本会議会議録


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令和6年10月人口減少社会課題対応特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:盛月 寿美 議員
質疑・質問日:10/08/2024
会派名:公明党静岡県議団


○盛月委員
 瀬戸先生、今日はお忙しいところ、ありがとうございました。
 看護師の御出身で現場をよく知る先生のお話は、とても何か温かみを感じながらお話を拝聴させていただきました。ありがとうございます。
 医療、看護の人材も不足している中で、デジタル化が進んでいくといっても人間中心だというところ、仕事や業務のデジタル化は、人間中心でそれを支えるのがデジタル化ということで、本当に忘れてはいけないところを、またしっかりと確認させていただいたなという思いでおります。
 現場で働いている方たちは、仕事のそうした本質は変わらない中で、デジタル化を進めていくということで、今までやっていた仕事や業務のやり方が変わっていくことになると思うんですが、実際に働いている方たちのどんなお声が、先生のところに寄せられているのか、まずお聞きしたいと思います。

○瀬戸僚馬氏
 特に、現場のリーダーの方々は、もちろん年齢層も高くなりますので、DXという言葉に対して、ある程度忌避反応まではいかないけれども、何かを奪ってしまうものと捉えられる方は相当いらっしゃいます。ですので、そうではなくて、今、8番委員が御発言くださり大変うれしく思うんですが、人間中心という印象を持っていただき、そういったところから始めないと、忌避反応があったり、あるいはごく一部の人の話と捉えられることもすごく多いです。まずは、安心していただくというところが第一かなとは思っております。
 その上で、業務が忙しいことに関しては職種問わず、医師でも、看護師でも、その他の技師でも、事務職員でも、病院やあるいは福祉の施設の職員で、自分は暇だと認識している職員はほぼ誰もいません。ですから、忙しいですよね、楽にしたほうがいい時間をつくれますよねと言うことに関しては、ほぼ合意ができます。まずはそこをやっていくことかなと認識しております。

○盛月委員
 若い世代の方々に、看護や介護など、そういった分野のお仕事を選んでもらうために、瀬戸先生からこんなことに取り組んだらいいなど、もし何かアドバイスがありましたらお願いします。

○瀬戸僚馬氏
 DXの話と関連してかなり大きな話になってしまうんですが、直接的な対人ケアをやりたいからDXをやっていると申し上げましたけれども、実は最近、私どもの学生たちの中でもその辺の意識が結構変わってきています。他校の医療系大学の人たちもすごく悩んでいるんですが、もともとヘルスケアの仕事に就きたいという動機は、誰かの役に立ちたいというところが原点で、汗をかく職業でかなり泥臭い職業である、そのことを受け入れた上で職業に就くはずなんですが、大分その辺りのメンタリティが変質してきているというのは、かなり多くの教員から聞くことです。どういう動機で医療系の学校に入ってくるかというと、職業が安定しているという印象が強いので、高校の先生や保護者から、安定しているから医療の業界に行きなよと押されて入ってくる。入ってくると、実際、大変なことも多いわけです。やはり生命に関わったりすることですから、重たいのは当たり前ですが、その辺のミスマッチが入ってきて途中で道を諦めてしまったり、卒業はするけれども、流れが続かないという人も多くなってきているところです。
 ですから、その価値観が、今のZ世代とそれより手前の医療従事者、福祉の従事者になった私たちと必ずしも一致していないことは受け入れた上で、そういう職業に就きたい人を増やしていくことは大事かなと思っています。
 具体的な取組として多くの医療機関が少しずつやり始めていることは、病院もオープンキャンパスみたいなものをやるわけです。子供たちに、1日医師体験などをやってもらったり、とにかく接点を増やしていく中で、小さいなりに大変なんだな、だけど大事なんだなという実感を持ってくれる人を増やしていく。その裾野を拡大しませんと、高校3年生になって進路選択の中で、消極的選択でヘルスケアに来ると、どこかで下りてしまう可能性が高いので、その辺は、これから先の医療を支えるすごく重要な課題ではないかと思っているところでございます。

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