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委員会会議録

質問文書

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令和6年6月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:西原 明美 議員
質疑・質問日:07/01/2024
会派名:自民改革会議


○西原委員
 分割質問方式でお願いします。
 まず1点目ですけれども、先ほど各種犯罪の取締りや犯罪の起きにくい社会づくりについて御説明を頂きましたが、昨年度に起きた警察関係の犯罪や職員の懲戒処分に対してどのように対応しているのか。

 また、新たに着任されて3か月がたとうとしている津田警察本部長は今後どのように対応していくのかについてお伺いします。
 今回なぜ質問したかと言いますと、教育委員会から頂いている文教警察委員会説明資料にはコンプライアンス推進について起こった犯罪内容、件数、またそれらに対する様々な取組を掲げていただいております。そういった意味でやはり県民から安心また頼られている警察の中でどのような対応をしているのかについて伺います。よろしくお願いします。

○川口首席監察官
 先に私から、昨年度の逮捕者発生を受けた非違事案の再発防止に向けた取組についてお答えさせていただきます。
 昨年、警察官の不祥事案が頻発し逮捕事案を踏まえ緊急通達の発出、緊急の所属長会議の開催、本部長によるビデオメッセージの配信、警察本部各部長による巡回教育のほか、部外講師によるメンタルヘルス研修会等を実施し、身上の適切な把握、職務倫理教養の徹底を進めておりました。
 本年に入りましても、県下で署長会議を行い規律の厳正な保持を指示していたところですが、御承知のとおり5月に別の逮捕事案が発生いたしました。これを踏まえ改めて緊急通達を発出し、職責の自覚と規律の振粛を指示したほか、本部長による各級幹部との個別面談をはじめ職員間のコミュニケーションのさらなる醸成を図り、一歩踏み込んだ身上把握を推し進めているところです。
 また、ピアサポーターを対象とした部外講師による研修会を行い傾聴能力の向上を図り、不安や悩みを抱える職員が相談しやすい職場づくりを進めているほか、今後は副署長会議を行うなど良好な職場環境の醸成に向けた取組を進めているところです。

○津田警察本部長
 ただいま1番委員から、我々の不祥事に対して御質問を頂いたところでございますが、私といたしましては県民の安全・安心を守る警察官がこのようなことを起こすというのは大変残念なことだと思っております。前任の大阪府警副本部長のときからずっと言っておりますけれども、例えば今年ありました窃盗事件については他人の財産権を侵害することで、ある意味で人権侵害の1つでございます。警察官は安全・安心を含めた人権を守る存在だと思っておりますので、我々自身も人権感覚を持っていなければいけないと常々思っているところでございます。それから先ほど川口首席監察官からもありましたように、警察職員は今7,000人余りおりますけれども、私自身は一人一人とできるだけ向き合い全員で成果を出していきたいと思っておりますし、そうであれば不祥事とか余計なことをしている暇はない。とにかく県民のために一生懸命やっていこうという組織でありたいと思っておりますし、そういう組織になるようにしっかりやっていきたいと思っております。

○西原委員
 丁寧に御答弁を頂きまして、ありがとうございます。
 警察官といえども人であります。犯罪内容によっては個の問題でもあり大変難しい問題だとは思いますけれども、新本部長には警察組織内の風土をしっかりと構築していただけるよう期待するところです。

 次の質問に移ります。
 公安委員会・所管事項等説明資料の資料5にあります推進中の主な防犯対策の中のSNS型投資・ロマンス詐欺被害防止対策の推進で、令和5年は被害件数が57件、被害額が8億1190万円ですが、今年度5月末の速報値では既に54件、被害額が11億1321万円で金額的に昨年をはるかに超えている状況にあり、これに対する対策がどのようなものなのか。

 また、投資詐欺とロマンス詐欺の内容は全く違っていて、投資詐欺は個人の資産を増やしたいという欲に絡んで詐欺に遭ってしまいますが、ロマンス詐欺は逆に人の気持ちに踏み込んで相手に好かれたい、もしくは相手が困っているから助けてあげたいといった形で詐欺に遭うということで対象が全く違うと思うのですがどうでしょうか。

