本会議会議録


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令和6年6月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:野田 治久 議員
質疑・質問日:07/01/2024
会派名:自民改革会議


○野田委員
 おはようございます。
 3問ほど一問一答方式に近い分割質問方式で伺います。
 まず、産業委員会提出案件の概要及び報告事項36ページの新型コロナウイルス感染症に関わる金融支援についてです。
 新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから1年余りが経過し、経済活動は回復に向かっています。
 新型コロナウイルス感染症の影響で借り換えたゼロゼロ融資の返済も昨年本格化し、国の保証制度の延長に伴い県制度融資である新型コロナウイルス感染症対応伴走支援特別貸付が6月まで3か月延長となりましたが、本県においても資金需要はあったのでしょうか。今年度の伴走支援特別貸付の利用状況を伺います。

○佐藤商工金融課長
 新型コロナウイルス感染症対応伴走支援特別貸付の利用状況でありますが、その件数、金額は本年4月、5月の2か月間で779件、129億円でありました。
 ゼロゼロ融資の返済本格化の直前でありました昨年同時期4月、5月の2か月間と比べ、件数は約150件増加し金額はやや上回る水準となり、本年度の県制度融資全体の6割が伴走支援特別貸付の利用となっております。
 なお速報値になりますけれども、6月末までの申込件数と金額は、約1,900件、350億円となっており前年度の同時期と比較し約1.5倍となっております。

○野田委員
 かなりの利用があったと認識を持っておりますが、その要因についてはどのように分析されていますでしょうか。

○佐藤商工金融課長
 商工金融課では、定期的に県内に本店を置く4つの地方銀行、9つの信用金庫及び県の信用保証協会を訪問し資金繰りの状況等を確認しております。
 4月から6月に金融機関や保証協会を訪問したところ、ゼロゼロ融資の返済はおおむね順調に進んでおりますが、物価高騰や円安の長期化、人手不足への対応等、中小企業にとって厳しい経営環境が続いております。
 資金繰りに不安がある事業者も一定程度存在していることから、伴走支援特別貸付の利用につながったのではないかと理解しております。

○野田委員
 よく分かりました。
 7月以降に県独自の借換えのための資金として新型コロナウイルス感染症関連資金借換枠を創設したとのことでございますが、その狙い、意図についてお伺いします。

○佐藤商工金融課長
 説明資料36ページの2のグラフにありますとおり、ゼロゼロ融資の利用者の9割が返済を開始している一方で、残りの1割である約3,000件につきましてはまだ返済を開始しておりません。
 売上回復の遅れ等から返済開始が難しい事業者もいるため、こうした事業者の借換えに対応する新型コロナウイルス感染症関連資金借換枠を創設したものであります。
 今後も金融機関、信用保証協会、国等と連携し中小企業に対する資金繰り支援に注力してまいります。

○野田委員
 お話はよく分かりましたが、円安と物価高騰で非常に厳しい状況の中小零細企業も多いと思いますので、こういった融資制度の恩恵にあずかれるようにきめの細かい取組を今後とも続けていただきたいと思います。ぜひよろしくお願いします。

 次の質問に入ります。
 説明資料62ページの森の力再生事業と森林環境譲与税による市町の森林整備事業の連携についてであります。
 森の力再生事業については、第1期10年が経過しまして、今第2期計画の計画期間10年のうち8年目になっていると思います。説明資料に実績の数字等が書かれており、順調に進んでいると承知しておりますが進捗状況について伺います。

○大川井森林計画課長
 森の力再生事業の第2期計画の進捗状況についてお答えいたします。
 説明資料にあるとおり、進捗率は74%となっていることからおおむね順調に進捗しております。計画完了に向けて残り2年間をしっかり取り組んでいきたいと思っております。

○野田委員
 あと2年で一区切りになるのですが、この先また10年間というスパンの第3次計画はあるのでしょうか。

○大川井森林計画課長
 現時点では具体的な計画は持ち合わせてございません。しかしながら林業経営体などから依然として荒廃した森林があると聞いていることから、今後の対応については県内の状況を踏まえて慎重に検討していきたいと思います。

○野田委員
 県内の森林の状況は、まだまだこの事業の力を借りたいところがいっぱいあると思いますので、できましたら第3次計画を進められるように取り組んでいただきたいと思います。

 それから、森林づくり県民税と森林環境譲与税の使途に県と市町の取組や役割分担が書かれておりますが、使い分けの考え方について伺います。

○大川井森林計画課長
 森林づくり県民税と森林環境譲与税の使い分けについてですけれども、県は、森林づくり県民税を活用して上流域の水源林などその恩恵が広く及ぶ森林のうち、緊急に整備すべき荒廃森林の再生に限定して森の力再生事業を行っております。
 一方、市町では、森林環境譲与税を活用して人家や学校の裏山等の森林整備や建築物等への木材利用など地域の実情に応じた取組が進められております。

