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委員会会議録

質問文書

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令和2年12月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:杉本 好重 議員
質疑・質問日:12/14/2020
会派名:自民改革会議


○杉本委員
 一問一答方式でお願いします。
 健康福祉部の皆様は新型コロナウイルス感染症への対応に忙しく大変でございます。本当にありがとうございます。間もなく1年となりますが、今感染拡大の第3波もありますし引き続き緊張感を持って御対応よろしくお願いします。
 まず初めに、その第3波において病床数が大変逼迫しているとの報道がございます。特に中部地域おいてはもう満床であるとの新聞報道もございます。現在の状況についてお伺いしたいと思います。

○後藤疾病対策課長
 本県の新型コロナウイルス感染症患者の受入れ病床の直近の病床占有率を申し上げます。12月13日正午時点での集計です。県全体では371床が即応病床――すぐ入院できる病床で、183床に患者が入院しております。病床占有率――もしくは利用率とも言いますが――病床が埋まっている割合は49.3%です。御質問のあった中部地域におきましては125床確保されており、そのうち89床に患者が入院されていますので、病床占有率は71.2%です。ちなみに東部地域では病床占有率60.4%、西部地域では25.2%ですので中部地域が最も高い状況です。

○杉本委員
 患者区分に中等症、重症という区分がありますけれども、重症患者の発生状況はいかがですか。

○後藤疾病対策課長
 重症患者におきましては、東部、中部、西部地域でそれほど大きな偏りはないと承知しています。

○杉本委員
 ありがとうございます。
最近病院クラスターがよく起きていますし、浜松市でもジムのクラスターが起きたりしています。クラスターが起きるとあっという間に病床が埋まってしまうのではないかという危惧がございます。

 あわせましてもう1点御質問します。
西部地域で213部屋の無症状、軽症の方を収容できるリッチモンドホテルが確保できたことは――地元の説明会にも私参加させていただのですが――西部地域の人間としてよかったと思います。そのときの担当者のお話では、三ヶ日にあるトヨタ自動車の保養所の68床については、今いらっしゃる方はそのまま治るまでいていただいて、その後は速やかに契約を終了してリッチモンドホテルに新規の方を受け入れるとの説明でした。実際、中部地域等で無症状、軽症の方も多くなってきている状況でトヨタ自動車の保養所の扱いは以前聞いたお話と変わりありませんか。

○田中医療政策課長
 トヨタ自動車のグローバル研修所ですけれども、今の感染拡大の状況を鑑み当面継続をする形で考えております。今後につきましては、感染拡大の状況やトヨタ自動車の御意向などもいろいろ踏まえ考えていくこととしまして、当面は継続させていただく考えです。

○杉本委員
 分かりました。
500床以上の無症状、軽症の方を受け入れる施設を確保したことは、県全体として安心材料となりましたので大変よかったと思っております。

 それでは、12月補正予算議案第134号関係の質疑をさせていただきたいと思います。
 厚生委員会資料の3ページに社会福祉施設感染防止対策事業費、新規事業1500万円を計上してあります。先ほど藤原健康福祉部長からも説明がありましたけれども、説明資料の5ページにありますとおりこれが繰越明許費となっております。具体的に繰越しになった理由をお尋ねしたいと思います。

○沢井福祉指導課長
 社会福祉施設感染防止対策事業につきましては、社会福祉施設のクラスター対策なので早急に実施すべきものと考えまして、12月補正予算に計上しました。12月補正予算成立後直ちに着手いたしますが、現在県内各地でクラスターが複数発生している状況で医療現場が逼迫していることもありまして医師、看護師の訪問指導などの事業の一部が年度内に完了することが困難と予測されます。そのため繰越明許についてお諮りしているものです。

○杉本委員
 よく分かりました。
厚生委員会資料別冊の1ページに社会福祉施設感染防止対策事業費の内容が書いてあります。4つの事業内容の訪問指導のところに、今の御説明にありましたように医師と看護師による社会福祉施設訪問指導とありますが、その実施回数が49回なのはどういった理由でしょうか。
また、補正額約400万円の積算はどのような根拠でされたものなのか御説明をお願いしたいと思います。

