委員会会議録

質問文書

令和３年決算特別委員会総務分科会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　好浩議員
	質疑・質問日：	11/08/2021
	会派名：	公明党静岡県議団

○髙田委員
　一問一答方式で何点かお聞きします。
　まず、主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書４ページに、今も８番委員が触れておりましたけれども新型コロナウイルスに打ち勝つ静岡県民支え合い基金の積立てがあります。約４億円とのことで、県民の皆様からいろんな形で寄附金として頂いたと思います。企業、民間などいろいろあると思いますが、その具体的な内訳をお聞きします。

○高木知事戦略局理事兼総務課長
　新型コロナウイルスに打ち勝つ静岡県民支え合い基金の内訳についてお答えいたします。
　令和２年度は記載のとおり約４億円余を積み立てました。
　内訳は、個人からの寄附が670件、2306万9916円、法人、団体からの寄附が177件、１億2362万5186円、合計で847件、１億4669万5102円の寄附が集まりました。これに議員の皆様から頂いた１億2700万円プラス県費からその同額の支出分と運用益４万5269円を合わせた額が記載の額となっております。

○髙田委員
　ありがとうございます。
　多くの方にコロナに打ち勝つために同意していただき、非常に貴い寄附金であります。
　ところが、説明資料を見ますと令和２年度末の残高が１億8000万円余で、４億円のうちの１億8000万円、約半分が残高として残っていることになります。本来は令和２年度中に頂いた全額をしっかりした形で活用すべきであったと考えますけれども、半分に迫る寄附金が残っている原因と昨年度具体的にどのように活用されたかについてお聞かせください。

○高木知事戦略局理事兼総務課長
　使途と残額についてお答えいたします。
　令和２年度は、まずは医療従事者への支援金に9330万円余使いました。また妊婦へのウイルス検査費用の支援に１億334万円余、活動維持が困難なＮＰＯ法人等の支援に1220万円余、子供の居場所の感染症対策に844万円余を活用いたしました。
　寄附金残高の原因は、医療従事者については議員からお話があってまず支援を行ったわけですが、国の補助制度が後から創設されその分が浮いたこと、また妊婦へのウイルス検査費用支援の制度設計に時間がかかったこと、ＰＣＲ検査まで十分回らなかったことなどから残っております。

○髙田委員
　分かりました。
　大事な寄附を頂いておりますので、寄附金の残高が見通せた段階でというと語弊があるかもしれませんが、活用先をもう一度しっかり検討してスピード感を持って寄附金をしっかり活用していく、もっと言えば使い切ることも大事かと思います。
　昨年度、活用先を追加する等したほうがよかったのではないかと思いますので、生かしていただければと思っております。

　次に、説明資料20ページの民間企業等との包括的協働の推進についてです。
　包括連携協定を締結している民間企業24社と地域の安全・安心の確保、災害時の支援、県政情報、観光や県産品の情報発信等々多くの分野で協働したとのことであります。昨年度具体的にどのような協働が行われたのか。令和２年度は西濃運輸株式会社１社が増えたと書かれておりますが、県との協働の内容は聞こえてこないので、ほかの業種、企業に至ってもどのような形で啓蒙活動していただいたのかお聞きします。

○杉山総合政策課長
　民間企業の包括的協働の推進で、総合政策課は民間企業との包括連携協定の締結をしております。企業との連携協定に当たっては、１つの特定分野ではなく県庁の複数部局にまたがる分野を包括的に連携していこうという趣旨で、総合政策課が所管しております。
　現在、24社と22協定を結んでおり、御参画頂く企業も多種多様でコンビニエンスストアなどの小売業、製造業、金融業など様々な業種、業態の方々と連携協定を結んでおります。
　それぞれの得意分野、企業の持っている資源を生かしながら連携協定に関する事業を進めているところですが、昨年度は特にコロナ禍において静岡県産品の消費拡大に協力頂きました。バイ・シズオカなどの取組をその企業の社員の皆様に御紹介頂き、積極的に静岡県産品を御購入頂く取組をしました。これらにつきましては、なかなか皆様方のお目に留まらなかったこともあろうかと思いますけれども、県のホームページで広報させていただいています。
　昨年度、新たに協定を締結した西濃運輸株式会社は物流の大手企業です。静岡県内の交通ネットワークを積極的に活用していただく、あるいは清水港を利用していただく、災害時の物資輸送に御協力頂くといった内容の連携協定を締結いたしました。

