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委員会会議録

質問文書

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令和元年12月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:12/16/2019
会派名:ふじのくに県民クラブ


○阿部委員
 分割質問方式で質問させていただきます。
まず、がんセンター局から2点お聞きします。
 1つは、先般議会の派遣でアメリカに視察に行かせていただき、サンフランシスコ、スタンフォード大学の池野文昭先生に御案内いただいて、シリコンバレーにおける医療産業の状況を拝見してまいりました。
その中で痛感したのが、医療現場と医療機器をつくる産業分野の方々との連携の重要性です。 我々が拝見した病院は、ベンチャー企業が病院内にオフィスというかラボを持っていて、そこに現場のお医者さんが来たり、医療現場へ企業の人間が行ったりするなど、現場で本当に必要な医療機器をつくることを実践しておられまして、こういったことが本当に必要だなと痛感したわけです。
 翻ってがんセンターを見ると、真横にファルマバレーセンターがございますね。500メートルほど離れているかもしれませんが、この部分を連結する。ハード面の整備になると思いますが、例えば渡り廊下でつなげて行き来をしやすくする。そしてイノベーションの場をつくることを考えたらいいと思うんですが、どう考えておられるかお聞きしたいと思います。
ハード面での連結はすぐできなくても、ソフト面でがんセンターとファルマバレーセンター入居者とのイノベーション活性化の場は、もっとつくれるはずだと思っていますが、見解を伺います。

 もう1点お聞きしますが、残り8床となっていた全床開棟のめどがついたとのことで、非常に喜ばしいと思っております。
7番委員からも医師の関係で質問がありましたが、私は看護師の面でお聞きいたします。
看護師を充足した状況の中で、この状態を維持していくことが大きな課題になります。看護師が求職する際のいろんな条件をお聞きすると、職場環境――例えば若い独身の看護師で言うと夜間勤務などをするための居住環境――を非常に重視している方が多いので、今後全床開棟体制を維持していくために看護師の処遇、環境整備、福利厚生の部分でがんセンターとして改善していくべきこと、また導入すべきハードやソフト面があればお聞きしたいと思います。

○小櫻がんセンター局長
 ファルマバレーセンターとの連携についてお答えいたします。
スタンフォード大学は医工連携が盛んで、私も1度行ったことがあり非常に感銘を受けております。
静岡がんセンターは、研究所を設立したときに研究所の中に民間企業や大学のラボを16部屋設け、医看工連携を進めてまいりましたが、全部埋まっています。民間企業や大学、昨年9月に共同出資した新会社もその中に入っており、8,000平米強の建物が満杯になってまいりました。ただ、その状況は数年前から考えられていたので経済産業部と連携し、隣の旧長泉高校に新しい研究開発センターをつくろうと発足したわけであります。既に12の企業がラボ、オフィスを含めて入っておりますし、テルモ――国内では1番元気な医療機器の会社――も入っております。
静岡がんセンターとファルマバレーセンターは300メートルぐらい建物が離れており、物理的にブリッジできればどれほど助かるか、私も頻繁にファルマバレーセンターと行き来しておりますけれども、あそこが結ばれればもっと連携が深まると思います。
 ただ、残念ながら地形的に高低差もありますし、間に伊豆縦貫道が走っておりますのでブリッジするのは難しいと感じます。がんセンターとファルマバレーセンターとの間には、庭園を介して大体歩いて5分ぐらいの近道――私はいつも使っているんですけれども――がありまして、決して壁や距離があって連携が進まない状況ではありません。ファルマバレーセンター側にも最近は交流や研修のための居室が充実しております。ファルマバレーセンターのコーディネーターあるいは企業の方ががんセンターにも来る、がんセンターの職員がファルマバレーセンターに頻繁に出入りする状況もございますので、これからハード・ソフト両面において、さらに連携が深まるよう経済産業部と連携していきたいと思っております。
 物理的にブリッジするのは非常に理想的だと思いますけれども、恐らくがんセンターもファルマバレーセンターもあと二、三十年は今の建物を使い続けると思います。将来建てかえや大改修、配置を変えるなどの時期が来ましたら、9番委員の御意見も研究材料にしていきたいと思っています。