○沢井福祉指導課長
 訪問対象の施設数は、特養、老人保健施設、グループホーム、有料老人ホームなど49施設です。県内8圏域に6施設ずつで48か所、それに11月にクラスターが発生した浜松市の施設1か所を加えまして49施設を想定しているところです。
 補正額の積算根拠は訪問指導1回につき医師1人、看護師2人のチームとなって施設を伺いますので医師、看護師の謝金と旅費、それから研修指導用の資料の作成にかかる経費となっております。

○杉本委員
 実施回数というのは訪問する施設の数ですね。分かりました。ありがとうございます。

 社会福祉施設となるといろんな施設があると思うのですが、説明資料別冊にはゾーニングを行うとの記載がございます。10月9日の静岡新聞にゾーニングの難しさに関する記事が載っておりました。浜松市でクラスターが起きた高齢者施設に対して県から派遣された方が1週間滞在し汚染エリアと非汚染エリアのゾーニングをして消毒作業等に当たったという内容の記事ですが、総括としてゾーニングは大変難しかったとの報道がありました。そのために医師と看護師が施設に対して指導に当たるのかなと拝察しました。医師と看護師が指導に当たるとなるとそれぞれの指導内容に差があってはいけないと思うので、何か基準のようなものを設けて訪問されるのでしょうか。

○沢井福祉指導課長
 医師については感染症専門医、看護師については感染症専門認定看護師を想定しています。感染症のプロの方に行っていただくことを想定しておりますのでマニュアルに基づいて指導をしてくれるものと考えております。

○杉本委員
 指導内容に関しては感染症専門医と認定看護師にお任せするとの理解でよろしいでしょうか。

○沢井福祉指導課長
 訪問する前に検討委員会を開きまして、指導の内容――ゾーニングの方法とか防護服の着脱方法なども含めてまずは検討し決定していくことを考えております。

○杉本委員
 1度浜松市の高齢者施設に伺っていただいてゾーニングが難しいとの結論が出ておりますので、ぜひ徹底して御指導をお願いしたいと思います。高齢者施設といっても規模も違いますし造りも違うので、なかなかゾーニングが難しいのではないかなと思います。

次に、説明資料別冊の2ページ、子どもの居場所感染症対策事業費助成2000万円についてお尋ねしたいと思います。
現在休止している子どもの居場所づくりに取り組む社会福祉法人やNPOに対する助成ですが、1団体につき20万円の助成となりますと単純に100団体の計算になるかと思います。具体的に100団体とはどのようなところを想定していらっしゃるのかお尋ねします。

○橋こども家庭課長
 現在、子ども食堂と子どもの居場所づくりの活動をされているところが県内に約90団体あります。実施主体別の内訳でいいますと、個人のグループが約4割、NPOが2割、社会福祉法人が1割といった状況となっております。経営基盤が脆弱な運営主体が多いものですから、今回の補助については県内で子どもの居場所づくりを運営するところは個人、団体問わず補助対象としております。

○杉本委員
 県で大体90団体を把握していらっしゃるというお話でございます。県が90団体をしっかりと把握していればいいですけれども、おじいさんやおばあさんが1人でやっているようなところも入るのかがわからなかったので質問させていただきました。

 費用は一律20万円とありますが、それこそ1人でやって二、三人を集めているとか規模が違うわけですけれども、一律20万円としたのはどういう理由でしょうか。

○橋こども家庭課長
 一律20万円ではなくて20万円が上限と考えております。上限の考え方は他県で先行してやっているところが、多くはありませんが幾つかあります。そういうところで子ども食堂あるいは学習支援の場でどの程度補助を受けているかを参考に20万円の上限を決めさせていただきました。

