• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和2年12月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:田口 章 議員
質疑・質問日:12/15/2020
会派名:ふじのくに県民クラブ


○田口委員
 それでは、一括質問方式で大きく3問お尋ねします。
 最初に、東駿河湾工業用水道についてです。
 実は先般、東部事務所管内の施設を視察させていただきました。御協力頂きました職員の皆さんありがとうございました。視察をして少し感じたことがあるものですからその点について質問します。
 今、ダウンサイジングの話が出ましたけれども、結構これまでも管路のダウンサイジングという観点ではお話を伺っていますが、施設そのもののダウンサイジングを考えていくタイミングにきているのではないかなと思いました。例えば今お話が出ている富士川浄水場に4つでしたかね、ポンプがあったと思いましたけれども、もう2つあれば実は配水可能だという話も聞いております。
 厚原浄水場につきましても沈殿池があるんですけれども、多分それも今フルスペックで使うことがないんだろうなと思っているんですね。民間企業だと余計な施設を置いていると固定資産税とか発生しますからあまり持たないんです。なのでそういう点については早急にダウンサイジングを検討されたらどうかなと思いましたので、その点についてまず1点お伺いします。

 2点目です。
 東駿河湾工業用水ですけれども、西は清水駅の辺りまで延びていました。清水駅の辺りというと静清工業用水もあるんですよね。富士川工業用水との統合の話はありますけれども、場合によっては静清工業用水とのうまい連携ができればそっちも使えるんじゃないかなと思いました。
 そこで思ったんですが、富士川工業用水の管路延長が98キロって確か資料にあったと思うんですけれども、富士川浄水場から清水までというとかなり距離がありますよね。布設しているのも国道1号の地下に埋まっていると聞きましたので、仮にここを老朽化の更新をするときにはとんでもない交通のネックも考えられますから、相当難しい工事になるんじゃないかなと思いました。そういったこと考えると管路延長の長さそのものを短くするダウンサイジングも場合によっては検討してはどうかなと思いました。簡単に言えば一部廃止になるわけです。
 現に今、東京都あたりはもう工業用水道を廃止していますよね。ほかにも地方自治体で持っている工業用水を廃止しているところもありますので、そういうところのやり方も参考に長期的には検討してはどうかな思いました。その点について御所見を頂きたいと思います。

 大きな2つ目は、富士川工業用水です。
 これもこれまでお話が出ている東駿河湾工業用水との統合が前提の話をさせてもらいますけれども、滝戸分水場を拝見しました。そこで思ったのが水がすごくきれいなんですよね。なので東駿に比べて浄水コストが格安に上がるということが分かりました。仮に統合したときには今の供給水量を考えたときにこの富士川工業用水をもっと使えればかなり低廉な水を供給できるんだろうなと思いました。
 ところが、滝戸分水場は農業用水と一緒にそこまで引っ張ってきていると。農業用水については農繁期は使っているけれども、農繁期以外はただ流しているんです。要は捨てちゃっているわけですよね。そういった水をうまく使えないのかぜひ検討してみてはどうでしょうかということです。
 この件については、本会議でも水利権の話が出されておりまして、相当難しい課題はあるんだろうと思いますけれども、今国でも規制緩和をいろいろ考えてくださっていますし、ただ捨てている水ですのでそのあたりをぜひうまく活用できれば非常に企業局あるいは民間事業者にとってもメリットがあると思います。その点について検討していただければなと思いましたがいかがでしょうか。水利権の更新は本会議答弁で5年に1回だなんて話もありましたので、今から検討してもどのタイミングになるか分かりませんが、富士川との統合を前提に考えたときにはそういったことも考えられてはどうかと思いましたのでお尋ねします。

 大きな3点目です。
 地域振興整備事業の開発可能性調査についてお尋ねします。
 産業委員会提出資料の6ページに今年度の交付決定の情報がありました。これを進めていただけるのは非常にいいことだと思いますけれども、今年度の当初予算を見ますと開発可能性基本調査の補助金が6か所1500万円で見ています。詳細調査につきましても3か所補助金として用意しています。
 実績としては、まだ当初予算に比べて上がってないと思うんですけれども、今年度これからどうなっていくのか見込みを伺いたい。私は以前企業誘致でも話をしたことがあるんですが、やっぱり営業活動だと思うんですよ。特に今みたいに景気が悪くて民間のディベロッパーが用地開発できないときにやるのが官の役割だと思っていますので、今こそやっていく必要があると思うんですけれども、その点について御所見を伺います。以上3点お願いします。

○海野水道企画課長
 まず、ダウンサイジングについてお答えします。
 御視察頂きましてありがとうございました。
 9番委員御指摘のとおり富士川浄水場の中継ポンプや厚原浄水場の沈殿池などについては現在の水需要に対して規模に余裕がある状況です。しかし私どもとしましては、これらの施設を更新して水需要規模まで早急に縮小するにはこれまた多大な費用を要することになります。現時点では必ずしもすぐダウンサイジングをするのではなくて、既存の施設を使いながら将来更新時期が到来した段階でダウンサイジングする方針であります。厚原浄水場の沈殿池につきましては将来の更新によって縮小が予想されるところであり、場内の余剰地が出る可能性もあります。その場合には当該地の売却等を含めて工水事業を継続していくためにあらゆる手段を検討してまいりたいと考えております。

