本会議会議録
質問文書
令和5年12月定例会建設委員会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 杉本 好重 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 12/14/2023 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○杉本委員
一問一答方式でお願いします。
県有建築物における地球温暖化対策について伺います。
10月に北海道へ県外視察に行かせていただきまして、前回の委員会でも申し上げましたが、北海道古平町の複合施設かなえーるを視察しました。建設委員会説明資料でZEBという言葉が躍っていましたが、私の中では何なのかよく分からないところがあり、かなえーるを視察したことではっきりとこういうものなのかと知ることができまして、大変有意義な視察であったと思っております。
県におかれましても、県有建築物の新築時におけるZEB化の推進や既存建物の改修時に省エネを進めることを打ち出しているのは存じ上げております。そうした中でかなえーるの担当者から1年間運用してみて思った以上に省エネができた、まず50%エネルギー削減のZEB Readyの評価を受けたけれども、運用開始後1年の実績ではよりエネルギー削減率の高い75%相当を削減するNearly ZEBの達成ができたというお話を聞きました。
御前崎港管理事務所は、ZEB認証を初めて受けた施設として運用から2年がたったと聞いております。御前崎港管理事務所について、設計時の想定量と運用開始後の実績を比較してZEBを達成しているかどうかを確認する必要があると思われます。
そこで、先ほど申し上げましたかなえーるにおいては運用後想定以上の省エネができたとのことでありますが、御前崎港管理事務所において運用後の実態を設計者としてどのように捉えているのか伺います。
○吉崎設備課長
御前崎港管理事務所は、令和4年度の静岡県公共建築物ZEB化設計指針の策定前にモデル的にZEB化を試行したもので、令和3年7月に供用開始しております。設計段階で年間のエネルギー使用量は基準値から53%削減しZEB Readyを達成していることを確認しています。運用開始後2年目である令和4年度のエネルギー使用量もほぼ設計どおりの削減率53%で、実態としてもZEB Readyを達成していることが確認できました。これにより御前崎港管理事務所で採用しました高効率空調設備やセンサーを用いた照明制御システムなどの省エネ技術を利用した建築設備が有効に機能していると評価しています。
○杉本委員
県におかれましても、2050カーボンニュートラルの実現に向けて進められていると思いますが、ZEB達成だけでなく運用段階においても省エネ性能を維持することが重要であると考えております。
ついては、今後完成する建築物の省エネ性能が想定どおりであるか、施設管理者だけでなく設計者は継続的にエネルギー使用量をモニタリングし確認する必要があると思われますがいかがでしょうか。御答弁願います。
○吉崎設備課長
令和5年3月に策定された静岡県庁温室効果ガス削減アクションプランでは、県有施設の整備時におけるZEB化の推進に加えて施設管理、運用段階における省エネ化の推進も具体的な取組に挙げられており、設計者としては設計段階でZEBを確認した建築物において、運用段階でも設計段階で想定された省エネ性能を維持できているか確認することが重要だと考えております。
そのためには、設計時に算出した空調、照明などの設備ごとのエネルギー使用量を把握することが必要であるため、設備ごとにエネルギー使用量を細分化して計量できる装置を設けることを静岡県公共建築物ZEB化設計指針に示し、現在設計中もしくは工事中の建築物に設置を予定しております。今後竣工するZEB Readyを達成した建築物の施設管理者は、設計段階で想定したエネルギー使用量を継続的にモニタリングして実績との相違を設備ごとに把握することにより、省エネ性能の維持が可能になると考えております。
設計者である設備課では、施設管理者からの報告を受け実績のエネルギー使用量が設計時と大きく違う場合には、過去に実施した省エネ診断の知見も踏まえその原因を分析して設計にフィードバックするなど、運用開始後のさらなるエネルギー使用量の削減に貢献していきます。
○杉本委員
ありがとうございました。
建設委員会説明資料31ページに、県立高校や県有建築物における新築または改修、増改築の工事が列記されておりますが、今の御説明でこれらの施設に対しても全て省エネを盛り込んだ設計ないし工事を進められている判断でよろしいでしょうか、お答えください。
○吉崎設備課長
そのとおりです。
○杉本委員
ありがとうございます。
意見になりますが、少し前に我が会派の県西部の県議会議員の勉強会で株式会社ヤマハ発動機に伺いました。会社の沿革から始まり、とても意識されて2050年カーボンニュートラルの実現に企業の使命として取り組んでいる話を聞いて本当に感動しました。企業として目指すのではなく、そういう企業じゃないと社員が恥ずかしいという意見やお話を聞いてさすがだなと思いました。民間企業がそれだけ高みを目指して頑張っているので、行政の皆さんにおかれましてもカーボンニュートラルの実現に向けて日々これからも取組を継続していただくことを意見、要望としてお伝えし終わりたいと思います。
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