○髙田委員
　ありがとうございました。
　今年以降の話になってしまうとまずいと思いますが、令和２年度にそのような活動をして拡大していただいたとのことです。例年御理解頂いて包括連携協定を結んでいただく企業は――令和２年度は１社のようですが――今までも同じようなペースで進んできたのでしょうか。

○杉山総合政策課長
　例年の連携協定締結の推移です。
　昨年度は確かに１社でした。本年度は既に天神屋と連携協定を締結させていただき、主に県産食材を活用した惣菜づくりを中心とした連携事業を行うとのことであります。
　このほか、この下半期にかけて数社から御提案を頂いていますので、その実現に向けて努力しているところです。
　例年の傾向ですと、１社から３社程度と連携協定を締結しております。

○髙田委員
　分かりました。
　企業に呼びかければ拡大できる可能性も十分あり、広報活動にしっかり取り組んでいただきたいと思いますのでよろしくお願いします。

○河原崎委員長
　ここでしばらく休憩します。
　再開は午後２時30分とします。

（　休　憩　）

○河原崎委員長
　休憩前に引き続き分科会を再開します。
　質疑を継続します。

○髙田委員
　電子県庁課関係で、説明資料35ページの(エ)セキュリティー対策推進事業についてです。
　情報の発信や受け取りなど様々な形での情報セキュリティーは非常に大事なことだと思いますが、昨年度の主な事業内容をお聞かせください。

○滝電子県庁課長
　職員に対するセキュリティー教育については、説明資料35ページにありますように、新規採用職員に集合形式でＳＤＯ――しずおかデジタルオフィスネットワークの研修の中でセキュリティーに関する教育を行いました。また例年では秋に各庁舎、あるいは県庁で希望者を募りセキュリティー研修を集合研修で実施しました。
　電子県庁課の職員につきましては、Ｊ－ＬＩＳという組織が行う専門的な研修を受けることにしました。
　さらに、研修という形ではありませんが全職員向けに情報セキュリティー通信を月１回程度発行し、不審メールへの対応方法等、セキュリティーに関する啓発を全職員に行いました。

○髙田委員
　分かりました。
　セキュリティー対策は当然、毎年、毎回レベルアップをしていく必要があり、今年度も取り組んでいただいていると思います。令和２年度には一般職員の皆様につきましてもそのレベルが向上した成果が出ているのでしょうか。

○滝電子県庁課長
　数字で測ることはできておりませんけれども、昨年度にはモバイルパソコンを導入するため各所属でＰＣエイドと呼ばれる職員を指名していただき、ＰＣエイドにまず説明を行い、その方が各所属に戻ってその内容を展開する形を取りましたので、全職員に対して同一レベルで周知が図られていると考えております。

○髙田委員
　分かりました。引き続きよろしくお願いします。
　次に、統計センター静岡へのアクセスについてです。
　説明資料41ページの真ん中の表からは、統計センターしずおかへのアクセス数が平成28年度から昨年度、令和２年度まで減少し続けていることが見てとれます。ところがデータの提供数は毎年増加しており、アクセス数とデータ提供数の相関関係が分かりません。関係がないのかもしれません。令和２年度には令和元年度の80万余件から73万余件へと大きく減少しています。アクセス件数減少の要因についてどのように分析されたのか聞かせていただきたいと思います。

○寺本データ活用推進課長
　統計センターしずおかへのアクセス件数が年々減少している原因の１つとしましては、統計センターしずおか内の統計キッズページ、グラーフ博士のとうけい工場の閲覧数の減少あります。令和２年度には令和元年度から約１万件減少とサイト内で一番大きく減少しました。新型コロナウイルス感染症の影響で昨年度は静岡県統計グラフコンクールを開催しなかったため、グラフ作成の参考となるキッズページが例年に比べて閲覧されなかったものと考えております。
　また、その他の原因といたしましては、統計センターしずおかのレイアウト変更や検索方法の追加など、サイトの改善を行ったことから、利用者が自分の求めるデータにたどり着きやすくなって、結果としてアクセスページが減少したものとも考えられると思います。

○髙田委員
　具体的改善策についてはどのようにお考えなのかお聞かせ頂きたいと思います。

○寺本データ活用推進課長
　今年度の対応です。
　例年どおり開催できた統計グラフコンクールの事前案内に併せて県内全ての小学校に統計キッズページのポスターを配付し、サイトの周知を図りました。そうしたところ９月末現在で約３万4000件と令和元年度の年間数３万5000件に届きそうな件数となっております。
　今後も県民がより一層統計情報を活用できるよう各種統計調査の結果を迅速かつ分かりやすく提供するとともに、利用者の使い勝手のよいデータの提供に努めて、統計センターしずおかのアクセス件数を伸ばしていきたいと思っております

