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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和4年2月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:早川 育子 議員
質疑・質問日:03/09/2022
会派名:公明党静岡県議団


○早川委員
 分割質問方式でよろしくお願いいたします。
 まず初めに、新型コロナウイルス感染症関連をまとめて伺いたいと思います。
 3年目に突入した新型コロナウイルスとの闘いで、最前線で県の指揮を執っていただいている健康福祉部の皆様に心から感謝を申し上げます。また昨日頂いた当日配付資料を見ますと11月には感染者も激減し年末年始は迎えられましたが、1月に入り爆発的な感染状況となり誰も予測し得なかった事態で本当に御苦労が多かったと思います。
 そうした中で、第5波と第6波の相違は非常に強力なウイルスであるオミクロン株によることが表明されたわけですが、特にワクチンを打っていない小さなお子さんをはじめとした子供のクラスター、またワクチンを打っていてもブレークスルーによる介護事業所のクラスターなど第5波と大きな違いがあるように感じます。
 今回の第6波はまだ終息しておりませんが、課題等についてまとめた御意見があれば伺いたいと思います。また新型のウイルスについても今後新株が発生したときの対処や情報共有をどのように進めていくのか伺います。
 
 2点目は、コロナ後遺症対策として予算が計上されております。厚生委員会説明資料別冊1ページに、新規事業として後遺症対策とあります。報道等でもアンケート調査結果等お伺いしましたが、アンケート調査結果を見た中での課題と具体的な取組内容を伺います。
 
 3点目は、ワクチン副反応コールセンターが稼働しております。実績、現状や対応についての課題について伺いたいと思います。また子供へのワクチン接種が始まりましたが、副反応の心配から接種を控える保護者の皆様の心配の声に対してどのように対応していくのか併せて伺います。

○米山新型コロナ対策企画課長
 まず、第5波と第6波の相違、今後の新たな株への対応についてです。
 8番委員御指摘のとおり、第5波、第6波の一番大きな違いはやはり感染者数だと思います。第5波が1日最大の感染者数675人であったところが、第6波が2,066人と3倍になっております。
 第6波に関しては入院する方が比較的少ないということがありましたけれども、感染者の絶対数は多くなり病床も逼迫した状況になりましたので、今後も病床の確保は十分やっていかなければいけません。そして自宅療養者が非常に多かったため、療養者の対策、健康観察や保健所体制の強化ももちろん必要となっています。
 そして、今回クラスターが多く発生しました。特に高齢者施設でクラスターが起きると重症化、中等症化する方が増えて入院患者の増加への対策が重要である考えています。新株の特性はまだ分からないところですけれども、高齢者対策を引き続きやっていく必要があるということで、ワクチン接種の促進のほか経口治療薬、中和抗体薬等の投与体制の整備、クラスターの拡大を防ぐ意味でFICT、DMATの派遣を引き続き行ってまいります。
 情報共有ですけれども、やはり新株については専門家、現場の意見を聞きつつ対応していく必要がありますので、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議や重点医療機関等連絡調整会議を引き続きやってまいりまして、また医師会や病院協会の意見も聞きつつ体制を取っていきたいと考えています。
 
 2点目の後遺症についてです。
 課題と具体的な取組ですけれども、今回県民向けにアンケート調査を実施したところ脱毛が4割強、動悸、頭痛は約3割でつらさが残っているという回答がありました。そして4割の方に倦怠感、気分低下、集中力の低下といった症状が残っているという回答もありました。
 課題ですけれども、多くの方がまだつらさを抱えている、受診の必要がある一方で、受診した方が4割しかいなかった、受診していなかった方のうち5割が受診先が分からなかったという調査結果もありました。
 今回、同時に医療機関向けの調査も実施いたしました。後遺症の診療ができる医療機関として公表可能とお答え頂いた機関が17機関ありましたので、県のホームページで公表するとともに県内の医療機関、または医療関係団体にも情報共有を図ったところです。
 今後、具体的な取組としてはかかりつけ医に対症療法とか経過観察を行っていただき、必要に応じて専門医を紹介するという体制整備が重要であると考えていまして、多くの地域の医療機関に後遺症の診療に携わってもらえる体制づくりのために、まずは医療機関向けに後遺症に関する研修や情報交換会を実施していく予定です。
 また、今回の調査はデルタ株患者が主な調査でした。オミクロン株に罹患された方の調査についても引き続き実施を検討しているところです。