 次に、看護師の問題でありますけれども、看護師の需給についてはおかげさまでここ二、三年の間で流れが変わりまして、最近は募集をかけると2倍ぐらいの応募があり優秀な看護師を採用できる環境となって、ようやく全床開棟に向けていろんなめどが立ちつつあり、来年度に向けて準備していきたいと考えております。
9番委員御指摘のとおり、看護師の勤務環境と居住環境としては、地域の都市的な快適さや利便性が重要だとわかっております。特に東京あたりの高度専門医療機関に勤務して静岡がんセンターに来る看護師にとっては場所が若干田舎ですので、道路整備から都市的な機能の充実については長泉町が膝元の自治体でありますので、環境の改善やインフラ整備に努力していただいております。静岡がんセンターからも長泉町にはいろんな面で要望させていただいております。今後もがんセンターの敷地の中だけでなくて、周辺の環境整備みたいなものについても、長泉町と一緒になって改善を継続したいと思っています。

○阿部委員
 ありがとうございました。
答弁としてはそのとおりですので意見だけ申し上げますが、まずファルマバレーとの連結については僕もなかなか厳しいだろうな、かなりお金がかかるだろうなと認識しています。
 ただ最初から諦めるのではなくて、それによりどんなプラスが生まれるかも含めていろんな可能性を探ってみるのがいいと思います。両者が庭の部分にイノベーションの場――決して会議室とかではなくて、両者がくつろいでいろんな発想が出せるようなスペース――をつくることも含めて、ぜひ現場の声や民間需要も聞きながら全庁挙げて考えていただきたいと思います。要望とします。

 全床開棟、看護師の件ですが、小櫻がんセンター局長がおっしゃるとおり、長泉町と連携してがんセンターがまちづくりに参画する発想、考え方がこれからとても重要だと思います。このまちにがんセンターがあることがとても誇りであり、がんセンターで働きたい、いい意味でがんセンターのにおいがしてとても健康的なまちだと、まちづくりをイメージしていくことも大切だと思いますので参画していただきたいのと、現実的な意味でほかとの処遇、例えば給与も含めて比較を怠ることなくしていただきたい。いい人材を逃してはなりませんので、それだけ要望とします。

 次に、総合戦略についてお聞きしたかったんですが、7番委員の質問の中で、池田健康福祉部長から子育て支援策、出生率向上策についていいアイデアがあったらとのお話があり、図らずも用意しておりますので早速提言させていただきます。
 先ほど6番委員が引き合いに出されたフランスは出生率が向上していて、6番委員のおっしゃったことも多分に要素としてあると思っています。ただ1つ、フランスはシンプルかつ現実的な施策として子供3人以上養育する人の所得税を大幅に減税します。同じく子供3人以上養育する方は年金を10%加算します。この2つはシンプルでとても魅力的な施策であります。
 既に国内でこれを応用して実践している自治体があります。兵庫県明石市でございます。御承知かと思いますが、明石市はまず明確なターゲティングをしました。出生率を上げるためにはどうしたらいいか。どこをターゲットにするか。子供が1人いる30代の中間層をターゲティングしました。なぜかというと30代の人たちは1人の子供に対してとても教育熱心だと。子供をしっかり養育されている。なぜ2人目をためらわれるのか理由を調べると、明確に経済的理由であると。ならば市として解決する施策を打とうと実施したのが、中学生までの医療費無料――静岡県は高校生までですけれど、第2子以降の保険料無料化。市の職員を3倍増して、予算も倍増させました。子供部門の職員数が2010年は39人だったのが2019年は126人、予算が2010年は126億円だったのが2019年は244億円と明確にふやし、市の職員による一時保育の代行事業を行いました。子供が病気になったけれども面倒を見られない、では市の職員を派遣しましょうと。僕も最初信じられないなと思ったんですが、こういうこともやっている。
 それから、目新しいところでいうと10月から国が保育所の無償化を始めましたが、無認可のところも無償化しますよと。だけれども無認可のところは心配なので、市の職員を配置して無認可保育園にも目配りをする。児童相談所を明石駅前の一等地に設置し、児童相談はこそこそすることでもないし、みんなで子供を守りましょうという風土を育てるなどいろいろやっていると。また図書館も無料の遊具のある施設をつくったりして、本当に子供目線のまちづくりをしました。
 一方で、子供目線ばかりではお年寄りがまた俺たち置いてけぼりだと言われるだろうなと思って調べたら、認知症診断を無料化しますと。お年寄りにも優しくし、それでは経済界が文句を言うだろうなと思ったら、子育て世代が流入することによって新しく住宅をつくったり、商店街が活性化したりと非常に好循環、プラススパイラルに入っているのが明石市でありました。
長くなりましたが、こういった例があるだけに静岡県としても具体的な施策を打つべきだと考えます。具体的に次期ふじさんっこ応援プランに当てはめると、プランの柱をはっきりさせたとうたわれていますけれども、柱の中に若い世代の経済的自立があります。健康福祉部関係ではないとおっしゃるかもしれませんが、ふじさんっこ応援プランでうたう以上は施策展開し、全県としてプランの具体策として盛り込む。そして県内市町を支援しながら全県で体制をつくっていく。それから先ほどから出ている出会いの場の創出、結婚から妊娠、出産まで切れ目のない支援、保育とつながっていく支援を市町間で格差が出ないようにし、この地域が弱かったらフォローしますと。そういった目標達成のための具体策を次期ふじさんっこ応援プランの中に盛り込まなければ、ただ絵に描いただけのプランになってしまうと感じます。
 出生率の向上及びふじさんっこ応援プランについて持論を述べさせていただきましたが、部としての見解の答弁を求めます。

