本会議会議録
質問文書
令和5年12月定例会産業委員会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 加畑 毅 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 12/14/2023 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○加畑委員
一括質問方式で3点質問させていただきます。
まず、産業委員会提出案件の概要及び報告事項の52ページ、SAVOR JAPANの認定についてです。
本年10月26日に、富士山麓・伊豆半島食の魅力推進協議会がSAVOR JAPANの認定を受けました。これによって浜松・浜名湖地域、大井川地域に続いて県内では3か所目の認定となりました。これで西部、中部、東部それぞれ認定された状況になったわけですが、既に認定されている2地域での実績を聞かせてもらいたいと思います。また今後期待される効果も併せて伺います。
2つ目は、説明資料63ページの田んぼダムの取組についてです。
近年の台風や大雨による水害に対する流域治水の一環として、田んぼダムの具体的な取組内容とその効果を伺います。
3つ目は、説明資料68ページの花粉発生源対策の推進についてです。
本年10月に花粉症対策初期集中対応パッケージが閣議決定され、県ではスギ人工林伐採重点区域の設定やスギ人工林の伐採、植え替えなどを進めていく方針で補正予算が計上されていますが、その内容と取組を伺います。
以上、3点になります。お願いします。
○酒井食と農の振興課長
SAVOR JAPANの認定についてお答えいたします。
1つ目の既に認定を受けた2地域での実績についてであります。
まず、浜松・浜名湖地域では、食に関する体験を紹介する動画の作成と配信を開始したこと、グーグルマップへの飲食店情報の掲載、体験プログラムの新たな開発、次世代の人材育成のための小学生向け食育プログラムの実施などの実績があります。
大井川地域では、農産物販売体験情報発信の拠点施設であるKADODE OOIGAWAが文化庁の食文化ミュージアムに認定され来場者数が増加していること、農家民宿の開業が促進されたこと、教育旅行の受入れ体制が整ったこと、お茶体験メニューの開発などの実績があります。
続きまして、認定により今後期待される効果ですが、国の認定を受けたことでSAVOR JAPANブランドとして全国の認定地域と一体となり、農林水産省や観光庁と連携した情報発信による訪日外国人の誘客増加が期待されております。
また、協議会には農協、漁協、観光組織、行政が参画しており、こうした関係者の連携の強化が期待されます。また農山漁村に訪れる方が増加することにより、農林水産物の販売が促進されるなど農山漁村の活性化が期待されます。
○岩崎農地計画課長
田んぼダムの取組内容と効果についてお答えいたします。
水田の排水口に調整板を設けて水田に降った雨を一時的に貯留する田んぼダムの取組ですが、令和4年度は県内3地区で実証実験を行い導入マニュアルを作成しました。令和5年度はそのマニュアルを使用し、導入を検討している27地区で説明会を開催し、関係市町との情報連絡会も開催しております。また三島市では田んぼダムに取り組む5.5ヘクタールの水田において、あぜの補強や排水桝の更新整備を行っています。
効果につきましては、掛川市で行った国の検証結果では240ミリ程度の総雨量に対して12ヘクタールの田んぼで約1万7000立方メートルを貯水しました。これは降った雨の半分くらいをため、徐々に排水して下流の水位上昇を抑えました。
○伊藤森林整備課長
花粉発生源対策の推進についてお答えいたします。
まず、6番委員がおっしゃったスギ人工林伐採重点区域につきましては、国の方針に基づき3大都市圏や政令市、中核市等から50キロメートル圏内でスギ人工林がまとまって存在する森林の範囲を抽出し、事業の実施を勘案しながら現在絞り込みを行っているところです。現在の状況といたしましては県内34市町での設定を見込んでおります。
次に、補正予算案につきましては、航空レーザー解析による森林資源情報の高精度化を進めるとともに、林業経営体による高性能林業機械の導入やスギ人工林の伐採、植え替えを支援する経費、また花粉の少ない苗木の生産を拡大するため、山林種苗に関わる民間事業者の採取園――種を採取する施設の造成を支援する経費を計上しております。
今議会で補正予算を御承認頂ければ、こうした事業などを活用して重点区域で行うスギ人工林の伐採、植え替えを進めてまいりたいと考えております。
○加畑委員
御答弁ありがとうございました。
再質問を2点させてもらいまして、意見を1点述べさせてもらいます。
最初のSAVOR JAPANについては意見を述べさせていただきます。
西部、中部の2地域で先行して実績があることから、3番目の伊豆地域においてもブランド力の上昇や情報発信効果の拡大等が非常に期待できますので、よろしくお願いいたします。
2つ目の田んぼダムについて質問があります。
説明の中で一時的で急激な増水を防げることは理解できました。増水する時期と田んぼに水が必要な時期は重なると思いますが、その場合に治水力が下がるのではないかという点と、あわせて農業者の理解を得ながらと言っていましたが、実際に得ることができているのかお聞きします。
3つ目の花粉症発生源についてですけれども、34市町と言いましたが1市町漏れています。それは明かすことはできないのか聞きたいです。
○岩崎農地計画課長
6番委員御指摘のとおり、雨が降る時期と田んぼの営農する時期は重なります。あぜの高さは30センチぐらいあり、田んぼを干す時期もありますが通常は10センチぐらいの水位を確保して営農するのが一般的だと思います。その通常の営農に必要な水とあぜの高さの差により調整板――水位の状況によって徐々に水が下流に行く板を使って貯水するものです。
農家の方の御理解という点については、県内の水田地域は田んぼ以外にも小麦や大豆、トウモロコシなど夏場に様々な作物が作られておりますので、この農業者の方、それから地域の営農の実態に合わせてその取組を拡大させていかなければならないと考えております。
現在実施している袋井市、掛川市においては皆様の御理解を得られております。
今後も引き続き十分に検討しながら進めてまいります。
○伊藤森林整備課長
6番委員の御質問は、県内35市町あるが区域設定は34市町であり、あと1市町はどうにかならないかという趣旨の御質問だったと思いますが、重点区域の設定要件にスギがまとまって存在する市町村エリアとあり、まとまった面積の数値が30ヘクタール以上と国から示されております。
伊豆ではないのですが、沿岸部の市町で森林自体が30ヘクタールに満たないところが1市町ございます。どことは申しませんが森林自体も少なくスギ自体もさらに少ないため要件から外れているということで御理解頂きたいと思います。
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