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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成31年2月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 裕之 議員
質疑・質問日:02/27/2019
会派名:無所属の会・責任世代


○大石(裕)委員
 分割質問方式で質問させていただきます。
 最初に、平成31年度当初予算主要事業参考資料の11ページから質問いたします。
 子どもが文化と出会う機会の創出事業で、来年度からの新規事業として出されておりますが、取り組みとしては非常にいいと思っています。
 どんな取り組みか概要を御説明いただきたいのと、音楽事業、演劇事業とあって演劇事業はSPACに委託されることになりますが、SPACの訪問プログラム、地域での基調講演等は今までも取り組んできたと思うんですが、そこら辺の増減とかどんな状況からどうなったについて御説明いただきたいと思います。

○紅野文化政策課長
 本事業の目的は、県内各地に出向いていくアウトリーチ型の公演を拡大することで文化芸術に触れる機会の地域格差を是正するために、特に子供に焦点を当てた新規事業でございます。これからの時代を担う子供に対して、上質なものをアウトリーチ型で提供します。
 音楽分野と演劇分野の2つに分けて、音楽についてはプロオーケストラが大編成、中編成、アンサンブル等のいずれか学校の希望するもの、SPACについては学校訪問で演劇のワークショップや文化活動、それから地域ホールでの公演を予定しています。従来は10校程度で本年度の事業でも学校訪問をやっていたんですが、来年度は30校にふやして地域格差を是正していこうと思っています。
 SPACについては、学校訪問や地域の公演は今回が初めてで、東・中・西・伊豆の地域バランスを踏まえながら、かつ地元にホールとか劇場がなくてなかなか鑑賞する機会に恵まれない地域を優先して訪問していきたいと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 SPACの学校訪問プログラム、地域等での公演は12月議会でも議論させていただきましたけれども、アンケート調査によると巡回を43%の方が希望されていて、SPACの活動を知らない方もまだ78%に上る状況の中で、私も地域に出向いてもらいたいよとお願いさせてもらいました。
 子供中心とのことでしたが、大人も含めて巡回に出ていく事業の来年度の予定はどうなっているのか教えていただきたいです。

○紅野文化政策課長
 お諮りしているこの事業につきましては、7番委員から12月議会でいただいた意見や、意識調査にあった県内各地で公演してほしい、見たいけれど行くにはちょっと手間がかかるなどの意見を反映して、お住まいの近くで鑑賞できる機会を拡充するために新規に立ち上げた事業ですので、7番委員がおっしゃった方向に沿った事業だと考えております。

○大石(裕)委員
 大人も含めた巡回の部分はどうなっているのか答弁をお願いします。

○紅野文化政策課長
 地域のホール等で子供を対象にやりますが、鑑賞は子供だけに限定するのではありません。地域の方にも声をかけさせてもらいまして、都合のつく方にも見ていただく働きかけをやっていきたいと思っています。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 こういった機会をふやすのがSPACの大きな役割だと思っています。前回も言いましたけれど、県民は決してパトロンじゃありません。株主でありオーナーである中で、県民が演劇を見る機会に触れる、もしくは演劇等を理解するところまでしっかり浸透していただくには、地域に出ていってもらうのが一番いいんだろうと思っておりますんで、ぜひこの辺の拡充もしながら取り組んでいただきたいと思います。

 文化観光委員会説明資料の35ページ、世界遺産富士山の保存管理についてお伺いいたします。
 来年度の新規事業といたしまして、富士宮口五合目来訪者施設のあり方検討に新規予算1000万円計上されておりますが、予算の概要と具体的にどういったことを検討するのか内容を教えていただきたいと思います。

○内野富士山世界遺産課長
 富士宮口五合目の来訪者施設のあり方検討ですが、世界遺産富士山の保存管理の一環として、年間約20万人の来訪者を迎える富士宮口の来訪者の安全確保を目的として、施設の機能、配置などの全体構想について県が主体となって検討を行うものです。
 来年度予算1000万円の具体的な中身は、五合目来訪者施設に必要となる機能や配置案の整理、施設整備の候補地の絞り込みと現地測量、五合目全体と来訪者施設のイメージ図の作成、整備概算費用の算出などを専門のコンサルタントに委託する経費となっております。
 また、平成29年度から県の危機情報課、自然保護課、私ども富士山世界遺産課、観光政策課、文化財保護課といった関係課、それから県警、地元の富士宮市、富士宮警察署の行政関係者で五合目に必要な施設機能を検討しております。来年度につきましては、五合目でレストハウスを経営しているオーナーも加えた上で必要な施設機能について検討したいと考えております。