○塩津新型コロナ対策推進課長
 3点目、ワクチン副反応コールセンターの実績と課題、それから現在始まっております小児接種に関してです。
 まず、副反応コールセンターについては昨年3月15日に開設しまして、1月末までに2万6000件を超える相談を頂いております。これは休日、夜間の接種が行われることから休日、夜間を含む毎日朝9時から夜10時まで看護資格を有する相談員が対応しています。
 相談の内容については、現在多いのはファイザーからモデルナへの混合接種に対する不安、追加接種の副反応の内容に関する相談が多く寄せられている状況です。
 課題としては、追加接種の副反応、特に若い方に対する副反応がまだまだ未知数であるところですとか、今後本格化します小児接種の副反応に関する保護者からの相談の増加が今後見込まれます。このため相談件数に応じた体制の確保に努めてまいりたいと思っております。
 また、小児接種についてですけれども正しい情報に基づいて御家族や保護者が御本人と一緒に考えて、話し合っていただくことは大事だと思っております。このため小児のワクチン接種に関する情報や副反応の細かいデータが揃ってくる状況かと思いますので、国の分科会等で公表された情報について逐次コールセンターでの対応や市町への情報提供に努めてまいりたいと思っております。

○早川委員
 御答弁ありがとうございました。
 まず、第5波と第6波の相違等について課題も含めてお話し頂きありがとうございました。非常に強い感染力に対しては感染防止対策をしっかりするしかないのですが、後藤健康福祉部参事が毎日のようにいろんな発信を非常に分かりやすくしていただいて、私の地域でも知らない人はいないくらい――最近テレビでの記者会見の機会は少なくなりましたが――LINEで毎日配信していただいて、非常に県も頑張ってくれているという評価がある一方で、感染者がなかなか減らないところがオミクロン株のしぶといところかなと感じています。感染がここまで拡大してしまうとなかなか収めていくのは難しいかと思うのですが、徹底した感染予防対策、もう少し身近なところで皆さんが気をつけていかなくてはいけない点とかを改めて発信していただければと思いますが、その点について再質問したいと思います。
 
 あと、コロナ後遺症についてはつらい状況がよく分かりました。アンケート調査をしていただいて本当によかったなと思いますし、医療機関に対しても行うことによって受診可能な医療機関が明示され、情報交換として研修を開催していただくことが医療機関にとっても非常にありがたいと思いますが、具体的にいつ頃どのような形で行っていくのか伺いたいと思います。
 
 最後に、ワクチン副反応コールセンターも実際に携わっている看護師から様々な相談が寄せられており、もっと事前情報が書いているといいなという意見も伺っています。
 お子さんに対する接種の不安に対する保護者へのお話がありましたが、市町への情報発信のほかに、できれば学校、教育委員会といった身近なところに情報が入る形を取っていただくといいと思いますが、お考えがあったら再度伺いたいと思います。

