• ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和6年6月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:杉山 淳 議員
質疑・質問日:07/02/2024
会派名:ふじのくに県民クラブ


○杉山(淳)委員
 分割質問方式で質問させていただきます。
 まず、県立高校の学校図書館について、PTAによる学校司書の雇用を早期に終わらせてほしいと本会議で質問しました。PTAに頼るということは本来必要なものだと思います。
 私は学校司書が行うビブリオトークの実践に参加しました。6人のグループで自分の気に入った本を選んで読んだ上でなぜそれを選んだのか紹介し合うことをやりました。こういった本を選ぶことを集団でやることによって新しい本との出会いがあります。自分自身は中学校のときにこういうことをやってほしかったと思いました。
 そういう意味で学びを進めるためには学校司書の役割は大変重要だと思いますが、PTAから支出することが妥当なのかどうか、また今後について今時点で考えていることがあったら教えていただきたいと思います。

○中村高校教育課長
 各PTAは規約等をつくり、その規約にのっとりPTA総会などにおいて事業や予算の議決の上で執行しております。そのような手続にのっとって学校の特色化に係る図書の選定、購入、整理などさらなる教育活動の向上が見込まれる配置にPTAから図書館に人を出していただいているのであれば適正だと考えております。
 また、今後の図書館司書の配置ですけれども、本会議での答弁でもありましたように学校の事務職員が教員の負担軽減をしておりますので、すぐに学校司書の配置を改善することは難しい状況だと考えております。しかしながら令和8年度に向けて検討している総務事務の集約化においてできる限り段階的に配置できるよう進めてまいりたいと考えております。

○杉山(淳)委員
 私は、会計年度職員でもいいけど県でちゃんと予算をつけて雇うべきだと思うし、学校事務の職員は今でも大変だと思うので、事務の集中化でやっていたら何年先になるか分からない。PTAは潤沢に予算があるわけではないので、PTAのお金に頼らない形でお願いいたします。私は今母校のPTA副会長をやっていてつくづく感じておりましたので言わせていただきます。

 次に、県立高校の統合の必要性について伺います。
 県立高校の統合には、うまくいっている事例、うまくいっていない事例があると思いますが、これまでやってきた中でいろんな教訓があると思うんです。一方で今生まれた子は何年か先に高校生になるわけで、急にその年齢の子供が増えるわけではないので、15年先を見据えて統合をどんどんやっていかなきゃいけないと思うんですね。
 熱海高校のように1年生が1クラスしかない高校がまだあるというのは、私は不思議というか何でこんなに遅れているのかと思います。たとえ反対があったとしてもやっていかなきゃならないと思うんですね。子供が将来増えるならいいのですが、増えるわけがなくてもう減っていく方向なので、そこはちゃんと説明してやるしかないと思っています。
 高校の跡地は重要な公共施設の仮庁舎として利用できたり、山梨県では役場になっていたりするんですね。例えばこれから警察署を建て替えるときの仮庁舎にだって使えるし、ちゃんとした長期計画があればいろいろな公共施設の節約ができるんですよ。ですから早期に統合の計画をつくるべきだと思うんですけれども、今現在の学校の統合についての県教育委員会の考えや統合ルールがどうなっているのか説明願います。

○桑原学校づくり推進室長
 近年の急激な社会変化を踏まえ、今年3月に県立高校の在り方に関する基本計画を策定いたしました。この基本計画は文教警察委員会説明資料にも掲載させていただいておりますが、高校の適正規模、適正配置について改めてお話をさせていただきます。
 高校の適正規模は1学年240人から320人を基本としますけれども、地域における教育の多様な選択肢を確保するための学校や教育空白区域――地理的条件や公共交通機関の状況等により当該地域の生徒の教育機会が著しく損なわれる地域――を回避するための学校については地域バランスを踏まえて設置に配慮する、これらの考え方に該当しなくなった場合には再編整備を検討するとしております。
 また、近年では地域における高校の重要性が増してきております。特に人口減少地域では、高校の規模と配置のバランスをどのように考えるかが大変重要であります。このことを踏まえて、現在高校のいわゆる旧学区を基本単位とした地域の声を伺う地域協議会を順次設置させていただき、地域の子供たちをどう育てるかも含めて様々な御意見を頂いております。高校の規模と配置のバランスについては地域の特性が様々ありまして、その特性も踏まえて地域の声を伺って検討している段階で、最終的には地域ごとに地域の高校の在り方を示すグランドデザインを策定し、それを踏まえて今後どのように高校の在り方を考えていくか検討することとしております。