 最後に、SNS型投資詐欺とSNS型ロマンス詐欺との内訳が出ていないので内訳を伺います。

○平井刑事部長
 SNS型投資・ロマンス詐欺の発生状況、認知状況等についてお答えいたします。
 令和5年中は、1番委員御指摘のとおり認知件数57件、被害額は約8億1000万円でしたが、令和6年5月末時点の暫定値では認知件数54件、被害額は約11億1000万円となっております。前年同期比で約35件増加しており、被害額は8億2700万円ほど増加しております。

 次に、SNS型投資詐欺とロマンス詐欺の具体的手口ですけれども、SNS型投資詐欺の手口はSNSを通じて被害者と非対面の状況で接触した後に更新を重ねてだんだんと関係を深めてまいります。そこで信用させて暗号資産や株に投資をすれば利益が出ると誘って金銭をだまし取る手口となっております。
 一方、SNS型ロマンス詐欺ですけれども、当初はロマンスでも最終的に投資に誘うやり方もございます。1番委員御指摘のとおりSNSを通じて被害者と非対面でだんだんと関係を深めていく中で、甘い言葉であったり趣味や嗜好などの話からだんだんと恋愛感情や親近感を抱かせながら人の弱みに付け込むというよりもお金に困っているとか、例えば外国から帰国したいとかいろいろな口実をつけてお金をだまし取ったりするのが手口となっております。

○松本生活安全企画課長
 今後の被害防止対策についてお答えいたします。
 まず、捜査部門、防犯部門及び犯罪抑止部門において被害発生状況等をタイムリーに情報共有し、発生傾向を分析した上で効果的対策が講じられるよう連携を強化してまいります。現時点の分析で判明している被害者の中心である40代から60代の現役世代に注意喚起を行うため、市町などの関係機関や現役世代が働く企業、団体、スマートフォンなどを取り扱う大手電気通信事業者とも連携し、具体的な被害事例を示すなどして県民にその手口や危険性を周知してまいります。それらに加えLINEに誘導される手口が多いことから、不審なアカウントを発見した際の通報要領の周知や通報に基づくLINEアカウントの警察からの措置について現在協議しているところです。
 このほか、被害者が被疑者に送金する際にネットバンキングを使用する割合が高いことから、金融機関に対して振込限度額の制限や、これまであまり送金取引がなかった口座から急に多額の送金が繰り返されるなどの不自然な取引が認められる場合は積極的な通報を依頼するなど今後金融機関と協議を進めてまいります。

○平井刑事部長
 SNS型投資詐欺とSNS型ロマンス詐欺のそれぞれの認知件数についてお答えいたします。
 令和5年のSNS型投資詐欺の認知件数は20件、被害額は3億2000万円ほどになります。令和6年5月末時点の暫定値で認知件数37件、被害額は約8億2000万円となっております。
 一方、SNS型ロマンス詐欺ですが、令和5年は認知件数37件、被害額は約4億8000万円となっております。令和6年5月末時点の暫定値で認知件数17件、被害額は約2億9000万円となっております。

○西原委員
 ありがとうございます。
 40代から60代への注意喚起やSNSで誘導されるアカウントの対策など様々な説明を頂きましたけれども、この2つの詐欺行為に対する対応は分けていないということですね。私はそれぞれニュアンスが違って対象も違ってくるのかなと想像していたのですけれども同じ対応ですか。改めてその点をお伺いしたいです。

 これは基本的に被害者へ呼びかける方法だけですけれども、加害者として詐欺を行っている方々に対する具体的アプローチや逮捕につながった事例があるのですか。また去年を含めこれまでの犯罪で逮捕に至ったケースがどのくらいあるのかを伺います。

○枝村組織犯罪対策局長
 先ほどの年代別の分類による対応では、SNS型投資詐欺については非対面で株式やFXなど投資目的で指定口座へ振り込んでだまし取る手口であり、一方でSNS型ロマンス詐欺は恋愛感情や親近感を抱かせながら投資目的やその他も含めた最終的な目的としては金品をだまし取ることですので、SNS型投資・ロマンス詐欺で一くくりとしております。

 検挙状況は、本年に入りSNS型投資・ロマンス詐欺で1件です。
 そのほか、だまして口座開設や指定口座へ振り込ませるなどの助長犯罪は3件で2名を検挙しております。

○西原委員
 SNS型投資・ロマンス詐欺について今回質問させていただきましたけれども、詐欺被害が新聞紙面を毎日騒がせています。このことに対しては非常に問題だと思っており、具体的な対策やしっかりとした対応をしていただきたいという点で質問させていただきました。

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