○後藤健康福祉部参事(健康危機管理担当)
 最初の御質問にお答えいたします。
 いつも動画を見ていただきありがとうございます。
 オミクロン株に関しては、デルタ株と全く違う性質を持っていることが分かっております。特にデルタ株感染者が9月から10月にかけて急速に減ってきたのが大きなミステリーとなっていますが、三島市の国立遺伝学研究所によりますとデルタ株に関しては、ある程度感染が続くと老化が起こって次に感染できなくなってくる状況が割と早くなることが分かっています。
 しかしながら、オミクロン株はデルタ株よりも寿命が長く、寿命というのは端的に申し上げますと一回うつることによってウイルス自身も遺伝子に傷がついていき、その傷の蓄積に対して耐えられるかどうかということになります。その耐える力が強いと言われていますが、さすがに現在のオミクロン株もBA1に関しましては老化が進んできているという情報が遺伝研から来ていますので、終息がゆっくりと起こると思います。しかしながら新たに発生したBA2に入れ替わるリスクがあり、BA2はまだ生きがいい状況ですので予断は許さない状況です。
 いずれにしましても、相手と自分のどちらかがマスクが不十分な状況で会話等を密接な距離で行う時間に比例して感染は成立しますので、高齢者や乳幼児などはマスクがつけにくいためどうしてもリスクが高まります。それはもう避けようがないので、ある一定の感染者数は今後も増えながらも続くと考えています。

○米山新型コロナ対策企画課長
 2点目の後遺症の研修や情報交換会についてですけれども、年度明け早々にも実施したいと考えています。まずは研修から実施いたしまして、情報交換会については少し時間を空けて計画しているところです。

○塩津新型コロナ対策推進課長
 小児接種に関する情報提供についてですけれども、小児接種に関しては5歳からになっています。この年代はコロナワクチン接種以外に混合ワクチンや麻疹・風疹のMRワクチン、日本脳炎といったそのほかのワクチン接種も並行して接種が行われている年代になります。
 こういった接種をされる方は、県内でもおおむね過去の医療機関での接種が一般的でして、保護者がコロナワクチン接種に関して情報提供を求める策としては市町の広報、それからほかのワクチン接種をする際の医療機関、先生への相談もあると思っております。国の分科会等の資料を分かりやすく県でも整理しまして、接点になるところと情報共有を引き続き図ってまいりたいと思っております。

○青山感染症対策局長
 感染の動向を踏まえた次への備えという点で少し補足させていただきますと、やはり高齢者施設、保育施設等でかなりクラスターが大規模になっています。第5波は病院等でかなり大規模でしたけれども、高齢者施設や保育施設での大規模なクラスターは起きなかったところです。現状では高齢者施設――例えば100人が定員の施設ですと、ほぼ全員が感染しないと収まらない施設が数多く出ている状況になっていますので、オミクロン株の感染スピードが速いことが理由だと思っておりますけれども、感染の動向が収まってきたときには現場の状況、感染のスピードとの関係を現場から聞かないと、今やっている感染対策では間に合わないことも想定されますので保健所、FICTの皆さんなどで現場の声をしっかり聞いて、感染対策としてできることがあればしっかりと酌み取って次へ備えていきたいと考えているところです。

○早川委員
 ありがとうございます。
 非常に分かりやすく御説明頂きまして、コロナが始まった頃は地域に1人でも感染者がいらっしゃると非常に緊張した状態が続いておりましたが、今やもう誰がかかってもおかしくない状況の中で、コロナと闘い共生していかなくてはいけないことが今のお話でも十分に分かりました。
 そういう中で、特にマスクを着用しづらい環境は高齢者施設、保育・幼稚園施設であると分かりました。そうした中でマスクに代わる何かがないか素人考えですが、ぜひ優秀な方々がいっぱいいらっしゃる席ですので開発も併せて行っていただきたいなと個人的には思っております。
 あと、医療機関の研修も実施していただけるということで、後遺症に悩む方に寄り添う医療がなかなかない中では必要だと思います。受け手となる医療機関が情報交換しながら効果的な治療がより優先されるようにしていただきたいと思います。
 最後、子供へのワクチン接種、副反応の心配についても分かりやすい正しい情報を発信しながら、保護者の不安にきちんと寄り添う形で進めていただきたいと思います。

 次の質問に移ります。
 初めに、厚生委員会説明資料1の41ページの介護サービス等の提供体制の整備ということで、介護業務の切り分け、ICT機器導入後の効率的な働き方モデルの構築が新規事業で挙げられております。これの具体的な内容について伺いたいと思います。
 
