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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和4年9月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:野崎 正蔵 議員
質疑・質問日:10/06/2022
会派名:自民改革会議


○野崎委員
 分割質問方式で質問させていただきます。
 今回の集中調査は、6月定例会に提出されました函南太陽光発電事業計画の林地開発行為の許可について県議会での検証を求める請願に基づいて開催されるものであります。
 その請願の中では、当該計画をめぐっては森林法の4要件に照らし問題ないとする県の見解に対する疑問、許可手続に関する地元住民及び函南町との協議において県の見解と地元住民及び函南町の見解が相入れない状況にあり、当該計画の林地開発行為が適切な判断と手続の下に許可されたのかという疑義が払拭されないと感じている。つきましては県議会の開かれた場で当該計画における林地開発許可の判断及び手続に対し検証を行い、様々な疑問を公の場で明らかにしていただきたいと切にお願いする次第ですという内容でございます。
 これに基づいて質問させていただきます。
 まず、追加資料の1番です。
開発行為許可に関する事務取扱いについての4ページ目になりますが、いわゆる森林法に基づく4要件が記載されております。4要件のアは土砂の流出または崩壊、その他災害を発生するおそれがあること。イは水害を発生させるおそれがあること。ウは水の確保に著しい支障を及ぼすおそれがあること。そしてエとして当該森林周辺の地域における環境を著しく悪化させるおそれがあることとあります。この4要件のおそれがなければ、許可してもよいことになり、これに該当すれば許可をしてはいけないという解釈でよろしいのか、まず伺いたいと思います。

○大川井森林保全課長
 森林法第10条第1項につきましては、5番委員が質問されました4要件に支障がなければ、許可しなければならないと定められております。

○野崎委員
 4要件に当てはまらなければ許可しなければないとので、4要件に当てはまった場合は許可しちゃいけないという解釈でよろしいですかと聞いているんです。

○大川井森林保全課長
 5番委員がおっしゃるとおりでございます。

○野崎委員
 では伺いますが、今年の7月26日、知事の定例記者会見だったと思いますけども記者の方が、町民の多くはこの林地開発許可の取消しを望んでいるんですが取消しの可能性はまずあるんでしょうかという質問を知事にしております。すると知事は、これは法律にのっとって要件を満たしていれば許可せざるを得ないという非常に苦しいところであります、林地を開発する方向で作られた法令ですからねと言ってるんです。林地開発をする方向でつくられた法律だという認識は正しいんでしょうか。

○浅井森林・林業局長
 林地開発許可制度の考え方についてお答えいたします。
 林地開発許可制度は、森林が現に有している公益的機能――水を育む力であるとか土砂を防ぐ力といった森林の有している公益的機能を確保することを目的に創設したものであります。
 一方で、この許可制度ができた背景には、国土の利用が進む中で、今申し上げたような森林の公益的機能が民間の経済行為の中で損なわれるおそれがあるので森林を適正に利用していただくという前提の下に制度が設けられています。逆説的に言えば、そういった公益的機能が確保される開発であれば、開発をしていただくということで知事は、そのようなことを申し上げたと認識しております。

○野崎委員
 認識にちょっとこだわりたいんです。
 知事は開発をする方向でつくられた法律という認識で言ってるんです。多分知事にレクチャーをしているのは皆さんだと思うんです。皆さんが実際の手続をやっていくんであって、もう1回確認しますけれども、開発をする方向でつくられた法令であるとの認識はないということでいいですか。

○浅井森林・林業局長
 森林の利用といった場合、不適正なものがあると思うんですが、適正に利用していただくといった意味で制度を設けておりますので、適正な利用を促す、民間にお願いする制度になっております。

○野崎委員
 ちょっと聞き方を変えます。
 この文章は、平成14年に通知が来ているかと思うんですが、その1年ほど前に違法な開発行為等への対応への徹底ということで平成13年9月11日付、13林整地第1197号の通知では林業基本法が森林林業基本法へ改正されるとともに森林法の改正も行われ、これまでの木材生産を主体とした政策を抜本的に見直し森林の多様な機能の持続的な発揮を図る政策へ転換をされたところであり、森林の有する公益的機能を保全するように、要開発行為を適正化する林地開発許可制度の重要性はますます高まっていると通知しているんです。つまりこれに基づいて保全とか、いろんなものに政策転換を図りながら、林地開発は許可しても厳しくしっかりと点検しながらしなさいと言っていると思うんですが、その点についての認識はよろしいですか。

○浅井森林・林業局長
 開発をする中で、やっぱり森林の公益的機能との両立を図っていかなければいけないということで、そういった項目がうたわれていると認識しております。

○野崎委員
 それではこの4要件であったり、手続上問題があった検証作業の中で発覚し見つかった場合、どうされるのか見解を伺います。

○浅井森林・林業局長
 この4項目は非常に重要な項目だと私も認識しております。開発行為をやる中で、どうしても4項目の支障が取り除けないというような状況がもしあるならば、今申し上げた適正利用が達成できないものについても検討する必要があるとは考えております。そういった条件付で考えております。

○野崎委員
 もう1個伺います。取り除けないと今御答弁されましたけど、取り除けないのが申請時に分かっていたとしたら許可すべきではないという理解でよろしいですか。

○浅井森林・林業局長
 申請の段階で4項目の支障が開発計画では取り除けないのであれば、県としては許可する判断はできないと考えています。

○野崎委員
 それでは、中身に入ってまいりたいと思います。
 申請までの経過の中で、この4要件に不備があったとするならば許可すべきではないと答弁を頂きましたので、それによってお話をさせていただきたいと思います。
 それでは、この項目に基づいてAの資料の4040ページから、函南町から県に様々な要望が出されている文章が連なってありますけれども、一番最初の項目で言う土砂の流出または崩壊、その他災害を発生させるおそれがないこと。この要件に当てはまらないという判断で許可をされたと思うんですが、函南町からどういうことが述べられているかというと4040ページの項目2です。
 本事業は、昭和5年11月26日に北伊豆地震を引き起こした丹那断層群の直上に埋立て盛土及び調整池を計画するものであり、同様の地震が発生した場合の被害は計り知れません。また平成10年8月30日の豪雨災害では2名の方が亡くなる人的被害も発生し、最近では令和元年10月12日の令和元年東日本台風第19号でも昭和33年の狩野川台風時に匹敵する記録的な大雨となり、これらの災害から当町や狩野川中流域の伊豆の国市では床上浸水等の被害が発生し、災害救助法の適用を受け激甚災害に指定されました。ここに書いてありますけれども、当局の認識ではこの地域は災害が起こりにくい。現状でもこういった災害が起きる。その上にさらに開発をしたらもっと大きな災害が起きるではないかということを予想できないのか予想できたのか。できない、災害が起こらないというなら、その証明をしていただきたいと思います。

○大川井森林保全課長
 ただいま5番委員から御説明がありました4040ページから4041ページの災害につきましては、こういったことがあったことは分かるのですが、今後これと同様のものが起こるかどうかについては、はっきりと申し上げることはできないと思います。

○野崎委員
 起こるとは申し上げられないのは分かりますけれども、そのおそれはないと判断できた理由を教えてください。

○大川井森林保全課長
 ただいま5番委員がおっしゃられているのは、開発を行った場合ということでよろしいでしょうか。

○野崎委員
 今、開発が行われていない状況でこういう災害が過去に起きているんです。開発をすれば、さらに災害が起こりやすくなると思うんです。
 しかしながら県の考え方としては、過去にこういう災害があっても、この地域には災害は起こりません、当てはまりません、おそれはありませんという見解になったわけでしょう。でしたら、そのおそれはないという見解について、どういうことからそれが証明されるのかお答え頂きたいと思います。

○大川井森林保全課長
 今後のことについては、必ずしも災害が起こらない、現状の森林で起こらないと保障することはできませんけれども、この開発について、林地開発の考え方としましては、開発地の森林の現に有する水害の防止機能から見て、同等の機能を有する林地開発の洪水調整池ですとか代替する施設を造ることによって現に有する森林の機能を保持する考え方でございます。

○野崎委員
 申請時には、この災害を防ぐ手だてが全て整っていたと判断して、この1番には当てはまらないという考え方に至ったんでしょうか。確認いたします。

○大川井森林保全課長
 申請時の書類を確認しまして、そのときはこの災害防止の機能は、その開発の計画で担保できるので許可いたしました。

○野崎委員
 もう一度伺いますけれども、現状何にもしていないときにこれだけの災害が起きていて、開発したらもっと大きな災害が起こるという予想はできず、それを防ぐ様々な防止の計画が盛り込まれ、しっかりと行われることが担保されると見込んで許可を出したのか確認します。

○浅井森林・林業局長
 先日の台風第15号もそうですが、非常に異常な降雨が降った際には我々も予想できないような大きな崩落等が発生すると、改めて自然災害の強さを認識したところです。
 一方で、先ほど申し上げたように林地開発許可制度で対象としているのは、森林が現に有している、水が一遍に出てくるのを抑える機能や、表面の土砂が流れるのを根株などで抑えるといった森林の公益的機能の中で、自然災害の中で果たす役割の部分は、全てを森林が守れるわけではないですから、その森林が、今現に守っているその力、それを開発で失われたものを、今、大川井森林保全課長が言ったような、例えば水害防止のためのダムとか、土砂が流れるのを抑える擁壁のようなものを開発者さんに造っていただいてその森林の持っていた抑える力を元に戻す。開発前と同じ状態まで代替していただくことを審査の中で確認しまして、この開発については、開発したことで公益機能を損なうことがないと確認する考え方で、制度と審査をしているところです。

○野崎委員
 同じことの繰り返しになりそうなので確認しておきます。まず1点は、今、何もやらなくても災害が起きたことに関して、今もそこの地域は災害の起こるおそれが現状でもないし、開発行為をしても起こらない、防げるという認識であるのかについて確認しておきます。

○浅井森林・林業局長
 現在のこの災害――強い雨とか、台風の状況下では、この地が、特定の地域でなくても県下全域で何らかの災害のリスクはないとは言えない状況だと考えております。

○野崎委員
 ここはないのかと聞いているんです。ここはないって言い切れるのか。おいおい、またいろんな資料が出てくると思いますけども、まずここでないと言い切るのか、もしかしたらあったかもしれないと思っているのか、どっちなのかを確認したいので、もう一度御答弁頂きたいです。

○浅井森林・林業局長
 開発行為ではなくて、自然災害ではこの開発地、対象地においても一定の災害リスクはあると認識しています。

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