではありますが、ここ最近でいいますと、県東部、三島市、富士市、移住者が最近非常に多くなっております。県東部は移住はするものの、やはり転職はせずに、都内企業で働きながらフルリモートワークで移住される方がやはり多い状況でございまして、一方で、県西部、浜松市、静岡市への移住希望者は転職も併せて検討される方が多いという印象でございます。
 静岡県出身のUターン希望者に関しては、よい仕事、年収条件が希望に合う求人があれば移住も含めて検討したいという方が多い状況でございまして、一方で、転職活動をしたが、思ったよりも年収がダウンになってしまって断念される方も多い印象でございます。
 すぐに移住は結構ハードルが高いので、まずは副業を通して県内の企業に何かしら貢献したいと思う方が多いというところでございまして、弊社もすぐに移住はやはり難しいと思ってはいるので、まず副業を通して県内企業との関わり合いを持っていただいて、どこかしらのタイミングで移住を検討していただければいいと思っておりまして、副業支援もしている状況でございます。
 結果として、移住は検討しているものの、やはり仕事、転職が大きな障壁となって移住を躊躇される方が多い印象で、逆をいうと、魅力的な求人企業が増えれば増えるほど移住、転職を実行に移される方は確実に多くなると言えると思います。
 続いて、移住定住促進の課題に進ませていただきます。
 課題は複数あると思っていますが、本質的な課題はやはり静岡県ではやりたい仕事がない、歩みたいキャリアがなかなか実現できない。生活していく上で、必要な年収を稼げる仕事がないというところが本質的な課題であると私は思っております。
 移住定住促進の前に、やはりなぜ出ていく人がいるのかというところに向き合わないと、本質的な課題解決にはならないかなと思っておりまして、そこに書いているように、なぜ静岡県で生まれ、育った人が出ていくのか、そこに静岡県として何が問題があるのかというところで向き合うことがまずは大事かなと私は思っております。
 例えば、移住定住促進施策として、今、子育ての支援施策や補助金、制度の充実等あると思いますが、今、かなりどの自治体も力を入れていて、結構、レッドオーシャンな状況と思っております。
 するべきアプローチとしては、あなたがしたい仕事は、東京じゃなくて、静岡県にもある、あなたが歩みたいキャリアは、東京じゃなくても、静岡県で実現できる。情報通信産業や映像音楽産業のような仕事が静岡県にもあるというアピールができることが、時間をかけてでも改善することが、結果として移住定住促進につながるかなと思っております。
 では、どうすれば改善できるのかというところで、今、ここに4つ例を挙げさせてもらっていますが、一つは、企業誘致のさらなる活性化になります。昨年、今年と企業誘致にかなり力を入れていらっしゃるということは私も見てはいますが、もっともっとできるのかなと思っています。あとは県内企業がキャリアの将来的な選択肢となるようなキャリア教育の強化というところで、主に県内高校生、大学生向けに、まず静岡県にいるうちに静岡県の企業をもっともっと知ってもらうというところで、あとはキャリア教育の観点でいうと、やはり都内の大学生よりも、少し静岡県の大学生は遅れているなと感じておりまして、もっともっとそこはできるかなと思っております。
 3点目としては、人気職種と言われるマーケティングやデザイン、広報PRという仕事を各企業が仕事の中から切り分けて、雇用として発生させるということです。
 4つ目が、採用情報ですとか求人情報を魅力的にしながら、多くの人の目に触れることをできればと思っておりまして、これは静岡県だけでなく、各地方の課題ではありますが、採用はしてはいるものの、しっかりと情報を出している企業がかなり少ないと思っておりまして、非常にもったいないと思っているので、このあたりは県内企業がもっともっとできることかなと思っております。
 最後に、県に求める役割等についてというところです。正直なところ、静岡県が何をどの範囲までできるか、私も分からなかったので、具体的にこの役割をお願いしたいということがまだ今はありません。静岡県は非常に広いと思っているので、一つの自治体に偏った施策もできないと思っております。なので、具体的な役割の実行が難しいと思っていますが、強いて言うのであれば、この4つを今日述べさせていただければと思っております。
 1つは、先ほどお話ししました企業誘致施策へのさらなる予算取りで、ここも既に力を入れていらっしゃる部分はあると思ってはいますが、例えばほかの県とかに比べると、まだまだ補助金の充実等、少ない部分もあると思ってはいるので、主に移転費用ですとかオフィス賃料等、より充実できると良いと思っています。
2つ目が県内の各自治体における移住施策の横展開、周知ですけれども、私も事業を始めてから、それこそ静岡市、三島市、浜松市などいろいろな自治体から相談を受けていますが、案外、それ以外の市がやっている移住施策を知らない自治体さんが結構多いなと思っておりまして、もっともっと静岡県が本当に一枚岩、一丸となって、お互いに良い事例の共有ですとか勉強会の開催などができるといいなと思っています。
 3つ目は、県内大学とのさらなる連携というところで、先ほど静岡大学で4年間過ごした方がまた戻ってこられたという話をしましたけれども、やはり大学を静岡で過ごすと、静岡の魅力を知っていただいて、移住は確実に増えると思っているので、県内大学の魅力をもっともっと発信していくですとか、県内大学の入学者をもっともっと増やすことがかなり大事になっていくかと思っています。
 最後に、こちらはお願いといいますか、弊社のような移住支援をしている企業、団体との連携強化というところで、自治体と民間企業がもっともっと連携しながら移住をPRできれば、より移住定住促進につながるかなと思っておりますので、ここで述べさせていただきました。
 長くなりましたけども、以上でございます。ありがとうございました。

○盛月委員長
 酒井様、ありがとうございました。
 以上で、酒井様からの説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。委員の皆様には、質問は一問一答方式でお願いいたします。
 それでは、御質問、御意見等のあります方は挙手いただき、御発言願います。

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