 2点目は、説明資料1の49ページのヤングケアラー支援について先ほど7番委員さんからも質問がありましたが、9月定例会厚生委員会の質問でお願いをしたとおり質問項目に自由記載を入れていただいてありがとうございました。いよいよ結果がまとまってきてクロス集計をしているとのことですが、いつ頃まとめが出てくるのか。さらに民間を含めた関係機関との連携も非常に重要になってくると思いますが、どのように構築していくのかまず伺いたいと思います。
 
 3点目は、説明資料1の55ページの医療的ケア児への支援についてです。
 医療的ケア児支援センターもずっと求めてまいりまして、本会議の答弁で静岡市内に設置予定とのことでした。ワンストップ窓口にしていくという整備内容でしたが、事務所を1つ設けて相談の窓口としていく体制なのか、医療機関や福祉施設で併設していく形なのか、委託先についてどのように考えているのか教えていただきたいと思います。そして、支援センターの開所が7月となっておりますが、具体的な部分をいつ頃公表していただくのか伺います。

 さらに、支援センターができれば全て解決するということではなく、本会議でも代表質問でいたしました難病リフレッシュ事業が義務教育までということで、高校生以上への支援についてどのようにお考えか伺いたいと思います。
 
 次に、骨髄ドナー助成制度導入についてですが、これも一昨年12月の代表質問で質問させていただいて厚生委員会の中でもその都度支援をお願いしてまいりました。ようやく具体的な市町への支援を行っていただきありがとうございます。6番委員の昨日の質問で件数等は挙げていただきましたが、これも本会議で代表質問させていただきました普及活動が非常に重要になってくると思います。高校生を含めた若者への普及活動は必要だとお話しさせていただきましたけれども、あわせて企業や大学といった様々な普及先があると思うのですが、どのように進めていくのか伺いたいと思います。
 
 次に、動物愛護に関し静岡県の動物管理指導センターの在り方について検討委員会を重ねられて、年度初めに今後どうしていくのかと伺いましたら合築も含めて検討していくとのことでしたが、この1年でその方向性はどのように進められてきたか伺います。
 さらに、ふるさと納税の使途について動物愛護の推進という項目も寄附金を活用する取組の一例として挙げていただいておりますが、寄附が総額どのぐらいあって、どのような使い方をされてきたか伺います。

○藤曲委員長
 8番委員から5点ほど質問がありました。
 一旦休憩後、再開後に答弁を頂きたいと思いますけれどもよろしいでしょうか。

○早川委員
 はい。

○藤曲委員長
 では、ここでしばらく休憩とします。
 再開は13時15分といたします。

( 休 憩 )

○藤曲委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開いたします。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

○瀬嵜こども未来局長
 8番委員への答弁の前に、午前中の7番委員の御質問にヤングケアラー実態調査における自由記述の意見に関するお尋ねがありました。改めて先ほど調査の担当者に確認しましたところ、調査報告書のラフな原稿を入手しており、現在チェックをかけている作業中とのことでした。
 先ほど、昼休みにラフな原稿に目を通した限りで目に留まった意見を幾つか御紹介しますと、お子さんが必要だと思う支援について書いてくださった答えを幾つか見たのですが、小学校の回答では比較的ボランティアの会、お手伝いさん、ヘルパーみたいな直接的なサポートがあればいいという答えが散見されます。それが中学生、高校生になるにつれて気軽に相談できる場があったらいいという意見、あるいは同じケアラーの立場同士の子供が交流できる場があればいいといった意見が増えてきているように見受けております。
 意見全体で七、八百の意見があるようですのでごくごく一部ですが御紹介いたしました。

○勝岡介護保険課長
 介護事業所業務革新推進事業のうち、新規メニューの具体的な内容についてお答えします。
 県では介護職場の生産性向上を図るために、介護の周辺業務を担当する介護サポーターやICT機器の導入による業務の効率化を推進しているところです。
 介護事業所から、介護サポーターを導入したいと思うけれどもなかなか業務の振り分けが難しいという声、あるいは既にもう導入しているけれどもうまく活用できないので見直したいといった声、ICT機器については既に導入している事業所においても技術的に使いこなせるか心配といった声がありました。そこで、この事業ではモデルとなる介護事業所を選定して業務改善に取り組んでいただくものです。
 具体的には、まず介護職員の全ての業務を洗い出して無駄な業務があれば排除し、それから介護の直接業務あるいは間接業務の切り分けを行っていただいてサポーターに担当してもらう業務、あるいは介護ロボット、ICT機器の活用などについて整理していただきます。その次のステップで業務改善の実行計画をつくっていただき、その計画に基づいて実際に実践していただくことを考えております。
 この取組については、なかなか介護事業所だけでやるのは難しいと思われますので、業務改善のコンサルタントの派遣をします。この取組の最初から関わってもらうのはもちろん、実践した後の効果、業務改善の業務効率化が図られたか、工夫が必要な点などの検証も行うことを考えています。
 そして、県内の介護事業所と共有するためにオンラインの事例発表会、あるいは可能であれば現場見学会を実施することも考えております。

○河本こども家庭課長
 ヤングケアラー実態調査の公表時期についてですが、委託業者からは3月25日までにデータが納品されることになっております。県ではそれを分析し速やかに取りまとめた上で公表したいと考えております。
 民間機関との連携については、福祉の現場で働く方、学校の先生方、福祉・教育行政に携わる職員、地域で活躍されている民生委員・児童委員、また子供の居場所で働く方など幅広くヤングケアラーの存在を知ってもらうことが重要であります。それらの方に向けた講演会、研修会を県関係部局で連携して実施していきたいと思います。
 また、市町で関係機関と連携した支援体制が構築できるよう県ではコーディネーターを派遣し支援していきます。
 また、相談支援活動について当事者団体が行うピアサポート活動があります。課題を抱える当事者や同世代などによる相談は共感、安心、支え合いの効果があるとされており、今回のヤングケアラー支援体制構築事業においてもヤングケアラーの抱える悩みや思いについて仲間の立場で話を聞いてくれる、寄り添ってくれる活動を行う団体等の活動に対して助成していく事業を設けているところです。

○石田障害福祉課長
 医療的ケア児への支援について、まず最初に単独設置なのか他の施設に併設するのかという御質問ですが、センターについては単独設置を考えております。現在静岡市内の県有施設に設置するよう内部的な調整をしているところです。
 2点目、委託先ですが本人及び御家族からの様々な相談に対応、また医療との連携を強化するために看護師資格を有する職員を配置することとしており県の看護協会への委託について調整しているところです。
 3点目、7月開所に向けた公表時期に関する御質問です。公表時期については現時点では未定です。4月に委託契約をして、その後医療的ケア児支援センターが各地域の支援機関を訪問して関係機関との連携体制を構築し医療的ケア児や御家族へ適切な支援を行っていく予定であることから、準備が整い次第公表していきたいと考えております。

○松林疾病対策課長
 難病患者家族リフレッシュ事業についてお答えいたします。
 平成27年1月から難病患者家族リフレッシュ事業に就学支援事業を加えたところです。これは義務教育課程の学校への登下校時や在校時に医療的ケアを行うために付き添う家族などの負担軽減を目的としたものです。
 その上で、昨年9月に医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が施行され、特別支援学校の高等部を含む学校に在籍する医療的ケア児が教育を受けられるよう適切な支援を行う責務があると学校の設置者に法定されました。
 令和3年12月定例会厚生委員会において、8番委員から教育委員会との調整を早急に進めるよう御発言を頂いたところであり、教育委員会に伺い他の都道府県の状況等を共有するとともに、2月には教育委員会との意見交換においても議題としたところです。
 また、本会議において貴会派からの代表質問を頂き、教育委員会において十分な通学支援体制の整備までの間についても高等部の通学についての支援制度を整えると教育長から答弁を申し上げたところです。昨日の文教警察委員会においても、当局から高等部生徒の支援等の課題等を踏まえた上で速やかに対応していきたいと回答したと伺っているところです。
 私どもとしても、引き続き教育委員会の検討状況を小まめに確認しながら連携して取り組んでまいりたいと考えており、難病患者家族リフレッシュ事業の就学支援における高等部への拡充については考えておりません。