○大石(裕)委員
 富士宮口五合目の安全確保と施設のあり方としてどういった形が一番いいのか検討されているとのことでございました。

 富士山に関連して富士山保全協力金ですが、大きな金額を協力いただいているとのことでありがたい話だと思います。
 以前から議論はありますけれども、有識者の中にも義務化の必要があるとおっしゃっている方もいらっしゃいますし、富士山の環境等を守っていくためには登山者の抑制もある程度効かせる必要があるとの声もある中で、現状で義務化できないものなのかといった意見も含めてどのようにお考えかお尋ねいたします。

○内野富士山世界遺産課長
 富士山保全協力金は平成26年度から導入しております。導入の際にも静岡、山梨両県で設置した専門家の方々から意見を聞く利用者負担専門委員会で審議していただき、公平性の観点を踏まえて法定外目的税として協力金を徴収することも検討しましたが、7番委員もおっしゃったように負担の義務化については有識者の間でも賛否が分かれました。徴収の方法や実効性の点でさまざまな地点から登山できる富士山においては、全ての登山者から協力金を徴収することは現実的に難しい面があるとのことで、総合的に勘案した結果今のような強制ではない任意の協力金制度とした経緯があります。
 制度導入から今年度の夏で5年が経過しましたが、事前周知、受付体制の強化、使い道の見える化などに努めておりまして、今夏は制度導入以降最も多い協力者数と協力金額になっています。
 負担の義務化も1つの考え方でして、また目指すべき方向とは思いますけれども、当面は任意の協力金による制度を継続しながら協力者数の増加、協力者率の向上に努めまして、徴収の実行可能性を高めることが重要だと考えております。山梨県と同じ制度でやっておりますので、そちらとも協議、連携しながら、引き続き公平かつ効率的な制度を検討していきたいと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 個人的には、義務化まで持っていってもいいのかなとも思っております。公平を期するのももちろんあるんですが、義務化する中で全員からいただけなくても仕方がないと考えていまして、結果として富士山をしっかり守り、後世に伝えていくことを主軸に置いたときには、そういった考え方でやるのも1つなのかなと思っておりますが、それはその中での議論にお任せいたします。
 いずれにしても、富士山を管理運営、守り伝えることでしっかりやっていただきたいと思います。

 委員会説明資料の48ページ、静岡デスティネーションキャンペーンについてお伺いします。
 以前にもお話を申し上げましたが、私の地元等ですとJRの駅がありませんので、地域によってはキャンペーンの影響が小さいところがあります。
 いろんな取り組みをされる中で、そういったことも含めてお考えいただいていると承知しておりますが、もうすぐ来年度が始まりますので駅のない地域に対しての具体的なやり方とか、取り組まれる予定のアイデアがありましたら御答弁いただきたいです。

○横地観光振興課長
 デスティネーションキャンペーンにおける二次交通についてお答えいたします。
 団体ツアーにつきましては、新幹線駅から貸し切りバスなどで移動できますが、個人旅行の方々につきましてはJR沿線からのアクセスが課題になっていると認識しております。DC本番に向けまして、各地域において二次交通の対応を検討していただいておりまして、地域によりましては交通事業者と連携したフリー切符の発売、定期観光バスの運行、路線バスの増便といった取り組みが見られるところもございます。また交通機関のほかにもレンタサイクルを活用した周遊ルートの提案に取り組むなど地域の実情に対する工夫がなされております。
 さらに、伊豆エリアにおきましてはDC期間中に観光型MaaSといった社会的実験も行われることになっております。地域においてはDCを契機にさまざまな取り組みが実施されることとなっておりますが、県といたしましてはこれらの取り組みを検証しまして、その成果をほかの地域にも共有していくことで観光客が周遊しやすい仕組みづくりを県内全域につなげてまいりたいと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 二次交通もあるんですが、DC自体が3カ月で集中的にやるキャンペーンですので、県内全域にめぐらすまでは正直難しいところがあると思っております。取り組んでいる中で地域から要望、アイデア等が出たりする可能性もありますので、そういった声も拾い上げていただき、できることがあればぜひ協力してあげていただきたいと思います。