○杉本委員
 その規模によって、20万円にするのかそれより下げるのかは県で判断されるのですか。

○橋こども家庭課長
 すみません。規模にかかわらず全て一律20万円です。

○杉本委員
 分かりました。
今後この事業は継続していきますか。1回助成金を出して終わりでしょうか。

○橋こども家庭課長
 コロナの感染対策で今年度限りと考えております。

○杉本委員
 分かりました。ありがとうございます。

○廣田委員長
 ここでしばらく休憩とします。
 再開は13時30分です。

( 休 憩 )

○廣田委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 傍聴人の方に申し上げます。
 傍聴証の裏面の記載事項をよく守って、厳粛に傍聴されるようお願いします。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

○杉本委員
 説明資料別冊の3ページ、発熱等診療医療機関体制整備事業費助成がインフルエンザの流行期に備えた支援として計上されております。箇所数が400か所とありますが、これはどのように選定したのかお尋ねしたいと思います。

○後藤疾病対策課長
 12月初めの状況で発熱等診療医療機関に関しては782か所指定しています。そのうちこの事業の対象となります紹介患者を相談センター等から受け入れ、新型コロナウイルスに係るPCR検査や抗原検査ができる施設が238か所あります。約3割と半数に満たない状況になっています。当面は約50%とし約800診療所のうちの400か所。また包括支援センター等の各市町の地域が県内約400か所あると聞いていますので、その地域に1か所ぐらいずつを想定して算定しています。

○杉本委員
 説明資料13ページのインフルエンザ対策のところに発熱等患者の診療、診察を行う発熱等診療医療機関を指定、747か所とあります。先ほどの400か所との関連はどういうことなのか、御説明をお願いできますか。

○後藤疾病対策課長
747か所は指定した発熱等診療医療機関の数であり、12月10日時点では当日配布資料にありますとおり782か所と約800か所まで来ています。先ほどの400か所は指定した約半数程度で相談支援センターやほかの医療機関からの紹介を受けて新型コロナウイルスのPCRや抗原定性、抗原定量検査ができる施設となっていただきたいと考えている箇所数です。

○杉本委員
 PCR検査が可能な発熱等診療医療機関を782か所から絞ると理解してよろしいでしょうか。

○後藤疾病対策課長
 検査はもっとたくさんできますし、抗原定性検査ですとキットでできますからPCR等の検査の依頼が必要なくなり診療所の中で検査ができます。100%そういうことをできればいいんですけども、現状は30%ですので、それを増やすためにこの制度を新設しました。

○杉本委員
 ありがとうございます。
毎月の補助額10万円の算出根拠を教えてください。どのような内容になりますか。

○後藤疾病対策課長
 相談センターやほかの診療所から電話がかかってきます。その電話を受付の事務の方が受けたり先生や看護師さんが対応したりする。そういう通信に対する手間賃と申し上げますか、そういった紹介に関する時間が必要になってくることに対する手数料的なものと考えています。

○杉本委員
 分かりました。
 それでは、次の質問にまいります。
 説明資料別冊4ページ、地域医療勤務環境改善体制整備事業費助成であります。
説明資料には過酷な勤務環境にある医師の労働時間を短縮するためと書いてあります。補助上限額の13万3000円はどのように算出されていますか。その背景等をお聞かせ頂きたいと思います。

○井原地域医療課長
 補助上限額13万3000円につきましては、国の制度設計に基づき国から設定されたものでございます。

○杉本委員
 分かりました。
少し細かいのですけれども、ハード面とソフト面両方の支援とあります。ソフト面の医師事務作業補助者とはどのような方を指しますでしょうか。

○井原地域医療課長
 医師の方が本来行うべき診療行為以外に例えば診断書を書くなどの事務的な作業が付随して出てまいります。こういった事務的な作業を行う方々――クラークと言ったりしますけれども――を指します。ソフト面の補助は医師事務作業補助者に事務的な作業を行ってもらうことによって医師の負担軽減につなげていく趣旨のものです。