 次に、骨髄ドナー提供について回答させていただきます。
 今回の補助制度の導入は、骨髄バンク及びドナー登録について改めて知っていただくよい機会にしたいと考えております。本会議で御質問頂いた高校生についても教育委員会に伺い、まず校長会で来年度早々に御説明させて頂くよう教育委員会の協力を得て準備を進めているところでごす。
 また、今年度から行いました県立大学看護学部の説明でも、看護学生であっても骨髄ドナー登録や骨髄バンクについて初めて詳しく話を聞いたと伺っております。若い世代――これから就職される方あるいは就職したばかりの方も気兼ねなく骨髄登録をしていただいて、職場に迷惑がかかるんじゃないかといったことを思わなくてもいいようにしっかりと事業者にも事業者団体を通じて補助制度、骨髄ドナー登録について知っていただく機会にしてまいりたいと考えております。

○漆畑衛生課長
 動物管理指導センターの施設整備については教育、企画、広報、動物愛護、獣医療に関する有識者の方々の御意見を伺い、特にコンセプトとして動物の命をつなぐための拠点、動物愛護の普及啓発の拠点、動物ボランティアの皆様の支援や育成の拠点、災害時の動物対策の拠点という4つを軸に他県の事例も参考に時代に即した施設の具体的な規模、整備手法、運営体制等の検討を進めております。
 ただ、整備手法の1つであります他施設との合築、併設の調整については、各施設により条件や整備スケジュール等様々な面で一致せず現在まで調整は難航しており、本年度中の方針決定は難しいところでありますが引き続き粘り強く早期に実現できるように進めてまいります。
 次に、ふるさと納税の使途については小学生等も対象とした動物愛護教室や飼い方教室、ふれあい訪問などの普及啓発などに関する事業に活用されております。
 ふじのくに応援寄附金については、平成31年度に動物愛護の推進が活用先として決定されております。令和元年の実績としては73件、89万7000円。令和2年度については79件、101万8490円。本年度については100件、123万2797円と年々増加しており大変心強い状況となっています。

○早川委員
 それぞれ御答弁頂きありがとうございました。
 若干、意見等再質問させていただきます。
 初めに、介護サービス等の提供体制については介護職員の仕事の切り分けをしていく考え方は非常に大切なことであります。対象となる施設は手上げで考えていいのでしょうか。あと、どのぐらいの規模で考えているのか伺いたいと思います。

 2点目、ヤングケアラー支援については7番委員への答弁で記述式の内容も伺いましたが、やはりこの内容を見ますと学校現場で調査を行ったところがほとんどなので回収率が高いのは分かります。比較的1時間未満、1時間から2時間未満のケア、また特に要望がないという比率が全国比率よりも高い一方で、ケアが7時間以上で宿題や勉強をする時間が取れない、睡眠が十分取れない、学校に行きたくても行けない児童生徒が0.9%存在することは非常に大きな課題だと思いますので、十分な調査結果の内容として課題認識を持った上で、どのように支援体制を進めていくか検討していただきたいと思います。
 ピアサポート等の相談できる場は非常に重要ですが、一方で自分がヤングケアラーだという自覚があまりない、お手伝いだから、家のことだからやって当たり前になっており、実はすごい過剰な負担になっている認識ができていないお子さんもいらっしゃると思います。地域の中できちんと支え合う社会を構築していただきたいと思います。
 相談体制とかが新年度における取組の中心になっておりますが、必要な支援は相談体制だけでなく実務的なお手伝いが必要だという福祉制度では補い切れない支援があろうかと思います。そのあたりは市町と協力しながら、ボランティアも活用する形で社会全体がヤングケアラーに対しての支援体制が組めるリーダーシップを検討していただきたいと思います。

