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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和4年2月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:鈴木 澄美 議員
質疑・質問日:02/21/2022
会派名:自民改革会議


○鈴木(澄)委員
 分割質問方式でお願いします。
 まず、総合計画後期アクションプラン案177ページの3次元点群データを活用した現地測量時間の短縮についてであります。
 ここには、具体的な話として3次元点群データを活用した現地測量時間の短縮とあり、今後3割の作業時間削減を目標とするとしています。
この現地測量業務において、3次元点群データの活用により具体的にどのような作業が短縮されるのかお聞きしたいと思います。

○増田未来まちづくり室長
 3次元点群データを活用した現地測量時間の短縮についてお答えいたします。
 3次元点群データは、緯度、経度、高さの測量位置情報と色の情報を持つ膨大な量の点の集まりであります。このデータによりコンピューター上に高精度な3次元の地形を表現することができ、距離や体積などの正確な計測をパソコン内で行うことができます。
 しかしながら、現地における周辺確認や測量基準となる点との整合はやはり必要になりますので、それ以外の測量機器による計測作業、おおむね約3割程度軽減されることを見込んでおります。

○鈴木(澄)委員
 基本的な考え方は分かりました。
 資料の、新たな技術による生産性の向上のところの真ん中、3つめの四角ですけれども、建設産業の生産性の向上を図るため3次元点群データの利活用の促進や人材育成に取り組みますと書かれています。
 生産性の向上を図るため、つまりこれは働き方改革にもつながるのかなと考えておりますけれども、建設産業ですから民間も含めて、特に民間が活用するための普及策についてどのように展開していくのか。

 それからもう1つは、特に中小企業がこれをどう活用していくかについて、方向性をどう示しているのか。

 もう1つは、最近民間もドローンを使って3次元データといいますか計測をやったデータが出てきます。
 熱海の土砂、盛土の関係で非常に大きな有用性が分かって、公共性の高いデータとして県も測量範囲をできるだけ広げてそれを公表するといいますか共有できる方向性だと認識していますけれども、民間が使って測量して得た3次元データと、公共性という意味で県が集めたデータ、いろいろなところからデータが集まってくればそれを何かしらの基本的な枠組みの中で共有できることも必要ではないかと思います。
民間がドローン等を使って3次元データを集めたものをどのように共有していくのか、方向性についての県の考え方をお聞きしたいと思います。

○増田未来まちづくり室長
 3点ほど、御質問があったと思いますので、一つ一つ答えていきます。
 まず普及策についてお答えいたします。
静岡県の3次元点群データは、地理情報に関する国のインターネット上の公開サイト――G空間情報センターから広く公開され、既に人気のデータセットとしていろいろな方々からアクセスされているようです。
 このデータは、公共事業だけでなく民間企業では釣りのスマホアプリに使ったり、あるいは海外ではレースゲームの背景に活用するなど、我々が想像するもの以上に活用されているようです。
 今後も、各土木系の協会や学校での出前講座、高校、大学での講義など、土木関係の講演会などの公開サイトのPRだけでなくインターネットを通じ「静岡どぼくらぶ」のサイトやユーチューブ動画により活用事例を紹介するなど、普及に努めてまいろうと考えております。

 続きまして、2点目の中小企業の活用の考え方です。
オープンデータとして公開している3次元点群データは、インターネットを通じて誰もが使える環境にあります。3次元点群データを活用した測量の観点では、現地作業での人数や労力の削減にもつながることから当然働き方改革にもつながると考えております。また切り立った斜面や交通量の多い場所など危険な場所での測量も軽減されると考え、安全面での向上も期待できます。
このようなことから、大企業よりもむしろ人員の少ない中小企業のほうが働き方改革の効果が大きいと考えております。

 続きまして、民間のドローンを使ったデータを取り込む、取得しているという御発言ですけれども、民間でドローンを活用し取得する例で言いますと、まず公共工事で取得した地形や公共施設に関する3次元点群データはありますが、その後の社会資本の維持管理や災害対策などにおいて重要な役割を果たすことが期待されるため、完成時の成果を電子データで納品することとしております。
 民間が取得してきたデータ、御発言がありました特に熱海の土石流の際を例に挙げますと、提供頂いたデータを直接当方が承って県のデータと同様に先ほど御紹介しましたG空間情報センターへ搭載してオープンデータとして公開した形です。
 なお、御指摘がありました民間や個人が取得した点群データの活用に関してですけれども、データの正確性などの観点から国においてもやはり課題になっていると伺っております。
今後、有識者などに意見聴取するなど活用の在り方を検討するようですので、現段階で県として指針の作成は検討しておりません。
 ですので、今のところ国の動向を注視していると御判断頂ければと思います。

○鈴木(澄)委員
 中小企業が使うことによって働き方改革に非常に大きく寄与するだろうというお話でした。
 先ほどの説明の中でも、3つ目の四角の中に人材育成という表現もあり、その上段ではロボットの導入では中小企業と表記されています。
 それだけの効果が期待されるのであれば、ここは中小企業をある程度意識した形の文章といいますか明記していただいて、中小企業にも使っていただく施策の展開をしっかり示しておく必要があるんじゃないかと思いますが、その部分についていかがでしょうか。

