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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和2年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:諸田 洋之 議員
質疑・質問日:12/14/2020
会派名:無所属


○諸田委員
 それでは、一問一答方式でお願いします。
 まず、夜間中学校の検討についてお伺いします。
 夜間中学校の設置に対して私は賛成ですが、人数調査をして施設整備もしたけれども蓋を開けてみたら生徒が来てくれないとなってしまったら非常に悲しいですから、今考えられるいろんなことを想定しておかなければいけないと思います。その点について深掘りしてお聞きしますのでよろしくお願いいたします。
 アンケートを取ってニーズ調査を行っているとお聞きしましたけれども、どのような人たちにどのような方法で行っているのかお聞かせください。

○宮ア参事兼義務教育課長
 ニーズ調査につきましては、まず県のホームページに載せたり、あと各200以上の、例えば外国人の団体――国際交流協会やひきこもり等の団体等に直接資料をお送りして、今度こういった夜間中学を検討しているのでもしお近くに希望される方がいればスマートフォンで意向調査をしたいと周知しております。
 私たちも直接各市町に出向いて夜間中学を、例えば多くの外国人の方とか、特にひきこもりの方が中心になってくるものですから、そういった方たちをターゲットに意向が確認できる方法で調査していきます。また県民だよりですとか、今月はラジオ等も通じて周知に努めています。

○諸田委員
 ありがとうございます。
 多くは外国にルーツを持つ方々ではないかと思いますけれども、そのような方々は夜間中学に何を求めていると思われるかお聞かせください。

○宮ア参事兼義務教育課長
 現状のニーズ調査の結果を見てみますと、主に日本語の勉強をしたい方と中学校レベルの教育を受けたい方がほとんどです。

○諸田委員
 ありがとうございます。
 外国にルーツのある方々が夜間中学で学びたいことの一番筆頭にくるのはやはり日本語だと私は思います。そうしたときに義務教育を教える立場からすると、9科目をしっかり学んでいただいて、中学校の単位を取得してほしいと考えられると思いますけれども、片や外国にルーツがある方は日本語を学びたい。
 そこにギャップがあると思うんですけれども、この点についてどのように埋めていかれるおつもりなのかお聞かせください。

○宮ア参事兼義務教育課長
 基本的には、夜間中学も中学校の1つの形態でございます。卒業すれば中学校卒業資格が与えられますので本来9教科カリキュラムをつくってやるべきなんですけれども、文部科学省も弾力的な運用を認めていますので、各教科の中でも日本語のウエートをかなり高める裁量は可能だと思います。しかも日本語が理解できない以上は9教科の勉強をしてもとても教育にはなりませんので、その辺のバランスも考えながら指導していく工夫が求められると考えております。

○諸田委員
 そうですね。私がもし外国にルーツのある生徒の立場だとしたならば、国語を学ぶ時間でも実はその中で日本語を学ぶ仕組みがあったり、数学を学ぶときにも数学を学びつつ日本語がよく分かる仕組みというかアイデアがふんだんに入っていると、受けるほうとすると受けやすいんじゃないかなと思います。
 そこら辺が全然考えられていないと、自分は日本語を学びたいけれども国語をばんばん教えられても分からないしついていけないし、単位も取れないしと、どんどん脱落していったりニーズのギャップが出てしまうのではないかなと思います。
 そこら辺は柔軟な運用ができるということでしたので、ニーズにできるだけ近づける、ギャップがないように考えていただけるようにお願いします。

 私の地元でも外国にルーツを持つ方々に学習の場を提供しているボランティアの方がみえるんですけれどもその方に話を聞くと、もし夜間中学ができたとしても仕事の関係で時間が取れなかったり、または足の関係――交通手段がなかなかなかったりするとハードルが高いのではないかなという声を聞いています。
 最初は、県下でたくさんつくれるわけではないと思います。そうしたときに、それをクリアするためにはオンライン授業であったり、オンデマンド授業という発想が非常に大切になってくると思います。
 そのようなニーズに即した夜間中学をつくるときに、オンライン授業、オンデマンド授業に対する考え方をお聞かせください。

○宮ア参事兼義務教育課長
 オンライン授業はリアルタイムで双方向でやる、オンデマンド授業は録画型の解釈でよろしいかと思うんですけれども、基本的に夜間中学は対面式の授業を文科省が原則にしております。単純にオンラインで一方的に、双方向ではなくてオンデマンドで送信、見るだけは認められておりません。認められているものにはオンラインによる遠隔教育特例校制度がございます。オンラインであっても、先生が教科を持っていなくても先生がいる学校までは行っていただいて、そことのオンラインは認められています。
 オンライン教育を今回導入するとすれば、県内に1か所か2か所か分かりませんけれどもニーズ調査の結果によりそれぞれの地区に拠点校を置いて、そことオンラインでつなぐことは特例校としては認められているんですけれども、オンデマンドでただ見るだけでは中学校卒業にはならないと考えております。

○諸田委員
 まさにそこにニーズとの大きなギャップが出てくるのではないかと懸念されますね。
 現実問題、ニーズがあっても仕事の関係、距離的関係で行けない人は必ずいますので、ニーズがあったとしてもそれをクリアするオンラインのようなもの、またオンデマンドまで広げてもらえるのか。それは国の考え方もそうでしょうし、もっと大きく言えば義務教育をされている現場の先生はやはり対面式をよしとしていますし、国もそのような考え方できていますから、発想を変えなければ夜間中学を成功させるためにはうまくいかないのではないかなって私はすごく懸念いたします。
 そこら辺は、今後国にも働きかけをしていきながら、静岡県の特殊性を考えて広い地域から細かいニーズを吸い上げるためにはどうしてもオンラインが必要だと認識していただかなければいけませんし、国でオンライン学習システムを推進しているわけですから、ここら辺を根拠にしていただきながらまずは夜間中学校から対面式でなければよくないという現場とか国の発想を少しずつ変えていかなければこれからの授業というか、時代についていけなくなります。
 ぜひ、そこら辺は考えていただいて、せっかくつくったものがたくさんの方に来ていただいて使ってもらえる夜間中学にしていただきますようよろしくお願いいたします。

 次に、ICTを活用した教育内容の充実についてお伺いします。
 遠隔授業要件の緩和を受けて、文部科学省は複数の高校間をICTで結ぶ遠隔授業で単位認定の上限を現在の36から緩和する方針です。遠隔授業を生かせば、専門性の高い教員や外国人講師らによる高度な授業が離れた高校でも受けられるようになります。
 そこで、本県における遠隔授業の状況をお聞かせください。

○小川高校教育課指導監
 学校教育法の施行規則では、高等学校では授業を多様なメディアを高度に利用して当該授業を行う教室等以外の場所で履修させることができるとしております。その条件として幾つかあるんですけれども、まず同時かつ双方向で行われるものであること。2つ目は指導できる生徒数が40人以下であること。対面で行う授業時間数が必ず教科ごとに定まっていること。受信側にも当該高等学校の指導できる教員を配置すること。そして今6番委員がおっしゃったとおり、認定できる単位数の上限が今は36単位までと定まっております。
 本県では、今県立伊豆総合高等学校と土肥分校間、それから浜松湖北高等学校と佐久間分校間において昨年度、一昨年度、2年間推進事業をして研究しました。
 その結果、対面によって行う授業に相当する教育効果が得られると判断して、その2校においては単位を認定できるようにしていくことになっております。ですので現状では本校、分校合わせて2校になっております。

○諸田委員
 ありがとうございます。
 非常に効果的で、有望であることは分校でやってお分かりだと思いますけれども、今要件の中でクリアしなければいけないことがあるとおっしゃった中で、全県にいろいろ広げていくのは難しい現状だとは思いますけれども、今後要件緩和が徐々に進んでくるのではないかなと思われますし現段階では小規模校などで非常に有望ですから、今後それを生かしていきながら、授業の質を落とさないためにも遠隔授業をこれからも煮詰めていただきながら進めていただきますようよろしくお願いいたします。以上です。

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