○髙田委員
　分かりました。静岡県統計グラフコンクールが大きな要因になるということですので、またよろしくお願いしたいと思います。

　説明資料45ページからの地域外交です。
　昨年度はコロナ禍において様々な影響があって、直接的な地域外交はほとんどできなかったかと思われます。特に影響があったことについて具体的に教えていただきたいと思います。

○栗田地域外交課長
　感染症による地域外交への影響についてです。　令和２年３月の渡航制限開始から現在まで海外との渡航は原則認められない状況が続いており、地域外交の重点特区地域をはじめとする対面での交流も中止、延期、見直しを余儀なくされております。
　富士山静岡空港の国際便が運休し、中国、韓国、台湾からの本県への訪問者が途絶えているほか、海外へのビジネス渡航や修学旅行も見合わせになるなど、特に人の動きに関する分野で最も大きな影響が出ております。
　１年半以上にわたって海外との往来ができないというかつてない状況で手段も限られておりますが、オンラインでのリモート面談や交流によって海外との往来が再開するまでの間、これまでの友好関係を維持、継続するように努めております。

○髙田委員
　分かりました。
　その結果も踏まえてです。説明資料62ページに、地域外交費の支出済額２億6252万円余とあります。今おっしゃったようなことが影響して活動できなかった部分が多くあると思います。前年度と比較して影響額はどの程度であったのか教えていただきたいと思います。

○栗田地域外交課長
　実質対面での交流が当初の計画になっておりますので、そこに関わる事業につきましては、定例会ごとに減額補正をする形で対応しました。
　また、研修をオンラインに切り替えるなど代替実施が可能な事業については可能な範囲で対応しております。

○河原崎委員長
　今の答弁で大丈夫ですか。

○髙田委員
　分からないです。もうちょっと簡潔にお願いします。

○長谷川地域外交担当部長
　当初予算額は、実はこれより多く組んでおりました。海外渡航ができなくなる都度、面談での交流などの分を減額補正しました。約１億円くらいは減額補正をかけております。

○髙田委員
　分かりました。
　地域外交については、新型コロナウイルス感染症次第の部分がありますが、だんだん動き出してくると思います。大事な事業でありますので、一日も早く元のような展開をよろしくお願いしたいと思います。

　最後、説明資料64ページの不用額について触れさせていただきたいと思います。
　まず、金額的に大きいのは電子県庁推進費の8640万円余で、執行率も72.6％と低くなっていると思います。不用額は契約差金及び事務費の節減によるものと書かれていますが、具体的な原因を伺いたいと思います。電子県庁推進費は、ある意味これからの核になっていくような事業でありますけれども、執行済額が少なかったのでお聞かせ頂きたいと思います。

○滝電子県庁課長
　電子県庁課推進費の不用額についてです。
　主なものは、モバイルパソコンを導入した際に生じた契約差金です。令和２年８月から12月にかけましてモバイルパソコンへの置き換え、検証の実施、最終的に導入するソフトウエアや周辺機器等の仕様の決定、入札執行の順に進めたため契約金額の確定がかなり遅くなり減額補正に間に合わず、不用額が生じました。
　具体的には、約5,000台のパソコンにインストールするオフィスソフトなどの入札で約3200万円、そして情報漏洩等を防ぐために個々のパソコンにはデータを残さず県庁の中にデータを置く仕組みとしてファイルサーバーを含むシステムを導入し、それらに係る経費で約3100万円の差金が生じました。

○髙田委員
　明確な原因があったということで了解しました。

　それから、一番下から３段目の国の委託統計調査費にも不用額が4328万円余ありますので、発生した原因について教えていただければと思います。

○太田統計調査課長
　国の委託統計調査費の不用額についてお答えいたします。
　この事業費は、国の統計調査事業の費用であり、財源は全額国庫によるものです。なお市町の経費も県の委託金に含まれております。
　令和２年度については、国勢調査を行った年であり支出済額15億9000万円余のうち、14億4000万円余が国勢調査の執行に伴う経費となります。このため不用額約4300万円のうち55％、金額にして約2400万円は令和２年の国勢調査にかかる事務経費であり、うちの78％、金額にして1900万円程度が市町に対する交付金の確定に伴うもので、市町の調査事務の効率的な執行の結果として発生したものになります。
　また、その他の不用額につきましては、各統計調査に関する説明会等で新型コロナウイルス感染症の影響により、開催方法を書面開催などに変更したことに伴う経費の減やその他事務費の節減などによるものであります

○髙田委員
　分かりました。ありがとうございます。以上で終わります。

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