○長田健康福祉部理事(少子化対策担当)
 少子化に関するフランスとの比較、対策全般にわたってお話しいただきありがとうございます。
 フランスの取り組みについては、私たちも注目しており分析してきました。今お話しいただきましたけれども、家族政策として3人目、3歳児の乳幼児手当を出し、小学生から新学年手当や家族にかかわるもの全部に手厚いところがあります。ある試算ですけれども2人子供がいる家庭、3人子供いる家庭は1000万円単位で得をしていくといった徹底した経済的な利益を与えています。制度もつぶさに調べましたけれども大家族、子供が多いほど所得税も含めて恩恵が大きい。
 これらについては、9番委員のお話にもあったとおり国の制度ではないかと思う場合もありますが、例えば安い保育費、教育費――10月からの幼児教育、保育の無償化は国ですけれども、県が独自に進めてきたこども医療費の全市町での助成がフランス的な発想かなと思っております。
 それから、大家族に特典を与えるカードを配ったりしていて、我々がやっている県内7,000店舗で割引が受けられるふじさんっこ応援カードが、フランスの場合には3人以上になると特にいいと。
 フランスの取り組みをよく見ていきますと、国が子供を育てる、みんなで育てることについて、戦争に負けた後に物すごい議論があって、みんなのコンセンサスがある中で国のアイデンティティーを高める、人口をふやす、子供をふやすことをやってきていると。
 我々がそこまで行けるかわかりませんけれども、引き続き新しいプランの中でも子育てはとうとい仕事――社会みんなで育てるんです、親の仕事だけではありません――を強く基本理念に据えて、社会全体で未来を担う子供と子育て家庭を応援すると明確に書き込んでおります。
 具体的な取り組みが書き込まれていないことについては、県のみで進めることなく全市町と連携会議を持ちまして、過去2年間に22市町63事業を直接助成して、手応えのあるものを有識者の評価委員会で14本に絞り、8つのお勧めモデルパターンとして整理しました。例えば既にある公共施設のスペースを使って子育て支援の拠点をつくる、あるいは大家族のほうが家庭の中での子育て率が高いだろうとか、ショッピングセンターを使ってみるとかいろんな取り組みがあります。手応えのあった事例はほかの市町でもできるわけですので、まだ気づいていなかった、実施まで踏み切れていないところに情報提供していくことをことし8月から始めまして、状況によっては来年の大きな取り組みにしてまいりたいと思っております。
 引き続き、フランスの具体的なやり方を研究しながら、よその国の制度ではなく、個別に私たちの勉強材料としてきっちりとフォローしていきたいと思います。

○阿部委員
 ありがとうございました。
よくおわかりの御様子ですが、長田健康福祉部理事がおっしゃるように、来年大きな取り組みにしていきたいのであれば、思い切ってこのまちを指定してモデルを展開します、県として予算もかなり投入してやりますと。最初は不公平感が出るかもしれませんが、市町にもそれなりの財政投下、人的投下もしていただいてモデルができるのであれば、静岡県が子育て先進県になって、30歳になったら静岡県に移住したいと大きなグランドデザインにつながるのでここが基本だと思います。
 池田健康福祉部長は、アイデアがあればくださいではなくて、ここまで理事レベルでできているのであればもう腹をくくって、体を張ってこの政策を県のメーン事業にするとの意識を持って、ぜひ出生率向上、子育て支援について大きなグランドデザインを描いていただきたいと思います。
所見があれば伺います。

○池田健康福祉部長
 今御提案をいただきましたけれども、そういった大胆なことをやらなければ、日本の出生率は上がらないと確かに思います。
 突き詰めれば、1人の男と1人の女が出会って明るい将来を考え、子供をつくる判断の総体が出生率につながるわけですから、一人一人の意識に立ち入らなくてはいけない問題だと思っています。
 先ほど、1つの市町を指定してモデルをつくればとの話がありましたけれども、市町の中で便がよくなった、そういったことで男女の意識の変化が生まれるかわからない部分もありますし、モデル地域としてやったはいいけれども、次の年やめるとなりますとサービス低下になりますし、相当慎重にやっていかなくてはいけないなと思いますが、1つの提案として受けとめたいと思います。

○阿部委員
 わかりました。
慎重な御答弁でしたが、日本の財政事情、人口構成を考えたら、経済成長することは非常に難しい。ある資源の中でどういった国づくり、地域づくりをしていくかを描かなくてはいけない。だから国に任せっきりではなくて、地域、地方がしっかりとグランドデザインを描くことが急務ですし、もうちょっと先でもいいだろうと言っていたら手おくれになりますので、しっかりと考えていただく静岡県職員であっていただきたい。健康福祉部が一番の基盤、礎になるところだと思いますので、ぜひ自負と誇りを持って取り組んでいただきたいと思います。

 次の質問に入ります。
 総合戦略についてお聞きします。
各委員から質問が出ていますが、大きな観点からお聞きしたいと思います。
 まず、総合戦略の組み立てを見るとKPI――キー・パフォーマンス・インジケーター、重要業績評価指標――が出てまいりますが、基本的に民間等でKPIを使うときはKPIの上部指標としてKGI――キー・ゴール・インジケーター、重要目標達成指標――があって、その目標を達成するためにKPIを設定していくのが普通の組み立てかなと感じますけれども、この総合戦略を拝見するとKPIの明記はあるけれどKGIはどれなのかはっきりしません。
 例えば、健康福祉部の多い戦略4の結婚、出産でいうと、最初の未来を担う若者育成と支援がKGIです。その下に重要業績評価指標――KPIが出てきますがはっきりしないので、ここをはっきりしないといけないのではないかと。健康福祉部だけではないですけれども、今取り上げたように出生率を向上させるために何をするかずらずらと並べることは簡単ですが、大目標に向かって階段を上がって行かなくてはいけない。その階段を上がって行くのに、三段跳びの目標が設定されていても上がれない。どうやっていくのかちゃんと整理して組み立てないといけないと思うんですが、組み立てが健康福祉部として無理があるのではないかと思うんですけれども、感じているところをお聞きしたいと思います。

 それから関連でもう1つ、健康福祉部のつくりを見ていても、各部門の事業が羅列されています。けれども総合戦略は県全体の戦略ですので、各部門の事業を羅列するのでなくてロジックツリーのような手法で、今申し上げたようにKGIを達成するためにKPIを積み上げていくつくりにすべきだと感じますが、あわせて所見を伺います。

○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)
次期総合戦略素案について、KPIに特化する形で戦略をつくるのは知事直轄組織政策推進局の方針で、その中でKPIを貫いていくとのことですが、この中にはアウトカムの指標である成果指標とアウトプットであります活動指標が分かれて構成されております。この資料では全く判別できないですけれども、そういった仕組みでつくられてございます。
 例えば、次期総合戦略素案87ページの戦略4ですけれども、健康福祉部のKPIが全てそろっていますが1行目と2行目が成果指標、その下4つが活動指標になってございます。基本的には成果指標の下に活動指標が連なって、活動指標が達成できればおのずと成果指標につながると、少し物足りなさはあるのかもしれませんが、内在的に持っている状況です。

 ロジックツリーについては、おっしゃるとおり私どもの部ばかりではございませんが、全体としてKPIに特化した結果、取り組みベース、事業ベースの計画書になってしまっている点があるかと思いますので、ただいまの意見を総合政策課に伝えたいと思います。

○阿部委員
わかっているなら、少なくとも健康福祉部の部分だけでもしっかり直されるのがいいと思います。判別できないが、つくりはKGIとKPIになっていると答弁されましたが、だめです、それじゃあ。わかりやすい総合戦略をつくってください。部長以下、ぜひ皆様にお願い申し上げ要望とさせていただきます。
 
次に入りますが、85ページからの若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるという項目は、まさに先ほど引き合いに出した第2期ふじさんっこ応援プランと内容的にかぶる部分が大いにあると思います。このプランは5年ですね。この5年と総合戦略がずれているようではしょうがない話なので、しっかりと内容にずれがないようにもう1回見直すべきだと思います。
 具体的に言うと、次期プランでは施策の柱をライフステージごとに再編していてとてもわかりやすいと思います。ところが総合戦略ではライフステージごとではなくて、先ほど来、各委員の質問に対して大変失礼ながら混乱した答弁をされているように、整理されてないと感じます。ここをしっかりと再編して点が線となるように、そして課題を明確化するように修正していくべきと考えますが、見解をお伺いします。

○関こども未来局長
 総合戦略とふじさんっこ応援プランとすり合わせた上で再編成するべきとの御意見につきまして、項目としてはそれぞれすり合わせているところですけれども、見せ方として非常にわかりづらくなっている部分があることは否めないかなと感じておりますので、もう一度再検討させていただきまして、御提言させていただけたらと思います。

○阿部委員
 楽しみにしておりますとだけ申し上げておきます。よろしくお願いします。

 健康福祉部の中でもう1つ、少子化対策と大切なものが82ページからの健康寿命の延伸、健康づくりの部分かと思います。
これからの高齢化社会を見越したときに、健康寿命の延伸の指標として医療費の縮減が抜け落ちている気がするのですが、見解を伺います。

○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)
 健康寿命が延びることは平均寿命との間が縮まることですので、その間における延命治療等々の医療費削減には資するものと考えています。医療経済学の資料を見ますと、健康寿命が延びても医療費そのものはふえているといった考え方もあり、私も最近勉強しているところです。ただ健康寿命を延伸すれば、平均余命との間は間違いなく健康で生活できることになり確実に医療費の削減にはつながると思います。今国も動き出しており県としてはなかなか裁量の余地もないところで声高に言えない部分もありますが、健康寿命を延伸することにより医療費を縮減していくことをメーンにすると話が変わってきてしまいますので、全体の総合計画も含め文言を加えられるか検討させていただきたいと思います。

○阿部委員
 お言葉ですが、9月議会で田中薬事課長に質問させていただき、薬の価格はお薬手帳をうまく使えば個々が削減していけることを議論したと思います。そういった部分をしっかりと拾って医療費は削減できると示していただきたいと思います。健康福祉部の横の連携の中で考えられるはずなので、ぜひ御検討いただきたいと要望します。

 では、総合戦略の最後の質問ですが、今回の総合戦略から冒頭部分に国連の17の目標、SDGsのマークがついて――私もきょうはバッジをしてきましたが――この目標を張りつけてあるのは悪くはないと思います。ただこの目標を、とても言い方が悪いかもしれないですけれども、ただファッションのように張りつけるだけではだめだと思います。17の目標に対してロジックツリーをつくって、SDGs的に整理して静岡県はこうだと明確に説明できる総合戦略であるべきだと思います。
健康福祉部所管分野で、どのようにSDGsとのかかわりを考えているのかお聞きします。

○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)
 SDGsにつきましては、大変申しわけありませんが、体系づけをするときに余り認識せず作成しまして、最終的に総合政策課でSDGsとの関連性を体系の中に置いて、体系をつくったときに各部に施策を出してくださいとのことでしたので、私どもが直接SDGsと関連づけて施策を考える形では進められなかったことを申し上げます。

○阿部委員
 池田健康福祉部長に申し上げます。
総合政策課にそれでいいんですか、健康福祉部としては非常によろしくないのではないのかと委員会で疑問を呈されましたとお伝えいただきたいとお願いして、この質問を終わります。

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