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委員会会議録

質問文書

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令和4年2月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:早川 育子 議員
質疑・質問日:02/21/2022
会派名:公明党静岡県議団


○早川委員
 一括質問方式で幾つか伺いたいと思います。
 まず、会派の要望については十分検討し反映していただき、ありがとうございました。その後の状況が大分変わってきたこともあり、また会派での意見が後になってしまった部分は御容赦頂き、伺いたいと思います。
 5番委員から質問がありました総合計画後期アクションプラン案43ページのパンデミックの恐れのある新しい感染症や再流行への感染症への備えの項目で、仮称ふじのくに感染症管理センターを設置しこれからの新しい感染症を踏まえた10年計画の拠点になるという点ではしっかりと役割を明記していただき、また今回の新型コロナウイルス感染症の経験を生かした体制をつくっていくことをぜひ書き込んでいただきたいと思います。
 あわせて、取組の主な工程表の中にある新しい感染症や再流行の感染症の感染拡大時に機動的に対応するための体制の整備はすごく大事なんですが、内容の抗インフルエンザウイルス薬の更新はこれまでも消費期限が切れる前に更新するため議会でも予算の提示はあり大前提でやっていただく話であって、むしろ5番委員がおっしゃったようにふじのくに感染症管理センターが拠点となるのであれば、このセンター設置に向けて4年では十分な工程表に反映できないかもしれないんですが、前倒しできることを提示していただいたほうがこれからの感染症対策としては重要ではないかと思うのですが、お考えを伺いたいと思います。

 2点目は、感染者の病状や生活状況についてデジタル化をぜひ促進していただきたいと思います。
 先ほど来、保健所の機能が非常にパンク状態であるという話がありましたが、今回の緊急要望の際うちの会派の団長が提案いたしました、特に自宅療養者の方が自分の病状について簡単にスマホでチェックするアプリを使うことによって保健師さんが、あるいは在宅の診療を行うお医者さんが病状等管理がしやすく、より多くの方を担当することができるというお話がありました。
 同じようにはいかないかもしれないんですが、電話をかけてもなかなかつながらないとか、逆に保健師さんが電話をかけてもつながりにくくてとても苦労したとの話もありますので、せっかく省庁挙げてデジタル化と言っているところなので、そのあたりの検討は今後反映される可能性はないかどうか伺いたいと思います。

 3点目は80ページの、いつまでも自分らしく暮らせる長寿社会づくりで(1)@一人ひとりに寄り添った支援の充実・強化内にACP(人生会議)の普及等に取り組みますとあります。
 私は、この住み慣れた地域でいつまでも住み暮らし続けることの根底がここにあると思います。支援体制がものすごく充実しているのであればまだしも、介護保険の制度また地域の支え合いをしたとしても仮に介護が必要になった場合に家族への負担が非常に大きいため、なかなか自分らしく最期まで地域で過ごすことがかなわない方が多いのが事実であります。
 個人的な意見ですが、もっと若い時あるいはある程度お元気なうちに今後どうしていくかも含めた人生会議をしっかりと関係の皆さんで検討していくことがベースにあるんじゃないかと思いますので、こうしたこともぜひ活動指標に落とし込んでいただきたいと思うのですが、お考えを伺いたいと思います。

 次に、89ページ2−3(3)B発達障害のある人に対する支援の充実で、先ほども発達障害者支援センターや人材の養成という話がありましたが、やはり専門職が非常に少ないことが課題になっており、発達障害者支援センターでも恐らくもう対応しきれない状況にあるかと思います。
 取組の主な工程表の中に相談支援、地域支援力向上とあって、若干研修の実施等の記載があるんですが、人材育成をしっかりと工程表に落とし込んで計画的に養成していただきたいと思いますが、御意見を伺いたいと思います。

 次に、137ページのすべての子どもが大切にされる社会づくりのうち、(1)@児童虐待・DV防止対策の推進についてです。細かい取組まで反映できないとは思うのですが、実際に児童虐待あるいはDVを受けた方の速やかな保護が一番大事で、児相また受入れの施設も苦労して行っていただいておりますが、対応するには空きがなかったりとか厳しい状況もあるように伺っております。速やかな保護ができる体制を整えることと、もう1つは心のケアもしっかり行っていくということ、さらには加害者のケアが実は非常に重要でして、どこも触れられていないのでぜひ取り組んでいただきたいと思うんですが、考え方について伺いたいと思います。

 最後に、137ページ5−2Bヤングケアラーに対する支援は本会議また厚生委員会でも質問をしてきまして、実態調査を行った結果を見てということでありますが、国でも教育委員会と連携しスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなど学校での相談体制を整えるとあるんですが、相談を受けても実際にどこにつなげるか。
 実際に今あるサービスでつながっていけば問題ないですが、ないのが一番問題だと思います。きめ細かな対応をしていくことが最終的には大きな地域づくりにもつながっていく話だと思いますので、ぜひここは検討頂きたいと思うのですが、その点について伺います。

○青山感染症対策局長
 まず、後期アクションプラン案43ページの取組の主な工程表のところです。
 今回、この計画をつくる前提として総合政策課からなるべく定量的に進行具合がはかれるものでまとめなさいと指示を受けており、パンデミック対策で現在進めているのが抗インフルエンザ薬の備蓄でしたので今回記載させていただきました。
 ただ、8番委員御指摘のとおり、当然この趣旨は10年を見据えて進める感染症管理センターの設置をどうしていくかになりますので、総合政策課とも調整してどのような記載が可能か検討させていただきたいと思います。

 それから、2点目のデジタル化の話です。御指摘のとおり保健所の業務を効率化するためにもICT化、デジタル化を進めることが必要と考えています。
 この点については、ただいま提案させていただいております来年度の当初予算案の中に、保健所の業務効率化のためのICT化を進める業務点検委託の予算を計上しています。その中で2つぐらいの保健所がどのような形で業務が行われているのか見て、どういう点でICTを活用して効率化できるか検討を進めます。今の新型コロナウイルス感染症には間に合わないかもしれませんけれども、次の感染症が起きたときの予算も考えていまして、効率化するためにはデジタル化、ICT化が必要という認識は8番委員と共通しておりますので、そのような取組で進めさせていただきたいと考えています。

○高須医療政策課長
 ACPについては、平成31年3月に検討会を設置して3年にわたり議論していただいた結果、昨年3月に「人生100年時代における自分らしい晩年そして末期のために」という提言書を取りまとめて知事に提出していただきました。現在は提言を踏まえてACPの普及活動を行っているところです。
 この中身として、県民の方は自分の健康維持に努めてもらいたい、そして行政としてもそれを支援していき、どういった晩年を過ごしたいのか自分の意思や考え方を明確にして御家族や医療関係者と一緒に共有していく内容です。
 県としましては、県民向けのセミナーやシンポジウムを開催して県民の皆様にACPの考え方をまず理解していただく。それから介護も含めて医療関係者の方に向けた研修会を行い、患者への向き合い方を一緒に考えていただきます。
 緒に就いたばかりで活動指標はまだ見えてこない状況ですが、もう少し啓発活動や現在の活動を通じてどんな指標がいいのか考えていきたいと思っております。

○石田障害福祉課長
 発達障害のある人に対する支援の充実では、8番委員から御指摘頂きましたとおり専門職の養成、人材育成は県にとって重要な取組の1つです。工程表に書いてある人数は、これまで発達障害者支援センターを中心に人材養成をしてきた実績を踏まえて、今後発達障害者の支援機関の増加に見合う専門人材の養成数を目標値として掲げています。
 発達障害者支援センターでは、従来から幼稚園や学校の先生方、発達障害を診断できる医師の研修などをやってきましたが、最近では大人になってから発達障害が分かった成人期の方向けの支援が現場としてのニーズが高く、高校や大学の進路指導の先生方や民間企業、ハローワークの方々に向けた研修などその時々のニーズに応じてこれからも力を入れて取り組んでまいりたいと考えています。

○河本こども家庭課長
 児童虐待、DVにおいて被害者の命を守ることが最重要と認識しており、必要に応じて一時保護の支援、保護をしていくことは当然の取組と考えております。
 児童虐待の加害者については、親を対象としたプログラムを用意して必要に応じて取り組むよう指導をしています。
 また、DVの加害者については今回DV防止基本計画を策定している中で、逃げないことを選択する被害者にも対応するための加害者プログラムを案内していくことを国のガイドラインも踏まえながら進めていきたいと考えております。

 ヤングケアラーに対する支援については、まず学校や福祉の現場でヤングケアラーの存在に気づいてもらい、市町の相談機関につないで福祉サービス等の支援につなげることが重要と考えております。
 現在、実態調査を行うことで必要な支援等を確認しながら支援策を検討していきたいと思います。

○早川委員
 それぞれ御答弁頂き、ありがとうございました。
 初めに、仮称ふじのくに感染症管理センターについては先ほどの5番委員への答弁もある中で重ねて質問させてもらいましたが、どうしていくかを踏まえた記載をぜひ御検討頂きたいと思います。

 2点目のデジタル化、ICT化については、保健所は非常に業務が煩雑で過度な負担がかかっています。新年度予算で組んであるものの加速化すべきだと思いますし、この計画に文言をしっかり落とし込んで時代に即した対応をぜひ御検討頂きたいと思います。
 簡単に考えてはいけないかもしれないですが、高校生でもゲームを作ったりする優秀な人材がいらっしゃいます。今の答弁ではモデル事業を起こして業務を見直すことがコロナ禍では間に合わないかもしれないことが残念だなと。
 今こそ必要なことですので、今後こうした体制を取っていくためには、恐らく健康福祉部だけでは対応できない分野になってくると思います。省庁の中でデジタル化をうたっているので、ぜひ検討頂きたいと思いますがもう一度お考えを伺いたいと思います。

 3点目のACPについて、提言書まで出して意識啓発等々やっていく御答弁がありました。地域包括ケアシステムをつくっていくのに一人一人が自分の人生をどう考えていくのか、老後をどうするのか、地域をどうしていきたいのか、気がついたら要介護状態になって困ったということではなく早い段階から家族または地域も含めていくことがベースになると思うので、ぜひもう少し具体的に計画に反映するように書き込んでいただきたいと思います。

 そして、発達障害者に対する支援の充実に支援センターで取り組んだ人材養成の人数とありますが、もともと小児の精神の専門家、医師が少ないことは課題ですので、小児科や学校の先生に発達障害を理解していただく活動を教育委員会と進めていただいていると思います。しかし専門性の高い人材の養成が発達障害者支援センターによる研修等だけでは不十分だと思うのですが、お考えを伺いたいと思います。
 児童虐待については、もし可能であれば取組の主な工程表を具体的に書いていただくといいかなと思います。つまり答弁頂いた親を対象とした研修や加害者への支援等について書き込みがあるといいかなと思っています。

 ヤングケアラーに対する支援は、調査が終わった後はどんな支援が必要なのか具体的に分かってきますので、ヤングケアラーに配慮した支援を行う市町の数が少しずつ増えるというよりは、取り組めるところはすぐに取り組めると思うので、もう少し加速化した形での数値に直していただきたいと思うのですが、所見を伺いたいと思います。

○青山感染症対策局長
 現在患者情報の入るハーシスというシステムを活用して患者本人が健康状態を入力し、健康観察に代用するマイハーシスという方法を促進しているところです。これをやるためには入力をしっかりとしなければならないことがありますし、それがなくても健康観察についてはショートメールサービスをうまく使った確認方法も増えていますので、ICTを活用しながら保健所の業務負担軽減を進めているところです。
 保健所の業務整理と保健所がバラバラでやっている基本的な患者データをしっかりと統合し、公表データも県庁で全て見られるようにすることは現時点ではなかなか難しいものですから、来年度にかけて全体を効率化したいところです。
 ICTを活用して省力化していくことは、知事直轄組織のDXにも都度相談しデータベース等を作ってもらう取組も引き続きしていきたいと思います。
 デジタル化に関しては、後期アクションプラン案43ページに保健所の体制とともに入れるかどうかも含めて検討させていただきたいと思います。

○瀬嵜こども未来局長
 8番委員から質問があった発達障害者等々に対応する児童精神科医等の人材養成について、こども未来局が所管している取組として地域医療介護総合確保基金を活用し、浜松医大にお願いして寄附講座という形で児童精神専門の精神科医の医者を育てる取組を10年ほど前から行っています。毎年5名前後の児童精神について専門的なことを学んだ医者が輩出されて、多くは県内の医療機関のいずれかに配属されている状況です。

 それから最後のヤングケアラーに関する目標値の設定の考え方です。
 まだ県も県内市町もヤングケアラーに関する実際の支援を系統立って行ってきたことがないものですから、次期計画の期間を4年間目いっぱい使って県内の全市町に体制を行き渡らせる方向で指標の推移を機械的に置いていますけれども、実際に市町の話も聞いてみて前倒しの方法あるいは少し違う指標の置き方ができるか少し持ち帰らせていただいて考えてみたいと思います。

○早川委員
 ありがとうございます。
 デジタル化については、後期アクションプラン案で一番求められているところで、業務の煩雑が大きく変わることをしっかり書き込んでいただく必要がありますので、ぜひ御検討よろしくお願いしたいと思います。
 また、発達障害の専門家養成については分かりました。会派でも意見を考えていきたいと思いますが、要はそうした専門家の方々が配置されているにもかかわらず現状はなかなか診療に結びつかない。また診療に結びついても、現実における学校生活や療育で非常に悩みを抱えている御家族が多くいらっしゃるので、体制はセンターを拠点としたとしてもまだまだ課題は大きいと思いますので、体制と専門職をきちんと養成してネットワークをしっかりつくっていくことを課題として持っていただきたいと思います。
 以上、要望して終わります。

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