 それから、医療的ケア児への支援についてであります。
 支援センターの具体的なイメージは分かりました。ただ単独で県営施設に併設して看護師2人で支援センターとする形がどこまでできるのか疑問があります。個別で様々な相談が入ってくるかと思いますので、委託先と十分な協議をしていただきたいと思います。

 難病リフレッシュ事業についてでありますが、当然、教育委員会で設置義務者として通学に関しては検討すると御協議頂いているようですが、通学支援だけでなく在校時にずっと保護者が付き添っていなくてはならない、特に人工呼吸器をつけているお子さんは常時保護者がついていていただかないと困るという話があり、そこにもリフレッシュ事業を使っていると伺っています。これは教育委員会で早期にといっても専門職がきちん整わない中ではなかなか難しいと思います。
 令和4年度事業として、県立特別支援学校でモデル事業を行うとのことですが、県内で僅か1校だけですのでぜひ高等部までの拡充を検討頂きたいと思いますが、お考えを伺います。

 さらに、骨髄ドナー助成制度導入については献血をする方も減っている状況でもありますので、若い方、また企業も含めて献血事業と併せたドナー助成制度ができますと皆さんの御理解と登録者を増やす努力をしていただきたいと思います。

 動物愛護については、合築ありきではなくていいと思います。たしか有識者会議の中でも県東部に設置を求める声も強かったと思いますし、財政情勢で合築という考え方があったのかもしれません。独自に進めている政令市の中で、特に県東部地域は活動しているボランティアも多くいらっしゃいます。有識者の御意見を反映して考えていただきたいと思いますが、1年かけても結論が出ないことはちょっといかがなものかと思いますので、お考えを再度伺いたいと思います。

○勝岡介護保険課長
 介護事業所業務革新推進事業のモデル施設の選定について、お答えいたします。
 モデル施設は4つ選ぶ予定で考えています。選定の方法ですが、まずは生産性の向上に関心のある、あるいは取り組む予定のある事業所を募集します。選定については地域あるいはサービス種別、そして規模等を勘案して選んでいきたいと考えております。

○松林疾病対策課長
 難病リフレッシュ事業については、8番委員御指摘のとおり在学ももちろん対象にしております。そして、今回教育委員会において令和4年度からモデル事業で行うと伺っております。在学中も教育委員会がモデル事業をやっていますけれども、それ以外にも看護師等を配置しているところもあります。
 実際に、高等部に上がるお子さんの状況も見ながら、教育委員会として対策を進めています。引き続き健康福祉部としてもしっかりと教育委員会と連携しながら、今回施行された医療的ケア児支援法の趣旨に沿った取組が進むよう引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

○漆畑衛生課長
 動物管理指導センターについては、8番委員御指摘のとおり合築についてはほぼ困難だと考えております。有識者からは東部地区について、政令市を含めた全体的なバランスを考えて静岡より東部地区がよろしいのではとの御意見を頂いています。
 さらに、財政状況を考えれば何らかの施設をリノベーションするという御意見も頂いております。それらの方法も視野に入れながら、早期に実現できるよう調整しているところです。

○早川委員
 御答弁ありがとうございました。
 介護サービス等の提供体制は、新しい時代の介護の在り方について希望もあるかと思います。介護事業所の御意見も伺いながら着実に進めていただきたいと思います。
 医療的ケア児への支援についてですが、人工呼吸器装着の場合は実際に保護者の同席を求められていますし、法律ができたといっても実際に人材不足――学校看護師、学校での看護師採用は難しい――という中ではリフレッシュ事業を推進していただく必要があると思います。
 あわせて、特別支援学校高等部に通う生徒ばかりではありませんので、15歳以上の、また法律では18歳以上の対象の方々もきちんと見ていくということが明記されておりますので、これはぜひ拡充を考えていただきたいと思います。
 動物管理指導センターについては、合築はもう難しいという判断であれば議論を進めていただきたいと思います。
 お隣の神奈川県では、クラウドファンディングを行って足りない分は県の予算を使用するということであります。ふるさと納税の使途についても十分活用できるように、広く動物愛護のことを考えている方はたくさんいらっしゃいますので様々な人を使って建築に向けて努力していただきたいと思います。

 では、次の質問に移ります。
 1点は、ひとり親サポートセンターにおける面会交流支援について伊豆市からの陳情も出ており措置状況が上がっていましたが、現状と課題について伺います。
 
 2点目は、がんセンター局についてです。
 以前、医師不足について伺いましたら40名という非常に多くの人数が出てきました。非常に大変な中、重篤ながん患者へのスタッフの対応に感謝するとともに、医師不足解消に向けて御尽力頂きたいという強い思いがあります。そこで、その後の医師不足への対応について伺います。
 
 さらに、静岡がん会議が非常に蓄積されてきて様々な形で県民に還元していく目的もありましたが、静岡がん会議の成果と県民への還元について伺いたいと思います。

○河本こども家庭課長
 面会交流の現状についてですけれども、8番委員からお話がありましたようにひとり親サポートセンターにおいて相談を受けているところです。
 県では、離婚時において父母間で面会交流に関する取組を十分に行うことが重要ですが、そうした取組がされていないことが課題と考えております。
 ひとり親サポートセンターにおける相談のほか、離婚に係る必要な手続がなされるようオンライン講座を開催するとともに、市町の担当職員等に研修を行うことにより面会交流等の取組を進めています。

○小澤がんセンター事務局長
 がんセンターの医師不足の状況ですが、今年度退職される医師は7名おりましたが、常勤の医師として新たに7名採用することができましたので欠員は生じていない状況です。
 あわせて、今年度チーフレジデントを任期付常勤職員に採用する条例改正をさせていただいた結果、チーフレジデント21名が任期付常勤職員となりました。
 この結果、定員200名に対して160名の常勤医師でしたが来年度は181名の常勤医師になりまして、このうち21名は任期付職員になります。制度をさらに周知して幅広く医師を獲得していきたいと思います。
 実際に、レジデントの採用状況も今年は過去3年間で一番多い募集となり、最も多くレジデントの医師を採用することができました。さらに優秀な医師を育成して常勤職員に育成していくことが課題だと考えております。
 
 次に、がん会議ですけれども、がんセンターで行われております臨床の知見や先端医療の取組を幅広く国内外に発信する目的で1998年から開催しておりますけれども、実際にも多くの成果が上がっているところです。これは単にがんの分野だけではなく、ファルマバレーセンターと組んで医療健康産業全体の発信するなど幅広く取り組んでいるところでございます。1つの例ですけれども、人生100年時代を見越して要介護の方でも自立できる住まいを開発しております。3歩の住まいということでベッドを中心に3歩で手洗いやお風呂場に行けるモデルルームを開発しています。
 がん患者を今までいろいろ診察してきた実績を踏まえて、病気を抱えた方や介護の必要な方でも自立できるモデルルームを開発し実装化に向けて取り組むなど幅広く医療健康産業に貢献していくことを目的に進めているところです。

○早川委員
 御答弁ありがとうございました。
 ひとり親サポートセンターは、非常に重要な役割を果たすと思います。デリケートな課題ですので引き続き丁寧に対応していただきたいと思います。
 がんセンターにおいても、医師不足解消に向けて御尽力頂きありがとうございます。もう少しで定員ということですので順調に進むことを祈っております。
 さらに、12月定例会厚生委員会でがん検診受診者が少なく重篤な状態になってからがんセンターを受診される方が多いというコロナ禍での大きな課題があるように伺いましたので、先進的な会議を中心とした専門的な知見でぜひ県民の命を守るために御尽力頂きたいと思います。
 定例会での委員会での質問はこれで終わりますが、県民の大切な命と生活を守る大切な部署でありますので、皆様の御尽力が必ず県民生活に反映されていると確信します。今後ともよろしくお願いいたします。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

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