 デスティネーションキャンペーンをするに当たって、テレビ、ラジオ、インターネットがあるんですけれども、パブリシティー広告と言われる方法があります。例えば取材地として静岡県内に来ていただいて、県内の特産物を扱うコーナーをつくってもらうなどの必要があるし、やってくださいと言っていると思うんです。観光協会の関係者とかフィルムコミッションの関係者からもそういったことに関する問い合わせ等が非常にふえていると聞いておりますが、パブリシティー広告は基本的にお金が動く部分ではないので、県として情報を収集、共有、発信することのできる体制ができているのかお尋ねいたします。

○横地観光振興課長
 まず、デスティネーションキャンペーンのパブリシティー広告の取り組みについてお答えいたします。
 委員会説明資料にはテレビCMと書いていますが、DC期間中には日本テレビ系の旅番組「遠くへ行きたい」の中でコマーシャルを放映いたします。この番組はJRがスポンサーとなっているためCM枠を活用できまして、県の負担はCM制作費のみであって費用が大変抑えられております。デスティネーションキャンペーンの最大の特徴は、JRの持つネットワークや媒体を最大限活用してパブリシティー広告を県内外に発信できることにあると認識しております。県だけでなくJR東海やJR東日本からもプレスリリースを発信するため効果は大きいと考えています。
 7番委員がおっしゃるとおり、パブリシティーは事業費を大変抑えることができるため有効な手段と考えておりますので、県といたしましても、メディアの方が採用したくなる情報について時期を逃すことなく効果的に発信してまいりたいと考えております。
 体制につきましては、現在はDCの事務局をやっております県観光協会に情報が集約されるようになっております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 県観光協会に一元的にやってもらうことは、多分そこから広告代理店等に話をして、そこを中心に動いていると思います。もちろん広告代理店等を使うこと自体否定されるものではありませんし、私もその業界にいたのでぜひ使ってあげていただきたいんですが、やはり情報を集める点で言うといろんな角度からいろんな人脈を使って行うことは大事で行政にしかできない部分がありますので、そこら辺をうまく使って主体的に取り組んでいただきたいなと思います。
 テレビCMを流すだけよりも、番組の中で扱ってもらえるほうが効果は大きいんだろうなと思っておりますし、ここのところ何カ月かは「サザエさん」のオープニングでも静岡県のことをやっているんですけれども、非常に格安でやってもらえていると聞いています。あれにもお金がかかっているんだなと思いましたけれども、決して悪いことじゃないと思っています。複合的にいろんなものに出ることは大事なことなので、うまく使っていただきたいし、県も主体的に取り組んでいただきたいと思っております。

 日本平夢テラスの管理運営に関して質問いたします。
 平成31年2月11日現在で45万7241人と、大変多くの方が来館してくださってよかったなと思っております。
 来館者の内訳として、県内と県外、日本人か訪日外国人など把握されているのか。
 また、日本平夢テラスができたことによって地域の宿泊者数とか観光への影響がどのように変化しているのかなど、分析されていれば御答弁いただきたいと思います。

○永井観光政策課長
 日本平夢テラスの来館者の内訳等についてお答えいたします。
 開館以来、平日は3,000人ほど、休日は7,000人ほどの皆様にお越しいただき大変にぎわっています。来館者の内訳につきましては人が多いこともありカウンターセンサーにより自動計測しておりますが、何時から何時までに何人といったデータはとっていますが、日本人、外国人といった内訳はとっていない状況です。ただし指定管理者に尋ねたところ、外国人が全体の1割弱を占めている、やはり中国を中心とするアジア系が多いとのことですが、清水港に大型クルーズ船が入港した際には欧米系の方も来ると聞いています。
 施設ができたことによる観光誘客への影響は、静岡市が市内の宿泊者数について調べていますけれども、3カ月ごとにホテル、旅館に数値を提出してもらって取りまとめております。開館以降の11、12月を含む第3四半期につきましては照会して取りまとめているところであり、私どもとしましても結果を大変注目しているところです。
 そのほかの影響としては、特に日本平山頂部のバス駐車場に大型バスが来るようになりました。平日、休日を問わず中京圏、関東圏からの大型バスが多いようです。駐車場のすぐ前にある団体客に食事を提供する飲食店に尋ねたところ、予約件数が5割程度ふえているとのことで、予約のない団体も含めると、駐車台数も例年の3倍ぐらいにふえていると聞いております。
 具体的なデータがなくて大変恐縮ですが、開館以来観光面でいい影響が出ていると考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 旅行業者とか観光業者の皆さんにうまく使っていただければなと思っております。

 先ほどの答弁でも出ましたけれども、クルーズ船の方々が来るとのことですが、クルーズ船については12月議会でも議論させていただきましたけれども、クルーズ船にとっても大変使い勝手がいいんじゃないかなと思っております。クルーズ船でおり立った乗客の半分ぐらいは県内のどこかに遊びに行ってもらえるんですけれども、港周辺で歩いて終わっちゃう方も多いといった意味では、クルーズ船に対して日本平夢テラスのPRをぜひやってもらいたいなと思います。その辺の取り組みについてお伺いいたします。

○神戸観光交流局長
 クルーズ船の乗客を日本平夢テラスに呼び込む方法についてです。
 実際に、日本平夢テラスを組み込んだツアーがあります。日本平、久能山、そして三保を回るツアーがありまして、TSJと一緒に数をふやしていくことでインバウンド施策に取り組んでいます。とにかく一度清水港に来ていただいた方々に日本平夢テラスで景色を見ていただくことで、観光交流の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 ぜひ、うまく使っていただきたいと思います。

 次に、牧之原市にIRの話が出ておりますが、所管の問題もありますので観光誘客の切り口でお尋ねいたします。
 1月31日の記者会見で、牧之原市長がカジノを含む統合型リゾート――IRの誘致を目指すと発表されましたけれども、立地場所は空港と御前崎を結ぶ国道473号線の周辺を考えているようです。新幹線新駅整備の契機にもなる位置づけとして考えているようですが、牧之原市は政令市ではありませんので、市が手を挙げるよりも国に対して県が申請する必要があります。そうした中で県に本気になってもらうことが重要で、地域の合意を得た上で年度内に誘致の意向を伝えたいとの話でした。
 IR誘致は、賛成、反対も含めていろんな課題があるんですが、もしその場所に実現すれば榛南、中東遠も含めた志太榛原のエリアでは誘客としての大きな武器になるだろうと考えておりますが、観光部局として誘客の意味においてどのように捉えていらっしゃるのかお尋ねいたします。

○神戸観光交流局長
 カジノ施設を含めます統合型リゾート施設――IRは、例えばシンガポールのマリーナベイ・サンズのように非常に大きな国際会議場や展示場、宿泊場等を含んで数千億円の投資が期待されると伺っておりまして、我が国の観光にとって拠点となる非常に重要なものだと考えております。ただIRにつきましては国民的議論もございますが、犯罪の発生、治安の悪化、青少年への影響、ギャンブル依存症への対策などさまざまな問題が懸念されていることも一方であると伺っております。
 先ほど7番委員からもお話がございましたように、牧之原市において今年度中に市民の意見をお伺いして正式な意向等が示されると聞いております。そうした場合には県も誘致の主体になり得るので県民からのお考えを聞くこともあるかと思いますが、まずは庁内で関係部局等が集まって検討すると思っております。その際には私ども観光部局も検討の場に入らせていただくことで、担当しております総合政策課との調整を行っていきます。
 いずれにしても、まずは地元の御意見がまとまった段階で県としても適正に対応いたします。その中で観光振興を1つの基準として考えながら、検討の場に参画してまいりたいと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 その際になりましたら、またいろいろな御協力、御指導を賜りたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 空港関連の質問に移ります。
 委員会説明資料の55ページ、富士山静岡空港の利用状況についてです。
 1月の出雲線の搭乗率が41.1%で突然低くなっているんですが、低くなったことに何か大きな理由があるのでしょうか。お尋ねいたします。

○深井空港利用促進課長
 1月の出雲線における搭乗率の急激な低下についてお答えいたします。
 出雲線につきましては、本年度4月から12月までは77%と高い搭乗率を記録しておりましたが、1月につきましては記載のとおり41%と大きく落ち込んだところです。
 理由といたしましては、出雲路線は観光での利用が主体となっていまして、ビジネス需要は少なく静岡発の利用が8割から9割程度を占めていますことから、島根県における観光の冬季閑散期に入ったことによる需要低迷が大きな要因であると考えております。
 企画募集型旅行は検討したものの、主となっております個人旅行が伸びず搭乗率が大きく低下しました。また冬ダイヤの出雲到着時間が17時50分でして、特にこの時期の到着は既に日没後であることもありまして、観光意欲の低下につながったことも要因の1つだと聞いております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 そういった理由だとわかりました。
 出雲便がまた夏ダイヤで、朝早く出ることになってから期待しております。

 地域の皆さんからよく言われるんですけれども、発着時間や就航先を県が決めていると思っている方が多いんですよね。何でこんな時間なのという聞かれ方をよくするんですよ。私は県が決めているわけじゃないですよ、航空会社が決めているんですよと話をします。そうはいっても交渉の中で県からこうして欲しいと要望されていると思うんですが、実際にはそれが見えないので県民の皆様にお答えするときになかなか答えにくいこともあるんですけれども、実際はどうなんでしょう。
 そういった交渉で、県側の意見や要望がどの程度聞き入れられるのか。ただ言うだけで終わってしまうのでしょうか。いろんな段階によるのもあると思うんですけれども、交渉過程はどんな状況なのかお答えいただければと思います。

○深井空港利用促進課長
 路線の新規就航、増便、ダイヤ改正につきましては、とにかく搭乗率を含めた利用実績を上げないと交渉の余地がありませんので、まずは利用促進をして利用実績を高めてから、それに基づいて県民から富士山静岡空港を早い時間に出発して就航先での滞在時間を長くできる便を望んでおりますと交渉しております。
 具体的な例として出雲線を挙げますけれども、出雲線は陸路では六、七時間かかっていたところ飛行機で70分とすごく身近になり、出雲には観光資源がありますので搭乗率はずっとよかったですけれども、やはり夕方出発なので不便との意見がかなりありました。そこでFDAに対して、これまでの搭乗利用実績が高いこと、2年目はリピーターとしてもいろいろ行ってもらわなければいけないことから富士山静岡空港の出発時間を改善してほしいと交渉を続けてまいりました。
 そういった意味で、先ほど申し上げましたように利用者数の実績もいいことからダイヤ改善につながったと考えております。

○大石(裕)委員
 粘り強い交渉をしていただくことと、やっぱり実績が物を言うと思います。ぜひ使い勝手のいい空港にするためにいろんな努力をしていただきたいなと思います。

 次に、RESA――滑走路端安全区域の関係でお尋ねいたします。
 この工事は、2026年度までに整備完了すると書かれております。富士山静岡空港の建設工事に関しましては、工事車両がインターから小学校の通学路を通って空港に向かっていまして、そこは地元の吉田大東線なんですが、非常に狭い道路を通ることが多かったわけです。やはり通学路であることもあって、周辺の方も次の工事を非常に心配しておりますし、道路は部分的に拡幅されているんですが、現在でもまだ拡幅されていないところがたくさんあります。近くに工場等が幾つもあることもあって、朝の時間帯は規制してほしいとの要望が私のところにも来ておりますし、市議会等からも話に上がっておるんですけれども、工事車両に係る周辺の道路事情、環境整備に対してどのようにされているのかお尋ねいたします。

○大橋空港運営課長
 RESAについてお答えいたします。
 RESAは、滑走路の両端に設けられる安全区域で富士山静岡空港では東側が50メートル足りない状況になっております。国の整備方針に基づきまして2026年度までに整備を完了したいと考えております。来年度基本設計を実施して工事範囲、構造等が決定すれば、使用する土砂量、ダンプ等の工事車両がおおよそ判明してまいります。
 したがいまして、今までの工事でも実施してまいりましたけれども、地元への影響が少なくなりますように、工事車両の運搬経路、台数、時間等を御相談しまして、地元の小学校の通学路等にも影響がない形で、地元の理解を得ながら工事を進めてまいりたいと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 そのようにお願いしたいと思います。
 私も、警察に行って話をさせてもらったりもしているんですけれども、簡単に言うと規制もなかなかできないとのことです。それぞれの業者の皆さんに注意していただくのが一番の方法といった状況が現実にはあるものですから、ぜひ県でもちゃんと考えていただいて、いざ工事になったときには地元の関係者とも調整して安全を確保していただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。

 次に、富士山静岡空港の環境監視体制についてお伺いいたします。
 環境監視体制は来年度から運営権者が変わります。今までは騒音調査等を年に一、二回やっていただいておりまして承知しておりますが、運営権者による体制の中で方法論や責任の所在等が変化することがあるのかお尋ねいたします。