 続いて、富士川用水の芝川の原水の活用についてです。
 富士川用水については滝戸分水場のところにくる導水トンネルは農水と工水の共用施設になっております。農水については5月上旬から10月上旬までの期間、約5か月のみの水利権になっております。したがいましてこの期間は水利権が農水にはあるわけですけれども、それ以外の期間については水利権はない状況となっております。
 9番委員御指摘のとおり、水利権の取得についてはハードルが高く、工業用水がこの5月から10月以外の期間で取水をしようとすると現行のルール上では認められない状況になっておりますけれども、確かに富士川用水の芝川の原水はきれいでこの原水を使うことは経費の削減につながりますので、許可水量の増量の可能性を含めて今後も引き続き検討していきたいと考えております。

○内藤経営課長
 工業用水の一部廃止も検討したらどうかといった御意見ですけれども、9番委員が例に出された東京都は非常に経営が悪く、この10年ぐらい一般財源からお金を入れてもらってようやく収支がプラマイゼロになる状況です。今後更新経費として2300億円ぐらいかかるとのことで、事業を継続するには料金が8倍ぐらいになってしまうため今回廃止する結論に至ったと聞いております。
 一方で、本県の工業用水道事業ですけれども、計画上では今後更新経費として2600億円余の経費がかかると。これを賄うためには現在の給水収益が約2倍にならないと賄えないことになっております。しかしいつも説明していますとおり、管路の二重化や富士川工業用水、東駿工業用水の事業統合といった取組によって更新経費を500億円以上圧縮するとともに、毎年経営改革に取り組み運営コストを縮減して必要な給水収益を抑えていこうと考えております。
 こういった状況から今直ちに本県の工業用水事業を廃止することは考えてはおりませんけれども、御指摘のあったように一部の区間について廃止することは、さらなるダウンサイジングを検討する中で、水需要に対してあまりにも更新経費がかかる部分は更新しないで廃止してしまうこともあり得るのではないかなと考えております。東駿河湾工水の例を出されましたけれども、そこに限らず更新コストと受水企業の状況をよく検証して、企業の御意向も踏まえて最適な案を検討してまいりたいと考えております。

○渡邉地域整備課長
 工業用地等開発可能性基本調査費補助金の状況についてです。
 9番委員御指摘のとおり当初予算においては6件分1500万円の予算を計上しておりました。現在の状況といたしましては裾野市、菊川市の2地区で2件となっております。
 基本調査補助金の当初予算の考え方ですが、まずこれまでの交付実績として最大年6件の実績があること、それから基本調査補助金につきましては今回やっております裾野市、菊川市ともに市の当初予算ではなく補正予算で対応されたとのことで、かなり市の状況が流動的だということもあり、年度途中における市町の要望にも柔軟に応えられるように予算枠として設定しています。今年度の見込みとしては当初予算6件に対し2件になっております。
 その上で、来年度の補助金活用に向けた取組として、翌年度における補助金要望の有無を確認するために政令市を除く33市町を対象とした要望調査を実施しており、今年度も11月から12月にかけて行っています。これについては単なる補助金の要望調査ではなく、9番委員が先ほどおっしゃられたとおり市町に対する営業活動と捉えて、調査方法については単に調査票を送付、回収して、集計するだけではなく、33市町全てに電話連絡して、また希望のある市町については実際に訪問して詳細な説明や情報交換を行っています。
 今年度につきましては、説明資料にありますとおり5市町に対して訪問し情報交換を行いました。この結果現在では複数の市町において、来年度の補助金活用について調整を進めています。
 今後も、現在のコロナ禍で経済が停滞している状況を踏まえて、本補助金の活用はまさに市町のまちづくりに資する新規事業用地の一層の掘り起こしをするためにありますので、企業局といたしましては、引き続き市町への情報提供や情報交換を積極的に進めてまいりたいと考えております。

○田口委員
 まず、東駿河湾の関係ですけれども、私も今すぐに売ってしまえとかそんなことを思っているわけじゃなくて、更新計画に基づいてというのはそれでいいと思うんですけれども、マスタープランにもあるとおりすぐ先に迫っているものですから今までの施設をそのままやるというのを前提に考えられちゃ困るなと思ってちょっと釘を刺させてもらったわけです。あくまでも受水企業がお金を払って皆さんは運営しているんだというのを忘れずに、次期更新計画に織り込んでもらいたいなと思っています。
 もう1つ、管路延長について私は短くしてもいいんじゃないかと。西遠工業用水だって100キロを超えていますし中遠工業用水だって85キロあります。それぞれもう受水企業もかなり減っていますから、中を見ると距離当たりでもうかってない管路がかなりあるんじゃないかと思うわけです。そこら辺は東京都が廃止するときには、浄水と工水の差額を見てその分の上乗せを払って、もう工水は切るという手法でやっているみたいですから参考にしながら、場合によっては、水が全くなくなるわけじゃないもんですから、そういったことも念頭に置いてこれから考えたらどうかなと思って提案させてもらったわけです。ぜひ検討してもらえればと思っています。
 それから、開発可能性調査についてですが、さっきお話があった工業用地の造成面積が総合計画にも出てくるじゃないですか。目標値がありますが、もう2021年度までの14区画20ヘクタールは相当難しいだろうなと思いますけれども、これはやっぱり物すごい時間のかかる話で、開発可能性調査をやって実になるのが何年後ぐらいですかね。だから今年度取り組んでいる事業はもう恐らくこの総合計画の次の計画時点での成果につながってくると思うんですけれども、そういうスパンでこれまで多分物を見てきてなかったと思うんですよ。経済産業部の企業誘致のところはうるさく言ってきた経緯があるんですけれども、さっき答弁でもありましたがまさにこれはまちづくりなんですよね。地域づくり、まちづくりで地方創生の支援になりますから、ここは長期的にぜひ考えて計画をつくってもらって、全国一の企業局を目指す松下企業局長の下で計画を組んでもらいたいと思っています。意見です、よろしくお願いします。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp