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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和元年10月多文化共生推進特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:森 竹治郎 議員
質疑・質問日:10/24/2019
会派名:自民改革会議


○森委員
 二、三、お尋ねしたいと思いますが、先生のお考えをお聞かせ願いたいです。
 1つは、ブラジルの関係、先ほども説明がありました、静岡県はブラジルとの関係が一番深く、ブラジルの方が大勢、西部方面へ来ておられる。ブラジルは政府としても、総領事館を設置したりして、なかなか細かくやっているわけですけれども、静岡県がこれからブラジルの方の定住をさらに促進するために、こういうことが今、一番重要なんだというようなお話があろうかと思います。県の行政の中で、どういうことをやるべきかを、お聞かせ願いたいと思います。

○池上重弘氏
 それでは、ブラジルに限定してお話をさせていただきます。
 今、日本に住んでいる、または静岡県に住んでいるブラジルの方々の多くは、やはり日本で生きていくという心を決めた方々だと思います。つまり、外国人として生きてはいるんだけれども、日本の社会を自分の地元として考えている人たちが多いです。特に若い世代なんかは、僕は生まれたのはサンパウロだけど、地元は磐田ですみたいな言い方を普通にしますね。
 なので、まず1つは、その人たちを排除しない。排除しないということが大事だと思います。これも私、よく皆さんに御紹介するエピソードなんですけれども、2006年に私たちの大学に、初めてブラジルの学生が入ってまいりました。この学生、見た目、日本人みたいなんですけれども、林ケンジというんですね。片仮名でケンジと書くんですね。大学に入って、アルバイトを探しに行って、あるショッピングセンターのテナントさんで、店長さんとアルバイトの面接をして、いや、いいよ、もうあしたから来て、林君、何で君、ケンジって片仮名なのって言われて、いや、僕、ブラジル人なんですって。表情変わって、ごめん、なかったことにしてって言われたんですね。そういう言われなき差別を受けると、すごく排除されている感がある。
 例えば、ドイツとかフランスとかで、もう移民の二世たちが、就職で電話をかけるわけですよ。求人見て電話しましたと。ハッサンといいます、がちゃんの世界ですよね。つまりもう、ハッサン、イスラム、がちゃん。そうなってはいけない。
 実は、その林君の話があったので、私もこの学生たちが本当にちゃんと大学を出て就職できるかなって、すごく心配だったんですが、県内を代表するグローバル企業に、総合職として入ってますよね。ですから、まず、彼らの能力、資質に応じて、日本の社会がちゃんと門を開くということがすごく大事だと思います。そのためには、私、この事例集、とってもいいと思うんですけどね。こういった形で、日本で暮らす外国人の能力、資質をしっかりいろんな人たちに伝えていく、それを議会としてサポートしていくというのは、何て言うかな、個別の何か政策というわけじゃないけれども、土を耕すような意味で、大事な政策だと思います。これが1点。
 それから、今、やっぱり日本語のレベルが、とはいえ、かなりばらばらです。底辺層の人たちは、実は日本語を余りしゃべれない。なので、学校の中での日本語だけじゃなくて、学校の外で学び直しのような機会での日本語の教室のようなものも、非常にまだまだニーズはあるだろうなと思います。これが2点目。
 3点目が、母語に対する保持のサポート。実は今、母語という言葉を使いましたけれども、私たちの大学に入ってくるブラジル人の学生たち、毎年数名います。ただ、本当に流暢にポルトガル語を話すのは一部です。ポルトガル語をしゃべらせると、何となくしゃべるんだけど、ちょっとえーみたいな感じになる子もいるんですね。そうすると、それを専門的には継承言語といいます。継承というのは伝える。英語だとHeritage Language、heritage、遺産という意味ですね。もはや自分の母語ではないけれども、自分がルーツを持つブラジルの言葉、ポルトガル語を身につけているということは、その人が日本とブラジルをつなぐ際のすごく大きな武器になるし、静岡がブラジルとつながるときの大きな武器になるわけなんですね。そうすると、今の若い世代は、この子、ブラジル籍だからって、ポルトガル語が完璧かというと、実はそうじゃないんですよね。そういった母語支援、継承語支援も、これから静岡県では大事になってくるかなと思います。
 1つ例を挙げます。オーストラリア。オーストラリアでは、例えばベトナム戦争のころ、難民で来た人たちの今、もう子供たち、孫の世代です。子供ではなく、もはや孫ですね。その子供たちは、お父さん、お母さんももうオーストラリアで大人になっているので、家の中、完全に英語です。だけれども、その子たちはベトナム語の補習学校に週末通うんです。その補習学校を運営するのは、ベトナム人コミュニティーで、もちろん条件があります。ちゃんと先生が質のいい人がいるとか、カリキュラムがあるとか、あるんだけれども、公立学校の校舎を土曜日、日曜日、貸して、さらにニューサウスウェールズ州が助成金を出すんですね。母語じゃもはやないんだけれども、小さな子供が、ベトナムルーツの子供がベトナム語が話せるように、公的な支援をする。なぜかというと、オーストラリアにとって、ベトナムにルーツを持つ子たちが、ベトナム語をちゃんとしゃべることが、オーストラリアとベトナムとのつながりにおいて武器になるということを、オーストラリア政府はわかっていますね。もちろん、アイデンティティーの問題とか、お父さんやおじいちゃんとのコミュニケーションの問題という、そういう個人や家族の問題がありますけれども、もっと大きく、国益とかあるいは州の利益ということを考えたときに、英語をしゃべれりゃそれでいいや、つまり、英語が母語じゃないけれども、しゃべれるようになったオーストラリア人というんじゃなくて、ベトナム語も英語もできるベトナム系オーストラリア人として、オーストラリアの社会で活躍してほしい。こういう気持ちで母語継承語の支援もしています。
 こういった支援は、今、浜松などでは一部やっていますけれども、都道府県で体系的にやっているところは少ないと思います。実は、きのうの多文化共生審議会でも、その母語継承語の支援という問題が出てきたんですね。これは学校の現場などで、日本語支援をしている団体の人から出てきました。私としては、静岡県が日本語の支援をかなりやってきている。それと同様に、母語継承語の支援もこれから大事になってくるんじゃないかなと。それは、静岡県にとっての利益にもつながるんじゃないかなと思っています。以上です。