○野田委員
 森林環境譲与税は、市町もまだどのような使い方をしていくかがよく分かっていない節がありまして、私も地元の伊豆市に問い合わせてみましたら何となく中途半端な感じがしております。
 その中で、沿道小木の伐採や放置竹林の整備が非常に有効だなと。山は森の力再生事業でやって、森林環境贈与税で里を整備する使い分けをしているのかと思いますが、そこでもう1点、これは交通基盤部の所管になるんですが、道路脇の雑草がなかなか対応できなくて森林環境贈与税で道路の雑草の草刈りができないかと伊豆市に問い合わせてみたんですけれども、多分できないだろうということでした。
 私の地元では、県道も国道も市道もこれからの時期は非常に雑草が多くて危ないんですが、道路の雑草の草刈りに森林環境贈与税は適用できないでしょうか。

○大川井森林計画課長
 森林環境譲与税の使途については、森林整備と森林整備に関連する事業に限定することになっていますので、道路脇の雑草の刈り払い等は対象にならないと思います。

○野田委員
 分かり切ったことを聞いたんですけれども、本当に各市町では困っているもんですから、こういったものに有効な予算や事業で草刈りができるといいなと本当に思っています。
 実は、交通事故に直結する問題になってくるので、特に夏場の伊豆観光においては非常に大きな意味を持つと思っております。駄目なのは承知しておりますが、検討に値すると思っております。意見として申し述べておきます。

 最後の質問になりますが有害鳥獣対策です。
 今日の説明資料にはございません。
 数字は頂いておりますが、有害鳥獣による農作物の被害額がこの10年ぐらいでどのように推移し、どのような経緯をたどっているのか伺います。

○酒井食と農の振興課長
 農作物被害額の減少傾向についての分析にお答えします。
 令和4年度の被害額は2億4800万円となっており、ピークであった平成21年の5億3700万円と比較して46%と半減しています。
 この数字の分析についてでございますが、侵入防止対策、捕獲活動、環境対策などを総合的に実施している効果が現れていると分析しています。

○野田委員
 経済産業部では、農地の周りに侵入防止柵を設置する予算がつけられていると承知しています。
 所管が違いますが、もう1つの対策としてくらし・環境部では補助金を使って管理捕獲して、鹿の生息数を適正に近づけるようにかなりの数の鹿を捕ってますね。ですから経済産業部の事業とくらし・環境部の事業は非常に関連があると思っております。くらし・環境部と経済産業部は連携して情報交換をしているんでしょうか。

○酒井食と農の振興課長
 有害鳥獣の捕獲活動に関しくらし・環境部との連携についてお答えいたします。
 まず、経済産業部で行っている有害鳥獣の捕獲は、市町の権限で農作物に被害を与える個体を捕獲する活動となってございます。対象は鹿、ニホンジカ、イノシシ、中型獣類のハクビシン等でございます。
 捕獲を効率的に進めるためには、くらし・環境部の管理捕獲との連携も大切と考えております。くらし・環境部が事務局となり副知事を本部長とした静岡県鳥獣管理対策推進本部会議で全庁横断的に取り組んでおりますが、こうした会議や担当者ワーキングを通じてそれぞれの捕獲活動の状況を常に情報共有し、効率的な捕獲活動に努めています。

○野田委員
 ありがとうございます。
 去年、危機管理くらし環境委員会にいたものですから状況はよく分かっておりまして、生息数を測るのは微妙な調べ方なので正確な数字かどうかよく分かりませんが、かつては静岡県にニホンジカは4万頭、5万頭いた。それが令和4年では2万7000頭まで来ています。
 くらし・環境部の令和8年の目標は7,000頭まで減らすとなっています。去年北海道に視察に行きましたけれども、北海道では事故があって1年か2年鹿の捕獲をしなかったら、全ての有害鳥獣に対する投資効果が順調に出ていたものが一気に元へ戻ってそれ以上の鹿の数になってしまった。今ヒグマも増えてしまって捕獲に非常に苦労している状況を勉強してまいりました。
 静岡県は順調に有害鳥獣対策が進んでおりますので、後戻りをしないようにぜひともしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 こうやって順調に来ている事業、しかも地味に見える事業というのは、知事が変わったりして予算を一律カットだなんていうとまず減らされる可能性があるものですから、抵抗して予算をしっかり確保して、この事業が後戻りしないようによろしくお願いしたいと思います。

○山本(隆)委員
 それでは、一問一答方式でお願いいたします。
 産業委員会提出案件の概要及び報告事項にはないのですが、中小企業への事業継承のサポートとして、先月6月18日の新聞に飲食と宿に特化したM&Aのプロジェクトを始めたと非常に面白い記事が載っておりました。少し調べたところ経済産業省の委託事業として静岡県事業承継・引継ぎ支援センターが行っているとのことでございますが、まず県とこのセンターの関わりを質問します。

○佐野経営支援課長
 静岡県事業承継・引継ぎ支援センターは、国からの委託事業として事業承継支援を行っている組織でございます。このセンターを中心として県内の商工会、商工会議所などの商工団体のほか信用金庫並びに銀行等の民間を含めて事業承継ネットワークを形成し、県内の団体等が一体となって事業承継支援を進めております。

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