○杉本委員
医師の方がやる事務的なところを行うクラークという方の研修費に充てることが分かりました。

 補助率のところで、ソフト面は10分の10となっています。ハード、ICT機器などの整備の補助率は10分の9となっておりまして、10分の1補助しないのは何か理由があるのでしょうか。

○井原地域医療課長
 先ほど国からの制度設計と申し上げたのですが、もともと県が設定する前提になっておりまして、愛知県では2分の1に設定しています。例示の中に100分の99の補助でも可といった表現がございまして、他県と合わせ、また設置後に医療機関に帰属する資産となることを勘案しながら一定の率にするため10分の9とさせていただきました。

○杉本委員
 分かりました。御説明ありがとうございます。次に、当委員会に付託されている請願について
質問させていただきます。
 平成30年度から県は国民健康保険制度の保険者となり市町と共同で運営を行う制度になって今年で3年となりました。令和元年度の決算も終えたことでございますので、安定した運営を行うことができているのかお伺いしたいと思います。

○田中国民健康保険課長
 国民健康保険制度の運営についてお答えします。
 市町の財政状況につきましては、制度改革によりまして国費が拡充され、また財政基盤が強化され個々の市町から県単位の財政運営へと大きくなったことにより、市町の国民健康保険事業の特別会計における一般会計からの法定外の繰入れは減少してきております。また県の決算の状況につきましても、令和元年度県の国保事業特別会計決算において、収支差が約プラス104億円となり翌年度国に返す国庫負担金の返還分を考慮しましても剰余金が約69億円の見込みとなっております。この剰余金につきましては、現在県の国民健康保険事業特別会計の予算規模が3300億円ですので2%の支出です。他県において財政安定化基金を取り崩した県もある中で、適切な見込みができていると考えております。また市町から県に納付頂く事業費納付金の支払いも滞ることなく安定した運営ができたものと認識しております。

○杉本委員
 今の御説明で本県においてこの制度が安定した運営の下に行われていることが分かりました。

 請願の中身でありますが、2点ほどあります。1つ目が国への働きかけや県の財政支出による国民健康保険の引下げ、もう1点が国民健康保険運営協議会における加入者代表委員の公募枠の設置を求めております。まず保険料の引下げについてお伺いをいたします。
 他県などにおいて保険料引下げの県費投入による支援事例があるのか、また県は県費導入をどのように考えているのかお伺いしたいと思います。

○田中国民健康保険課長
 他都道府県の状況を調査したところ、国が認めておりません。いわゆる市町の地方単独事業に係る国庫負担金の減額措置に対する措置として都道府県で補填する助成はありましたが、直接保険料引下げを目的とした財政支援はありませんでした。
 国民健康保険の運営は加入者の保険料と制度設計を行う国からの国庫負担金等の公費で賄うことが原則とされておりまして、これを県が補填することになりますと一般会計の財源を用いて保険料引下げをすることになります。これは他の医療保険の加入者が国民健康保険の保険料を負担することにもつながります。そのため、県費の拠出による支援ではなく国に対して十分な財政措置を講ずることを引き続き強く働きかけてまいりたいと考えております。

○杉本委員
 ありがとうございます。
 請願項目の2点目でございますが、静岡県国民健康保険運営協議会の加入者代表委員の公募枠について県内や他県の状況はどのようになっているのか。そして公募でなければ県民の意見を反映することができないのか、当局のお考えをお聞きします。

○田中国民健康保険課長
 現在の国民健康保険運営協議会の加入者代表委員は、国保法の法令に基づきまして条例で3人と定めております。この3人につきましては、県と市町で協議いたしまして、東中西の地域性や加入者規模等を勘案し静岡市、浜松市、長泉町からの推薦で就任していただいております。他自治体での公募状況について調べたところ、全国では47都道府県中10道県で、県内では35市町中5市町で実施されておりました。ただ公募を実施しても応募がない場合や公募人数を下回っている場合もあるとの声もあり、審議に適した人材の十分な確保につながるのかといった懸念も考えられているところです。
 現在の委員の再任につきましては、地域の実情に合わせて国保制度に見識を備えた方を市長から御推薦頂いているところです。審議の場でも加入者の立場から積極的に御発言を頂きまして、加入者の意見が十分に反映できる委員構成であると考えております。

○杉本委員
 ありがとうございます。
 それでは、次の質問に移りたいと思います。
 説明資料の25ページ、災害弱者支援についてお伺いしたいと思います。
 本事業は、先ほど藤原健康福祉部長の御説明でもありましたように災害時に要配慮者を地域で支える体制づくりであり、健康福祉部における大切な事業の1つであると理解いたします。概要にあります災害時ケアプランとは具体的にどのようなものか御説明お願いします。
 また、福祉専門職とはケアマネジャーのことを指すのか併せてお伺いしたいと思います。

○青山健康福祉政策課長
 災害時ケアプランにつきましては、例えば介護保険ですと利用計画やケアプランをつくります。そのケアプランの中に災害時においては、どういう場所にどういう方に伴われて避難するか書き込んでいくものを想定しています。それを災害時ケアプランと考えています。
 それから福祉専門職ですけれども、御指摘のとおりケアマネジャーや障害サービスの専門職の方を想定しています。

○杉本委員
モデル市町を富士市にした背景をお尋ねしたいと思います。

○青山健康福祉政策課長
 今回富士市に選定したのは、幾つかの市町から手を挙げてお話を聞かせていただいたところ、富士市におきましては既に様々な取組の中で防災所管部局と福祉部局が一体となって対策を進めている点が他の市町より一歩進んでいると感じました。この災害時ケアプランにつきましては避難するための力、技術力、福祉における専門職の方の意見がどうしても必要でこれらを束ねるためには行政側の両部局が一体となって進めないと進んでいかないことが兵庫県等の実例でも出ております。そこを重視して富士市を選定させていただきました。

○杉本委員
 分かりました。
説明資料25ページのフロー図、県内の個別計画作成状況ついて質問させていただきたいと思います。
 在宅で避難行動要支援者とはどのような方たちを指すのか。
また、4月1日時点で37万9785人と出ておりますが、これはどのように算出されたものなのかお尋ねします。

○青山健康福祉政策課長
 在宅におきまして避難行動要支援者に当たる方は、要介護認定を受けている方、身体障害者の方、知的障害者の方、精神障害者の方、難病患者の方、あと幾つかありますけれども、自治会等が支援の必要性を認めた方とか自ら記載を希望した方々で、各市町におきまして対象者を決めて名簿化しております。
 なお、37万9785人というのは私どもが市町に問合せして集計したものです。市町では要介護者の人数等は把握していますので、それらの資料を基に対象人数を算出しています。

○杉本委員
 35市町に対してしっかり聞き取りして、算出された数だとよく分かりました。

 避難行動要支援者に同意あり、同意なしという項目がありますが、名簿作成に関して同意があるということでございますか。

○青山健康福祉政策課長
 名簿は市町で作成することが義務づけられておりますので市町が作っています。同意あり、なしの同意は、平常時から避難のために名簿を自主防災組織とか民生委員の方に提供していいかどうかに対するものです。個人情報ですので、各個人の方が自分の障害の程度、住所等を他者に提供していいと同意を取れたものについて提供しています。

○杉本委員
 今の説明でよく分かりました。
情報を共有することに対しては大変抵抗がおありになる方があるかと思いますが、この個別計画が非常時、災害時においては生死を分ける大変大切なものになるかと思いますので、引き続きこのケアプランの普及に対しても速やかに進まれることを要望いたします。

 静岡県の新ビジョン評価書案の6ページに福祉避難所運営マニュアル策定市町数について、現状値が24市町、目標値が全市町と書かれています。福祉避難所運営マニュアルの策定でございますので災害時のケアプランとは違うと思いますが、どのように全市町に推進していこうとするのかお尋ねしたいと思います。

○青山健康福祉政策課長
 福祉避難所の運営マニュアルにつきましては、現状値24市町にとどまっております。実は昨年度も24市町で変わりがありませんでした。令和2年度当初予算におきまして、福祉避難所策定マニュアルをつくる研修会を今年度東中西部地域で2回ずつ開催しました。これには、策定していない市町はもちろん策定しいてる市町の参加も求めました。各地域2回のマニュアル作成の研修会をもちまして、全市町のマニュアルが策定できたところです。

○杉本委員
 分かりました。
いずれにしても災害はいつ起こるか分かりませんしこのようなことが整備されていくことは大変大切だと思いますので、引き続き市町と連携をとって進めていただきたいと思います。

 それでは、次の質問でございます。
 説明資料の31ページ、新しいふじのくに少子化突破戦略の羅針盤の作成であります。
厚生労働省の発表によりますと去年の出生数が約86万人で、統計を取り始めてから過去最低となったニュースが飛び込んでまいりました。本県につきましても、前年度より2万3000人減っていると聞いております。かねてからふじのくに少子化突破戦略の羅針盤についてはすごいタイトルをつけているなという印象が残っておりました。これが新しく策定される、つくり直されるということでございますが、改めてこの策定の趣旨、目的についてお伺いしたいと思います。

○山本こども未来課長
 令和2年7月に市町別合計特殊出生率が国から公表されました。このことから前回の羅針盤と同じ手法を用いて再分析することとしました。市町の合計特殊出生率に影響を及ぼす要因を分析し、その結果を数字やグラフ、レーダーチャートなどを用いて分かりやすく示すことにより市町におきまして地域の特性に応じた少子化対策の施策を企画、立案していただく際の基礎資料として御活用頂くことを目的としております

○杉本委員
 主な内容のところに新しい5つの地域力で見える化、指標の再編とありますが、そこをもう少し具体的に教えていただけますか。

○山本こども未来課長
 今回の羅針盤の作成に当たりましては、県庁内の関係課や有識者、大学生、市町などとの意見交換を踏まえ、合計特殊出生率に影響を及ぼすと思われる社会経済指標を更新いたしました。前回は30指標設定しましたけれども、今回は100指標の中から23指標に絞り個々の指標を5つの地域力でグループ分けし、それぞれの地域力を市町ごとにレーダーチャート等により分かりやすく表したものです。

○杉本委員
 現在の羅針盤を見せていただきますと市町ごとに数値で書いてあり、市町の取組が大変分かりやすく良くできていると思っております。ただ点数がついている市町の通信簿のような感じがしまして、これをどう捉えるかはありますが、私は反対にいい刺激になるのではないかなと思っておりますので新しい羅針盤ができることには大変期待します。

 先ほど山本こども未来課長がおっしゃったように学生さんからもお話を聞いたとのことですが、説明資料(3)スケジュールに令和2年9月から12月の間に市町との意見交換とございますが、何か反響があったのかお尋ねします。

○山本こども未来課長
 市町からは、今の時点で取りまとめたデータ等をお示しして意見交換したところですけれども、統計上得られるデータによって分析していることについて少し限界があるんじゃないかという意見を頂きました。その一方で同じ役所内で事業の必要性を説明する根拠として用いることができるのではないか、どの地域力が不足しているかが分かるのである程度方向性が分かる、人口の社会増減との関係性の分析を用いて移住定住も進めてみたいなどの好意的な意見も頂いております。

○杉本委員
 いずれにしましても、本当に緻密なデータを基に分析してつくられる新しい羅針盤に期待したいと思います。

 次の質問にまいります。がんセンター局についてお伺いをしたいと思います。
 がんセンター局の説明資料の2ページでございます。
以前も当委員会でよろず相談の質問をさせていただいたと思いますが、よろず相談または患者家族支援センターの件数がここに書かれております。やはり患者さんにとってもまた御家族にとっても相談できるところがある、また支援を頂けるのは大変ありがたいことだと解釈しております。よろず相談の件数が減ったとのことでありますが、反対に患者家族支援センターは前年よりも増えていて、その中の支援のところにある緩和ケアチームの件数が非常に多いです。緩和ケアチームとはどのようなチームでどのような方々で構成されているのか、またどんな支援をするのかお伺いしたいと思います。

○内田がんセンター事務局長
 がん対策基本計画の中におきましても、身体的、精神的、社会的、それぞれの苦痛を緩和していくことが重要であると述べられております。これを受けまして、静岡がんセンターでは初診から外来診療中、あるいは入院、みとりまでについてそれぞれの体制を整備しているところです。
 初診時については主に精神的になると思うんですけれども、入院前支援ですとか外来緩和ケアで相談に応じております。治療に伴う障害ですとか、治療中の様々な痛みについても外来緩和ケアチーム、最後のみとりに関しては――静岡がんセンターでは年間1,200人を超える方が残念ながらお亡くなりになっております――皆さんが緩和病棟でお亡くなりになるのではなくて、逆に一般病棟で亡くなられる方が多いです。緩和ケア病棟については、病床数の制限があることからそのような状況です。緩和病棟はそれぞれ専門スタッフが対応しますけれども、一般病棟については専門スタッフがいないので、医師、看護師、薬剤師、栄養士、臨床心理士などをはじめとして多職種で緩和ケアチームをつくって、各病棟における最後のみとりのコンサルテーションを職員に対して行っています。

○杉本委員
 分かりました。
 あわせまして、静岡がんセンターに関しての質問ですが、評価書案の46ページになります。
 静岡がんセンターが実施した研修修了者数はよい方向に推移しているとありますが、どのような研修をされているのかお伺いしたいと思います。

○内田がんセンター事務局長
 がんセンター開院以来患者さんへの約束としてがんを上手に治す、患者さんと家族を徹底支援する、成長と進化を継続すると3つの理念を持っております。活動指標の3つはそれぞれに対応した指標にしています。
 静岡がんセンターが実施した研修修了者数につきましては、医師のレジデント、多職種がん専門レジデント、それから認定看護師教育課程の修了者を載せています。ほかにも様々な研修をやっているんですけれども、一定の期間、がんの専門家としがんセンターが送り出せる人材を育てた人数としてこれを指標として採用しています。

○杉本委員
 静岡がんセンターが静岡県の中核を担う病院として、また地域の病院として連携していくために研修をさらに充実させていくことを要望いたします。
 
次の質問に移らせていただきます。
 評価書案48ページに活動指標で健幸アンバサダー養成数がありまして、現状値が3,406人、目標値を1万人としております。目標値を大分高く設定しているようにも思いますが、この健幸アンバサダーはどのような活動をされるのか、またどのような方たちを指すのか御説明をお願いします。

○森岡健康増進課長
 健幸アンバサダーですけれども、健康増進に無関心と言われるような方々に健康情報を届けていただくために研修を受けて健幸アンバサダーになっていただきます。年に4回ほど健康情報を提供させていただいて、その方々の口コミによって周辺の関心の薄い方々にも健康情報を伝えていただく活動をお願いしている、いわゆるボランティアの方々です。

○杉本委員
 具体的にどのような方たちがやっていらっしゃるのでしょうか。口コミと言いますと例えば自治会に対してお声がけをしているのか、具体的にお聞きしたいと思います。

○森岡健康増進課長
 具体的には実際にアンバサダーとなっていただいている方々は、健康推進の関係のお仕事をされているスポーツの推進委員ですとか地域で活動されている方、あるいは生命保険会社の社員の方など健康に何らかの関わりをもっていらっしゃる方で意識の高い方です。

○杉本委員
 静岡県は健康長寿県としても全国トップレベルでございますし、そういう方たちを養成することで県民の健康度が増すことを期待して私の質問を終わりたいと思います。

お問い合わせ

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静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp