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委員会会議録

質問文書

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令和5年6月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:早川 育子 議員
質疑・質問日:07/05/2023
会派名:公明党静岡県議団


○早川委員
 大きく4項目で、それぞれの項目で分割質問方式で質問させていただきます。
 初めに、県民の生命と財産を守る非常に重要な役割を担っていただいておりますことに敬意を表するとともに、犯罪には厳しく県民には寄り添う仕事をしていただきたく県民目線で質問していきたいと思います。
 6番委員の初々しい質問に続いて厳しい質問もあるかと思いますが、よろしくお願いします。
 初めに、公安委員会・所管事項等説明資料の資料2第84号議案「静岡県高齢者、障害者等の移動等の円滑化のために必要な信号機等の基準を定める条例の一部を改正する条例」についてであります。
 説明にあったとおりだと思うんですが、非常に分かりにくいかなと思いまして、もう少し具体的な内容と改正後対象となる県民に対しての周知についてどのように啓発活動を行っているか伺います。

○石川交通規制課長
 今回の条例改正は遠隔操作型小型車――具体的には自動配送ロボット及び特定小型原動機付自転車のうち最高速度が時速6キロメートル以下で走行する特例特定小型原動機付自転車について、歩車分離式信号機の歩行者用信号に従って通行できるとしたものであります。
 続きまして周知の方法についてお答えします。
 自動配送ロボットの通行は公安委員会への届出が必要であり、関係する事業者に対し通行方法を指導する予定であります。
 特定小型原動機付自転車については、販売業者やシェアリング業者が購入者や利用者へ安全教育を行うことが努力義務化されていることから、事業者と連携を図りつつ体験試乗会を行いマスコミに取り上げてもらうなどあらゆる機会を通じて周知してまいります。

○早川委員
 自動配送ロボット自体はまだまだ見かけないですが、ニュース等で見ると実際にはトラブルが起こる心配があるのではないかと思います。今回は歩車分離式信号機では通行できる歩行者扱いになるとのことですが、それ以外も歩行者として取り扱われているのでしょうか。
 あと、特定小型原動機付自転車については、自転車を降りて歩行者として歩車分離式信号機を渡るということでよろしいでしょうか。

○石川交通規制課長
 まず、遠隔操作型小型車についてお答えします。これは、郵便並びに配送業者が自動宅配サービスを実現するために、低速小型の自動配送ロボットを整備していくものと承知しております。また、公安委員会への届出を頂いてから実用となっていきますのでまだ目にすることはありませんが、今後このようなものが走ることとなると思いますのでしっかり指導していきたいと思っております。
 通行ルールについて、歩行者扱いでありますので、先ほどお答えしたとおり歩行者と同様となります。
 次に、特定小型原動機付自転車のうち最高速度が6キロメートル以下で走行する特例特定小型原動機付自転車でありますが、これについては自転車と同様になりますので、自転車通行可としている歩道において自転車と同様に走ることができ、あわせて歩車分離式の信号機交差点にきた場合はその信号機に従って走行することができるということで指定されたものであります。

○早川委員
 特に、特定小型原動機付自転車については、交通安全対策で警察官の方が横断歩道を渡るときの指導をよく見かけますので、購入する際にそうしたルールの周知徹底をお願いしたいと思います。
 
 次の質問に移ります。
 説明資料5−1犯罪の起きにくい社会づくり(2)のうち少年非行防止対策について、検挙・補導率は下がっているものの、3人に1人は再犯という結果がございました。少年非行はその後の人生に大きな影響を与えていくものであって、やはり補導をきっかけに更生していくことが理想ですが、再犯が3人に1人という結果をどう分析されるか、また少年非行においては家族環境や学校等との連携が不可欠と思われますが、現在どのように取り組んでいるのか伺います。

○本間人身安全少年課長
 まず、少年の再犯者の現状についてお答えいたします。
 検挙及び触法少年として補導された少年は、昨年は760人となります。最大のピークは昭和63年に約7,100人の少年が補導されておりますので、ピーク時と比較して9割削減という状況になっております。
 このうち刑法犯における少年の再犯率は、昨年は24.9%でございました。今年1月から5月における刑法犯で検挙された少年の人数は168人で、再犯率は30.4%となります。
 罪種別では特殊詐欺等を含めた知能犯の再犯者率が最も高く、次いで強盗、傷害、窃盗犯と続いております。
 再犯防止を含めた少年の非行防止については、規範意識や社会性の向上が必要だと考えております。家庭や学校と連携した面接や作品制作など、少年の立ち直り支援活動を行っております。また令和2年度からは、少年院における非行防止講話を毎年度3回行うとともに、特殊詐欺への加担防止対策として少年院の協力を得て犯罪に手を染め収容された少年在院者へのインタビュー動画を作成して、再非行防止対策の教材として活用しているところでございます。

○早川委員
 様々取り組んでいただいている中で、知能犯や強盗は私が考えていた犯罪よりも量刑が重く社会への影響力が大きい犯罪にもかかわらず、手を染めている子供たちがいるのはとても胸が痛みました。
 再犯防止で面接をしたり動画を見せたりというお話の中で、作品制作の支援がありました。以前アメリカに行ったときに、捨てられた犬や猫の世話をお手伝いする動物愛護の活動に少年犯罪の更生として参加することによって、自分に対する見方だとか責任感が生じて非常に効果がある、ボランティアさんが不足している中で動物愛護団体も非常に助かったとのお話を伺ったことがあります。ワークショップ的なことも含めて、再犯防止は実のあるものになっていかないといけないので、犯罪は悪いことだと頭で分かっていても居場所がなかったり、いろいろな寂しさからついつい手を染めてしまったりと、様々な要因がありますが、一番大事なのは自分自身を見直すきっかけというか、自分を認めてくれる居場所が必要だと思います。そうした取組は今後考えているかどうか伺いたいと思います。

○本間人身安全少年課長
 様々な非行問題を抱えた少年の立ち直りを支援するために警察と地域の少年警察ボランティア等が協働して、農業体験、作品制作、調理あるいは学習支援といった体験活動を行っております。またボランティア等の活動におきましては、大学生ボランティアの方も一緒に参加する形で推進しているところでございます。
 7番委員御指摘のとおり少年の居場所というところを捉えて、彼らの社会性向上を図っていくためには様々な形で今後アプローチを考え、立ち直り支援に努めてまいりたいと考えております。

○早川委員
 前向きな御答弁を頂きまして心強い限りです。居場所というのは単にスペースだけではなく、心の居場所という意味で寄り添った支援をしていただきたいと思います。

 次の質問に移ります。
 説明資料7−1の4薬物事犯の取締り状況についてであります。先ほど6番委員から大麻についてのお話がありましたが、警察の御努力による相次ぐ摘発は大変な御苦労があったと拝察されますが、静岡県は事案そのものが多い。交通の便が良いとか東西に非常に長いとか、都市部と比べ違った要因によって恐らく全国ワースト10にいつも入っている状況かと思います。
 現在の薬物事犯の実態と再犯防止に向けてどのような取組を行っているのか伺いたいと思います。

○原田組織犯罪対策局長
 薬物事犯の現状についてお答えします。
 静岡県では、覚醒剤使用、所持等の検挙者数が高い水準で推移しております。令和4年中の薬物事犯の検挙数は327人でそのうち覚醒剤関連が152人、薬物事犯全体の46.5%を占めております。
 一方、大麻関連は158人と薬物事犯全体の48.3%を占めております。本年5月末までの状況ですが、前年比8人プラスの被疑者117人で、このうち覚醒剤関連は55人、大麻関連は54人となっております。
 再犯防止に向けての取組についてお答えします。
 覚醒剤事犯については再犯率が高く、一方で大麻事犯については初犯者の割合が高い特徴がございます。
 再犯防止のため警察では平成22年から被疑者が留置施設に勾留されている機会を利用し、薬物依存からの回復を支える機関や相談窓口等を紹介する警察庁作成の「相談してみませんか」という資料を配付するなどして情報提供をしております

○早川委員
 私の住む富士市は、特に県内でも摘発率が高いと伺っておりますし、先ほど実態を数字で挙げていただきましたが、昨今学生ですとか一般主婦の方といった薬物をやっていたとは思えない方々が検挙される例もあると聞いていますが、そのあたりの実態はいかがか伺います。
 また、再犯防止に向けて平成22年から警察庁から出ている資料を提示しているとありましたが、かなり昔に――私が文教警察委員会に所属してたとき――警察で捕まったときには薬物がいかに恐ろしく人生を狂わせるかということを、再犯防止のためにレクチャーしてほしいとのことで、そのような時間を設けていただいたと伺っていますが、資料を提示するのはそれと同じような内容で継続していると認識してよろしいでしょうか。

○原田組織犯罪対策局長
 まず、薬物蔓延状況でございますけれども、若者層については先ほど6番委員から御質問があったとおり、大麻を中心に蔓延が懸念されているところであります。また女性による検挙人員も昨年1年間で25人、7.6%を占めている状態にあります。職種も様々で一般の方も含めて薬物が浸透している背景がいろいろございますので、予断を許さない状況にあると考えております。