○森委員
 もう1点お尋ねしたいんですけれども、今、ブラジルの方のお話を聞きました。ブラジル以外に、静岡県、先ほどのお話の説明によりますと、やっぱりフィリピンの方、インドネシア、それからベトナムがふえてきていると。実は、昨年8月に、静岡県の漁業関係者、焼津の水産加工関係者から、フィリピンに行ってフィリピン政府の皆さんに、引き続いて静岡県の水産漁業に派遣をお願いをしたいと、こういう要請があって、私どもの仲間5、6人でフィリピン政府へ行ってきました。フィリピン政府は、御存じのように、海外労働者派遣庁という組織があって、そこの長官、副長官、局長と2時間ほど話して、こちらからもお願いして。そうすると、向こうからもやっぱり1年で打ち切るのではなくて、3年、5年、余裕を持って働けるように、処遇の改善もお願いしたいと、そういう話をした。9月の定例会では、全議員が、政府、国会に水産の処遇改善についての意見書を出した。県議会全員一致で。そういう経緯もある中で、特にこのフィリピンの皆さん、これからベトナム、インドネシアも、処遇改善について、静岡県の産業経済行政でもいいんですけれども、こういうことをやるべきだというようなお話を、先生にお聞かせ願いたいと思いますが。

○池上重弘氏
 静岡県の場合、やっぱり10年ほど前はブラジルの人たちが半分ほどいたということもあって、ポルトガル語での情報提供というのは、全国でもかなり進んでいると思います。
 一方で、ほかの言語はどうかというと、ほかの都道府県のレベルにとどまっていると思います。先ほどもグラフで見たとおり、今、ベトナムの人たちがすごくふえてきたんですね。それから、インドネシア、フィリピンなどもふえてきています。フィリピンの人たちは、まだ英語である程度、情報をとることができると思いますけれども、インドネシア、ベトナムについては、やはり英語とはかなり違う言語ですので、英語だけだと難しいかなと思います。
 それで、私が思うのは、全ての情報をベトナム語やインドネシア語でというのは難しいと思いますので、特にその働いている上ですごく重要なこと、労働者としての権利であるとか、そういったものについては、選択と集中で、例えば静岡県内でもタガログ語とか、インドネシア語とか、ベトナム語にしていく。100対ゼロでやるんじゃなくて、しばしば言われるように、上の20%で全体80%の情報をカバーできると言われたりしますよね。それが何かというのは、やっぱりそれが現場でいろんな声を聞く必要があるんですけれども、選択と集中によって、他言語の情報提供を図っていくというのは1つあると思います。
 それからもう1つは、全ての言語に対応するというのは難しいので、易しい日本語という考え方があるんですね。これは、ある程度日本語ができる人が前提になりますけれども、わかりやすい表現を使うとか、漢字にルビを振るとか、こういった情報提供も必要になってくるのかなと思いますし、あと、行政の窓口などが、先ほど私、コミュニケーションというふうに書きましたけれどもね。外国人にもわかりやすい表現をどうすればいいかみたいな研修を、体系的に行っていくということも大事なのかなと思います。ゆっくりしゃべれば伝わるかというと、必ずしもそうじゃなくて、わかりやすい表現を使うとか、あるいは耳だけで聞くのは難しいですから、何かわかりやすい図を一緒に使うとかね。そういう工夫をしていくといいのかなと思います。よろしいでしょうか。

お問い合わせ

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