○大橋空港運営課長
 平成31年度以降の環境監視計画につきましては、専門家で構成する環境監視会議や地元の皆様の意見を聞きながら検討してまいりました。
 地元の皆様の生活に直結する、生活環境項目である航空機騒音や道路騒音は引き続き継続して実施することといたしまして、自然環境項目等の調査は環境保全アドバイザーや地元の皆様の意見に基づいて必要に応じて実施することといたしました。
 毎年、夏と冬に定期的に実施している騒音測定調査等については運営権者に引き継いでまいりますが、県はその結果を踏まえて環境監視アドバイザーに評価していただき、地元に報告、公表してまいりますので、従来のスキームどおりです。
 航空機騒音対策等の環境保全対策は、県が責任を持って今までどおり実施することとしておりますので、地元の皆様が不安を抱かないように実施してまいります。また地元との意見交換にも従来どおり出席して、地元の皆様に耳を傾けていきたいと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 今までも、地元の皆さんに御理解いただく中で進めてこられたと思っております。運営権者による体制に変わってからおかしくなったでは困りますので、そこは引き続きしっかりとやっていただきたいと思います。

 では、最後の質問に移ります。
 富士山静岡空港西側県有地におけるヘリコプター関連事業の開始についてです。
 シークエンス航空のヘリコプター遊覧飛行事業は非常におもしろいなと思っております。ただ地元に住む私たちとしては、やはりヘリコプターの航路がどこを通るのか、幼稚園も小学校も中学校も特別支援学校もございますし、音の問題とか心配せざるを得ない状況がございます。
 まず、フライトコース等を含めた事業計画、内容を教えていただきたいと思います。

○大橋空港運営課長
 ヘリコプター遊覧事業の遊覧コースですが、東京航空局へ提出する必要があり最終協議中とのことです。
 大まかなコースとしましては、空港から富士山をめぐるコース、日本平をめぐるコース、空港周辺をめぐるコースなどを想定しているとのことです。これ以外にもチャーター便として御希望の場所を回ることも可能とのことですが、この場合は東京航空局静岡出張所へ当日にフライト案を提出することになります。
 いずれのコースにおきましても、正確に座標をつないで飛行経路を決定するのではなく、幅を持って柔軟に飛行経路を設定できるので、コースや料金体系が決まり次第シークエンス航空と地元を回りまして、例えば小学校の上空は通過しないとか細かな要望事項に配慮して最終コースを決定していきたいと考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 具体的なところは、まだわからないとのことです。音の問題、リスクの問題等で地元から要望が出るようであれば事前に周知していただき、また現実の対応もしっかりやっていただきたいと思います。

 ちなみに、フライト1回で何分ぐらい飛んで金額は幾らぐらいになるのでしょうか。もしわかれば教えていただきたいです。

○大橋空港運営課長
 私どもも正式に聞いておりませんが、7,000円から1万円ぐらいと新聞報道されていたと思います。時間やコースによって決まってくると考えております。

○大石(裕)委員
 ありがとうございます。
 実は、無所属の会・責任世代会派の諸田議員は、昔海外でヘリコプターの運転席の横に座って案内する仕事をしていたことがあるんですよ。ここは皆さんが泊まっているホテルですよなんて教えると喜んでくれるとか言っていましたけれども。
 事業者の立場になるとちょっと天候が悪いぐらいじゃ飛ばしてほしいわけですよ。当然利益になりますから。雨の場合はある程度平気だけれど、風による影響が一番あるそうです。富士山静岡空港は高台にあることと、特に冬は遠州の空っ風も吹きますので、風の影響がどれだけあるのか心配するところです。
 そこで、天候をしっかり判断して無理なく安全を確保する意味において、県が指導までするのかどうかわからないですが、安全管理体制についてお聞きしたいと思います。

○大橋空港運営課長
 安全対策についてお答えいたします。
 パイロットの習熟度は非常に重要になってくると思います。シークエンス航空のパイロットは自衛隊での飛行経験もあって、三島スカイウオークでの遊覧飛行の実績がございますので経験豊富ですけれども、7番委員から御指摘があったように運航や整備マニュアル等を整備して安全運転、安全管理を徹底するよう再度指導していきたいと考えております。

○鈴木(澄)委員長
 ここでしばらく休憩といたします。
 再開は15時40分とします。
( 休 憩 )

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