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委員会会議録

質問文書

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令和5年11月地域公共交通対策特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:相坂 摂治 議員
質疑・質問日:11/21/2023
会派名:自民改革会議


○相坂委員
 今日は本当にありがとうございます。これは質問ではなく感想なんですが、今の自動運転の話は、やはりコンパクトシティをつくろうという動きは静岡市などであるのですが、例えば歩行者天国にするべき中心市街地は、自動運転がむしろやれるのではないかとか、そういう議論はすべきではないかと思います。

 ここから質問ですが、静岡県は確かに横に長くて360万人もいるんですけれども、やはり我々が直面しているその地域交通の問題って、結局のところ、平均的な我が県内の地域エリアというのは、大体1万人から5万人ぐらいの先ほどのケースの中で出てきた地域であって、その中には普通の病院もあるし、また塾もあるし、スーパーもあるんですよね。ですが、その方々が今までは浜松市とか静岡市みたいな大都市の中心部に、団塊の世代の方々がみんなで集まって仕事をしていたんですけれども、その方々が地域に帰ったものだから、急にみんな1万人ぐらいの町で暮らし始めて、移動手段がなくて、免許を返さなきゃ危ないからって返したんだけれども、移動手段がないので、さて、じゃあどうやって移動しようかということに、今多分、地域が直面しているんじゃないかと思っているのです。
 そんな中で、今我々の地域でもそんなことを議論しているのですが、幾つか教えていただきたいです。1つ目は、コミュニティバス、いわゆる路線型だけれども、ワンコインで、必要なところだけを結んでいるコミュニティバスというケースは、もう時代遅れなのかというのが1つ目の質問です。
 ライドシェアの議論が起こってきて、結局、コミュニティバスのドライバーを確保することや、コミュニティバスも、結局のところ人の移動時間だとか、移動目的、場所はばらばらなので、採算が取れないんじゃないかということに直面するので、コミュニティバスというのも既に時代遅れなのかと。だとしたら、これに代わる地域の中の移動手段というのは、デマンド型が主流になっていくのか。あるいは地域で準備するにはもうライドシェアが手っ取り早いということになっていくのか。その辺のお考えを伺いたいというのが1つ目です。それをまず教えてください。

○川手参考人
 まず、コミュニティバスは時代遅れなのか、少し断言するのは難しいものの、感触としてはかなりニーズに合っていない交通なんだろうとは思っています。国の実証実験の中でも、基本的にはコミュニティバスをデマンド型に変えていくという取組が、利用者からすると好評ですし、実際に利用人数が増えるものが多く見られております。
 結局、高齢者になればなるほど、そもそもバス停まで歩くのがおっくうという話が、これもどうしても解消が難しくて、ポイントを付与して何とか歩いていきましょうとか、バス停まで電動車椅子で移動しますかとか、いろいろな構想はあったのですけれども、やはりいずれも、だったら自家用車を使い続けるというところに勝てないというのが実情だと思っています。ですので、答えとしてはデマンド型がニーズには即している。
 そのデマンド型というのを、従来のようなデマンドバスで行うのか、ライドシェアもある意味でデマンド交通の一種だと思うんですけれども、ライドシェアという形で、二種免許を持っていない一般の方が運転するのがいいのかというところについては、その地域の中でタクシー運転手の方が現実問題としてどれだけ残っているのか次第かなとは思っていますし、ライドシェアならライドシェアで、本当にライドシェアの運転手をやる方が中山間地域でどれだけいるんだろうか、という話もあるとは思っていて、そこは正直、地域の実情に応じてというところだと思います。
 ただ大事なのは、ライドシェアがこれまた魔法の答えではなくて、恐らくライドシェアの運転手も、地方になればなるほど見つからないというのが実情だと思います。福井県の近助タクシーの場合は、永平寺町がかなり入り込んで、ライドシェアの運転手の方もどんどん高齢化していくので、もともと運転手だった方が引退した後に、次の運転手をどう育成するかというのを、5年、10年の計画の中で、ちゃんと世代交代が行われるような仕組みづくりみたいなものもされているので、そういう設計も含めてやっていかないと、ライドシェアであっても同じ問題に当たってしまうかなと思っています。

○相坂委員
 次は、デマンドバスあるいはデマンドタクシーの、あるいはライドシェア等の財源問題ですけれども、当然コミュニティバスはやはり無駄な走り方をするので、余計な財源も確保しなければいけない。やれ広告協賛取ったり、ラッピングバス造ったりとやってきたと思うのですが、デマンド型にしたからといって、潤沢な資金が得られるわけでもないと思うんですね。やはり空き時間の人件費の問題であったり、車両の手配の問題等が出てくるので、このデマンド型バスとか、こういうライドシェア等も含めて、今後のその地域輸送の財源というのは、どんなふうに今確保しているのが主流になっているんでしょうか。

○川手参考人
 財源については、大きく2つの考え方があります。
 1つ目の考え方は、ほかの似たような移動手段との車両の共通化によって、交通予算だけではなくて、教育や福祉予算も活用しようという考え方で、スクールバスとの統合であったり、あと病院だとか、福祉送迎バスが運行されてる場合があって、そことの統合を図っていくというのが、一つの考え方になります。
 ただ、これについては、スクールバスの補助金が使えなくなるかもしれないであるとか、特に市区町村の場合、部局も縦割りですので、そこの間の調整が進まないというような問題がかなり大きいので、そこは民間事業者がどれだけ統合を図ろうとしても、行政の予算の統合が進まないということがあって、そこはぜひ県であるとか市町村のほうで、部局を超えた財源の確保は進めていただきたいと思っているところです。
 2つ目の方法としては、これは事例としては非常に少ないのですけれども、ふるさと納税であったり、新しい財源を何とかして持ってくるということで、上士幌町の例ばかりで申し訳ないんですが、上士幌町はこの予算の確保を国の補助金とふるさと納税でかなり賄っています。ふるさと納税も個人のふるさと納税だけではなくて、企業型のふるさと納税ということで、こういう先進的な取組に共感いただく事業主の方をうまく見つけることができまして、そういった方から多くのふるさと納税をいただいている。ただ、これは日本全国でふるさと納税の取り合いになっていますので、あまねくできるかというと、一部の自治体しかできないだろうというのが実情だと思います。

○相坂委員
 ライドシェアですが、今日も実はタクシー協会の方々がお見えになっていて、かなり心配をしている状況ではありますが、これは皆さんのお考えを教えてもらえればと思うんですが、先ほどライドシェアのドライバーをそんなに確保できないだろうとおっしゃいましたけれども、やはりそうなんだなと思いました。もう少し詳しくお聞きしたいのは、例えば保険の問題であったり、ドライバーが実際自分の時間でライドシェアをやると言い出したら、無責任なことはできないので、頼まれたらやらなければいけなくなるでしょうから、ある種、職業化していくんだろうと思っているのですが、ちょっと気軽に、おばちゃんに頼まれたのでおっちゃんが乗っけていくよって、300円払えみたいな、こんな気軽な問題じゃないんだろうとは思っていますが、これがライドシェアってどんなふうになっていくのか。僕らはあまりよく分かっていないですが、もし御存じでしたら教えてください。

○川手参考人
 おっしゃるとおりの問題は、今、国も我々も認識をしているところで、日本型のライドシェアという意味で言うと、弊社が考えているのは、タクシーとの共存になっていくだろうと思っています。具体的にどう共存させるかですけれども、配車の仕組みを、タクシーと共存できるような仕組みはできないかということを考えていまして、中国とかアメリカのライドシェアというのは、24時間使えますし、ライドシェアアプリで頼んだら、基本的にライドシェアが来るという形ですけれども、例えば、アプリでどこからどこまで移動したいという要望を出したときに、まず優先的にタクシー会社に配車依頼が行く。ただ、そのタクシーがもう埋まってしまっていて、来れないという場合だけ、次にライドシェアのほうに配車依頼が行くという、これはシステム上、そんなに難しい話ではないんですね。
 まず、タクシー会社に依頼が行って、満車で受けられませんって言ったら、次ライドシェアに行く。そうなれば、タクシー会社にとっても別に競争関係にあるというよりかは、むしろお互い補完をしながら動かしていきましょうという話になりますし、そうすると恐らくライドシェアの配車の依頼が多いのは、タクシーが埋まっている朝だったり夕方の時間帯、日中はタクシーが動けますので、タクシーに依頼が来るということになるので、ライドシェアの運転手の方は、恐らく朝と晩に集中的にライドシェアで、ある意味副業みたいな形でやっていく。それであれば、共存関係にはなれるかとは思っています。
 保険の問題についてですけれども、これもウーバーイーツの配達員の方の個人事業主としての社会保険もかなり問題になって、同じ構図になると思っていますので、ここについては自動車メーカーなり、地域のカーディーラーのような方々がいらっしゃると思うんですけれども、そういったところでまとめてその保険のあっせんだったり管理というのができると一番いいかなとは思っています。

○若菜参考人
 11ページで御紹介したとおり、やはり中山間地域で公共交通の供給が足りないところ、ここが先ほど川手の言うことと若干矛盾するというか、比較感の問題なんですけれども、ここのライドシェアが一番求められてるというか、もうかるならタクシー会社がやるんですよ。でも、需要が少ないので、要はタクシー会社が中山間地域に存在しないという実情がありますので、どこから始めるかというところで端緒をつくっていって、もうかるところはタクシー会社、要はドライバーが確保できなくて、車を増やせないというか、車は余っているんだけれども、ドライバーがいないという状態なので、この右のボックス、左のボックス、実情が違うんですけれども、やはりそういう意味では、この中山間地域で供給が足りてないところから、ライドシェアをしっかり始めていこうと、そういうところでの移動難民を減らしてこうというのが、議論としては入りやすいのではないかなとは思うところです。

○相坂委員
 ありがとうございました。

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