○増田未来まちづくり室長
 御指摘のとおりロボット技術等を導入していくんですけれども、我々がつくった指針の中でロボット技術についてまだきちんと方針とか形が決まっていない部分が多いので、このような記述で一応とどめさせていただいております。

○鈴木(澄)委員
 僕の聞き方が悪かったかもしれませんが、3次元データの活用について中小企業にという説明がありましたので、ロボットのところで使っているように――大企業はもう恐らく自分たちで展開されていると少しパストの話になってしまうのかなと――ここは中小企業にどうやって普及するかを強調していく、まさに要になるのかなと思っています。
そこの部分について、文章の中に中小企業をもう少し意識した形の表現が必要ではないかというつもりで質問したんですが、そこについてお聞きしたいと思います。

○増田未来まちづくり室長
 中小企業のところを少し強調してという御質問だと思いますけれども、中小企業への対応策として示せる形がないので、今の段階ではこう書いてあります。
 ただ、先ほども私が発言したとおり、当然3次元点群データの活用に関しては中小企業が多分中心になるだろうというところと、我々の施策の中でいろいろな問合せ対応をしていく中でもほとんどが中小企業で、なおかつ私たちが今進めているi−Constructionであったり、そういう生産性向上に関してはほとんど、基本的に中小企業の対応で、こういう形で書かせていただいております。

○鈴木(澄)委員
 くどいようですが、今の説明を組み立てていけば、やはり中小企業をどれだけこれから育成するかというところにかける施策の柱にもなるのかなと思っています。
 県としてはこれから特に働き方改革にこだわるようですけれども、中小企業に対して測量時間の30%の短縮とかも含めて、むしろ測量する時だけではなくて精度の問題も含めて大きく期待できるんじゃないかと思っています。そういう意味ではもう少し県として、中小企業に配慮した3次元データの活用はしっかり検討していただきたいと要望したいと思います。

 次の質問に行きます。
195ページ、働き方改革にこだわるようですけれども地域を支える担い手の確保・育成についてであります。
 近年、自然災害が頻発、激甚化し地域の守り手として建設産業の果たす役割はますます重要となっています。他産業と比べて高齢化が進行しており、将来の建設産業を支える担い手の確保が急務となっています。
 このため、後期アクションプラン案においては建設現場体感見学会及び出前講座の開催や、静岡どぼくらぶの取組等を通じて建設産業の重要性、仕事としての魅力等の発信を強化するとの方針が示されています。
 そこで、今後これらの取組をさらに強化して、どのように担い手確保・育成に向けて取り組んでいくのかお聞きしたいと思います。

○野毛建設業課長
 今後の担い手の確保・育成についてお答えいたします。
 5番委員の御指摘のとおり、将来の建設産業の担い手となる児童生徒の建設産業に対しての理解促進を図ることがまず重要でございます。今行っている建設現場体感見学会や出前講座をより強化して、魅力等の発信を強化してまいりたいと考えております。
 また、現在建設産業で働いている若年層の労働者の方たちの離職等を防止するために、企業の垣根を超えた交流を目的とする若手建設従事者交流会の開催とか、若手教育の担当者を対象とする若手育成教育セミナーなどの開催を通じて現在入職している方たちの離職防止も図ってまいります。
 さらに、担い手の確保・育成のためには建設企業の経営の効率化と安定化が大変重要であることから、発注者といたしましては施工時期の平準化や適正な工期の確保を引き続き進めるとともに、ダンピング対策の強化や3次元点群データの活用などの生産性の向上を図ってまいります。
 また、このほか5番委員が御指摘のとおり働き方改革でございますが、ほかの産業に比べて休暇が少ないと思われている建設産業が就職の際に選ばれる産業となるように発注者指定型週休2日工事の拡充や、県内の公共工事を一斉に休工するふじ丸デーの取組を今年度から開始しておりますが、その拡充により建設産業の働き方改革をより一層進め、官民挙げてより魅力ある建設産業となるように取り組んでまいります。

○鈴木(澄)委員
 分かりました。
今朝の富士地域のローカル新聞に、新々富士川橋を――どぼくらぶでしょうか――重機に関心がある女性の人たちが見学に来て非常に盛り上がったという記事がありました。
 これから、その職場を学生時代に学び、あるいはその前からこういう土木建設の分野に関心がある人たちは実際にものを見たり体験したりすることが非常に刺激され、効果の出る事業である感じはいたしました。
 今取り組んでいる取組をさらに強化することは非常に重要だと思っていまして、後期アクションプランだから新しいものをどんどん導入するだけではなく、今やっているものの強化はしっかりやっていただきたいと思います。
 働き方改革につきましては、一般質問の中で再度質問させていただきますので、そのときに議論を進めたいと思います。以上です。

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