○木内委員長
 もう1点は。

○原田組織犯罪対策局長
 すみません、質問の趣旨をもう一度お伺いしてもよろしいですか。

○早川委員
 分かりにくくて申し訳なかったのですが、再犯防止に向けて警察庁作成の資料を基に相談の窓口などを勾留期間中に説明すると伺いました。恐らくその前に静岡県警独自で勾留期間中に薬物の恐ろしさを伝えるようなパンフレットを使って再犯防止に向けた話をするよう提案し、実施していると伺った記憶があるんですが、そうした内容も継続して行っているのかどうか。つまり困ったときに相談する窓口だけでなく、薬物そのものの恐ろしさを認識することが必要ではないかと思うので、それについての防止対策は行っているかどうか伺いたいです。

○原田組織犯罪対策局長
 先ほど御説明しました警察庁作成の資料につきましては、全国統一で覚醒剤、薬物等の薬理作用から心身に与える影響、そしてこれらを解決するための相談窓口が印刷されたものでありまして、実際に各薬物を使用した逮捕勾留中の者に対して立ち直るための情報提供になります。資料自体は全国共通のものを使用しております。
 また、薬物に手を出さないための対策といたしましては、こちらは実際に使用して検挙された側だけでなくて、小中高生、青年も含めて広く薬物に関する害悪を周知させる必要がございます。また規範意識を高める必要がございますので、各警察署でも資料を作成いたしまして学校訪問による薬学教室等に活用し、静岡県の現状あるいは各地域の現状を踏まえた説明をして理解を深める内容になります。

○早川委員
 静岡県でこれだけ薬物事犯が多いという実態は、一般の方々にあまり知られていない一方で、薬物に手を染めてしまう方が多いため一般の方への薬学講座等もぜひ展開していただきたいと思います
 
 最後の質問に移ります。犯罪被害者支援について伺います。
 被害を受けられた方は、身体的・精神的ダメージが大きく、その後の生活にも大きな影響を及ぼすことが多いといえます。警察での対応は丁寧にやっていただいておりますが、対応そのものが二次被害となってはならないと思っています。正確な聴取に没頭するあまり長時間になったり、聞き取りの内容によっては特に性犯罪などの場合は被害を受けられた方が再び傷つくことも想定されます。
 犯罪被害者支援策については、様々な医療的支援をつくっていただいておりますが、案内が不明瞭で使える制度も後から認識して時間がかかってしまったようなことも御相談で伺ったことがあります。犯罪被害者への丁寧な対応と制度説明、関係機関との連携についてどのように取り組んでいるのか、また課題はどこにあるのか伺いたいと思います。

○川口警務課長
 被害者支援における警察の対応、取組等についてお答えいたします。
 犯罪被害者支援を通じて二次的被害を発生させないためには、担当職員が十分な知識を身に付けることが極めて大切なことであると考えております。
 そこで、例えば新たに警察官となった職員に対しては被害者への基本的な対応要領、また犯罪被害者支援に携わる警察署の職員等に対してはマニュアル等を活用した具体的な支援要領を教養するなどして、平素から丁寧な対応や制度の説明ができるよう取り組んでいるところでございます。
また、関係機関が連携して被害者に対応することが重要であると考えており、特に二次的被害が発生しやすい性犯罪につきましては、県警察が構成員となっております静岡県性暴力被害者支援センターSORAの関係機関と連携いたしまして、被害者ニーズに沿った支援につなげることで二次的被害の防止を図っています。
 課題につきましては、やはり被害者の精神的、身体的被害は大変大きなものと思います。7番委員御指摘のとおり、警察官の対応で被害者の精神的被害として二次的被害が起こってしまうことが、一番問題となるところでございます。引き続き担当する職員の教養を充実して、被害者に寄り添った支援ができるよう取り組んでいきたいと考えております。

○早川委員
 特に、新たに警察官になられた方への指導はとても大事だと思うのですが、逆に中堅どころの方々がベテランになって、横柄ではないですが知識が豊富になってちょっと強い印象を受けられることもあると伺います。警察官の方々の皆さんは、丁寧に対応していただいているのですが、例えばそういう方が1人いただけでも被害を受けられた方は全体をそんなふうに見てしまうこともありますので、本当に丁寧に対応していただきたいと思います。
 特に、未成年の子供たちは痴漢とか性的な被害に遭ったショックが大きいですし、例えば女子学生には女性警察官が対応することになっていますが、正確な聞き取りをするためにどんな状況だったか再現しなくてはいけないことも十分承知しています。時間的な拘束も含め十分な配慮をしていただくようにお願いしたいと思います。
 これから夏休み等も始まり長期間の休暇で開放的になる一方、そうした犯罪も起きやすい状況ですので警察の皆様には御尽力頂くことになると思いますがぜひ丁寧な対応をお願いしたいと思います。

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