○杉山(淳)委員
 やっていることは分かりましたけれども、現実に熱海高校のように手つかずのところもあるわけで、今の話はいろいろな意味から合致しないと思います。1年生が1クラスしかない学校が熱海高校のように通いやすい都市部にあるということは何か理由があるんでしょうけれども、そういうことも含めてやっていかないと学校はあるけど1クラスも集まらない状況になっては元も子もないというか大変難しい状況にぶち当たると思うので、ぜひ工夫して進めていただきたいと思います。これは次回までに検討していただきたいと思います。

 次に、委員の皆さんから意見が出た職員と教員の確保について、知事部局との連携で気づいた点で質問させていただきます。
 知事部局では採用試験に合格して学校を卒業した人の中で民間職歴のある人全員に声をかけて11月や12月に前倒しで採用することをやっていました。多いときは15人ぐらい入ってきて現場は本当に助かるわけです。そういうことを検討したのかどうなのか。
 あと、知事部局では昨年初めてジョブリターン――知事部局としてはキャリアリターンと言っていましたが何らかの理由で退職された人を面接だけでもう一度採用するやり方――で今年度2人採用したと聞きました。
 人材確保にはいろいろな手段があると思いますが、この2つを検討しているのかどうか。
 また、逆に知事部局がまねたほうがいいようなことを教育委員会が独自にやっていることがあったら教えていただきたいと思います。

○戸塚義務教育課長
 今は中途採用はやっておりませんが、仮に辞退者が出た場合、採用年度前の場合は補欠合格者に順位がありまして、そちらが繰り上がります。もし年度中途で採用する場合にも、前年度の補欠合格者の中から繰り上げて順位どおりに採用するのが筋かと考えますが、現状として補欠合格者の皆さんは大体講師として学校に入っている状況です。中途でその補欠合格者を採用すると講師として働いている学校の学級に穴が開いてしまう現状がありますので、このような対応はしておりません。
 続いて、経験者のジョブリターンについては教員経験に応じて、採用試験において特別選考、例えば一次試験免除等のインセンティブを与えるなどの制度は既に実施しております。

○杉山(淳)委員
 ジョブリターンは55歳でしたか、結構年齢が高いところまでやっているのでぜひ検討していただきたいと思いますし、前倒し採用は確かに今講師として学校に入っていればそうですけれども今教育現場にいない人もいると思うので、それも含めて分析していただけたらと要望して次に行きます。

 県知事選挙の直前にお願いした点ですが、高校3年生への投票の呼びかけについてです。
 公職選挙法の改正で、民法の関係もありますが高校3年生も誕生日の前日に1歳年を取りますので18歳になった子から選挙権が与えられます。しかし5月26日の投票日は高校では部活の大事な大会を控えていたり、もう大会が始まっていたりして積極的に投票に行くようにと学校側の配慮が必要だったと思っています。
 教育委員会はあまり積極的に投票に行こうという呼びかけをやっていないことが分かりましたが、県は県選挙管理委員会挙げて投票率アップに取り組んでいるのに、今までどおり教育委員会は何もしないでいいんでしょうかという質問がまず1つです。
 今後、全県での選挙があるかどうか分かりませんが、10月にも衆議院選挙が予想されていたり都市部で言うと静岡市議会議員選挙が3月にあるわけで、そういった大きな選挙も予定されています。行くと投票済み証をもらえて地域によっては割引券にもなるわけで、そういったことも含めて積極的に呼びかけをするべきじゃないかと思いますが、投票について現在やっていることと検討していることを答弁願います。

○大澤高校教育課指導監
 さきの県知事選挙に当たりましては、県選挙管理委員会と連携して、各県立高校に対し選挙期日の周知と併せて選挙期日当日に投票できない生徒に期日前投票、それから不在者投票が可能であることを文書にて周知しました。
 10番委員御指摘のとおり、選挙期日が高校のインターハイ予選大会と同じ時期であり、選挙権を有する生徒のインターハイへの参加が想定されたため、県立高校の管理職――副校長、教頭で学校の実務を実際に司っている職の者――が集まる会議におきましても期日前投票への適切な対応について直接周知したところです。
 それから、投票済み証の周知と併せて自治体独自の投票済み証を交付する市町があるかを通知しております。
 県教育委員会としましては、引き続き県選挙管理委員会と連携して主権者教育等の取組を進め選挙権についても生徒に教えていこうと考えております。

○杉山(淳)委員
 すごく立派なことをやっているように聞こえましたが、現場では周知されていないと思います。初めての経験なので、新たな周知をやらないと今までどおり通知を出しても駄目だと思うんです。ぜひもう一度見直していただきたいと思います。
 特に私の子供が実際そうだったんですが、私の子供は誕生日が10月23日で、その時の投票日が10月24日でした。民法の関係で1日前に年を取るので24日の投票日には投票に行けました。前日ぎりぎりで親とは別々に投票券が来ましたが、投票権があるのは誕生日の前日だからとのことで不在者投票ができませんでした。そういうこともありますのでしっかり周知していただきたいと思います。

 最後に、高校のトイレの洗浄機付洋式への交換について、ぜひ積極的にやってほしいという質問をさせていただきます。
 前回私が文教警察委員会の委員のときは、福祉の経験があったので生活保護の基準の関係を含めて言ったんですが、生活保護費というのはたしか平成27年6月とか平成28年6月にクーラーはぜいたく品から文化的最低限ということで、設置費用が生活保護費の加算で1部屋だけ認められました。既に生活保護としては文化的最低限になったわけですが、学校はその時点で設置していなかったので文化的最低限以下になってしまったんですね。その後の猛暑で一生懸命エアコンをつけたと思いますが、これもPTAのお金を使っているところもありましたが、ついたにはついたんです。
 洗浄機付トイレは恐らくこの10年以内には普及率がある程度になりますよ。そうなるとそれ以下にならないように、今から新しく建てる学校は洗浄機付トイレにしていくべきです。そうしないとそのとき一斉にやることになるわけで、先を見越してやっていくことが逆に安くつくというのが今までの私の感覚ですし実際そうだと思うんですね。他県ではいろいろ工夫しているトイレがあって3、4年前に朝日新聞で特集が組まれました。ですから生活保護の文化的最低限というところと我々の日常生活の普及率を考えて、今から徐々に交換すべきと思うんですが、現状どうなっているのか検討の内容も含めて答弁願います。

○横田教育施設課長
 洗浄機付トイレについては改修や新築の際に来客用と多目的用のトイレに設置しております。生徒用のトイレに関しては将来対応できるように、各トイレブースにコンセントを設置する形を基本としております。
 10番委員から御指摘頂いたとおり、今後はそれが標準になっていくということで、いつでも設置できるようにやっていきたいと思います。

○杉山(淳)委員
 要望して終わりますけれども、いつでも設置できるようにと言うと一斉にやらなきゃならないので大変です。やれるところからやっていったほうがいいと思うんですよね。ぜひ新たな視点で検討していただきたい。生活保護の文化的最低限だけでなく日常生活の普及率ということで、これが当たり前になっていけば替えていくしかないわけで、学校だけが古いということがないようにぜひ生活様式の変更を踏まえた検討をお願いします。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp