委員会会議録

質問文書

令和元年９月定例会産業委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	山﨑　真之輔議員
	質疑・質問日：	10/01/2019
	会派名：	ふじのくに県民クラブ

○山﨑委員
　それでは、１つのテーマだけ一問一答方式でお願いしたいと思います。
総合戦略評価書案の23ページにも記載されているんですが、ＩＣＴ等の次世代人材育成について伺いたいと思います。今回の９月定例会の一般質問でも触れさせてもらいましたけれども、この６月に政府がＡＩ戦略2019を策定いたしまして、いろんな人材を100万人確保していく野心的な目標が設定されています。それ以前に本県では今年２月にふじのくにＩＣＴ人材確保育成戦略が策定されていまして、４つの階層で具体的な取り組みを行っていくとのことです。本会議の質問の中でも言わせてもらったんですが、トップレベル人材を獲得していくことはもちろん大切なことでぜひやっていただきたいんですが、どこの自治体でもされているわけで相当な競争になっていくと思うんですね。そういった中で静岡県の売りは何なのか、強みは何なのかお聞かせてください。

○池ケ谷産業イノベーション推進課長
　本県におけるＩＣＴ人材の取り組みに関する御質問にお答えいたします。ＩＣＴ人材の育成につきましては、長期的な視点に立って社会全体で取り組んでいく課題でございます。こういったことから昨年度産学官で構成するふじのくに人材育成協議会を設置いたしまして、官民が連携して取り組む施策の方向性を定めたふじのくにＩＣＴ人材確保育成戦略を策定したところでございます。この戦略の中にも記載がございますけれども、本県の特徴はやはりものづくりが非常に盛んなところだと思いますので、人材の育成を進めていくに当たり、こういった本県の特性を生かして産業界と連携しながら取り組んでいくことは非常に重要だと考えております。

○山﨑委員
　本県のそういった強みを生かしてぜひ積極的に人材確保していただきたいと思いますが、同時に先ほど申しましたように本当に全国での競争ですから、確実にそういった方をとれるわけではないので自分の土地のプロパー人材もしっかりと養成しなければいけません。そういった中で私はやはり特に高校生の段階で大きく施策を進めていく、てこ入れする必要があると思うんですが、見解を伺います。

○池ケ谷産業イノベーション推進課長
　次世代のＡＩやＩＣＴ人材の育成を進めていくに当たり、教育委員会と連携して個人の知識や技能のレベルに応じた技術を学べる仕組みをつくっていくことが非常に重要ではないかと考えています。経済産業部としては基礎的な教育を中心とする教育委員会とも役割分担を行い、主に教育現場で身につけた能力をより一層伸ばすところに主眼をおいて人材育成を展開したいと考えております。

○山﨑委員
　教育委員会と綿密な連携を図ってぜひ施策展開をしていただきたいと思うんですが、ただやはり教育界はＩＣＴ人材以外にも、例えば英語教育だとか道徳教育、それから地域の郷土教育とか本当にやることがたくさんで、この間の答弁を聞いていても物足りないといいますか、これまでの方向性の中で少しずつ少しずつやっていくレベルでしかないと思うんですよね。すなわち既存の立ち位置をかえずにそのまま延長線上でやっていくぐらいのイメージしか持てなかったんですが、でもそれでは多分間に合わないと思うんですよ。だから連携というのはいいんですけれども、やはり産業界がもっと全般的にこの分野に関しては引っ張っていく覚悟がないと教育界も本当にこれ以上進まないと思うんですが、いま一度覚悟を聞かせていただけますか。

○池ケ谷産業イノベーション推進課長
　産業界との連携は大変重要なことで最初の答弁の中でも触れましたけれども、やはり将来の本県産業を牽引するトップレベルのＩＣＴ技術を有する人材を育てたり、地域企業に憧れて地域に定着したいと志を抱く人材を育成していくのは産業界と連携しないとやっていけないことだと思いますので、やはりそういったところを目指していく必要があると考えております。また民間企業や団体の中にはこういった人材育成に取り組んでいるところがたくさんございます。例えば若者のＡＩ、ＩＣＴへの関心を高めて自主的な学習を促すために、ＡＩの主流となっているディープラーニングの検定試験をやったり、アイデア、技能を競うコンテストを開催したり多種多様な取り組みがとり行われているところでございますので、こういったところとも密接に連携して本県の産業を担う次世代の人材育成にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

○山﨑委員
　今おっしゃったディープラーニングなんですが、この間のＴＥＣＨＢＥＡＴＳｈｉｚｕｏｋａでも東京大学の松尾教授がいろいろと御講演されてわかりやすかったんですけれども、まだ日本も含めてどこの自治体にもチャンスがあるという希望のあふれるお話だったと思うんですね。だからちょっと心配しているんだけれども、そういう意味では非常に伸びしろがあるというか可能性がある分野だと思いますから、ぜひＩＣＴ人材確保を積極的にやっていただきたいし、総合戦略評価書案の議論している中で今後次の施策、次の戦略にかわっていくわけなんですが、その際にはちゃんとＫＰＩとして目標値を入れていただきたいんですがいかがでしょう。

○池ケ谷産業イノベーション推進課長
　本会議でも質問があったと思いますけれども、現在の総合戦略については特に戦略数値目標は定めていませんが、当然のことながら総合戦略に基づいて県が実施していく人材育成事業については、他の県事業と同様に活動指標を設けてしっかりと取り組んでいきたいと考えております。それから実際にＫＰＩ等の指標の設定につきましては、先ほどと重なりますけれども、次世代の人材育成に当たっては学校教育現場との連携が必要不可欠だろうと考えますので、教育委員会とともに教育界の有識者の皆さんから御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。

○山﨑委員
　最後にしたいと思いますが、今日６番委員からもお話がありましたように、地方創生全般でやはり横並びという感覚がどうしても拭えなくて、でもこれからはとにかくとがった戦略というかとがった施策を本県でもやっていただきたいと思いますので、このＩＣＴ人材の確保養成についてもぜひ本県ならではのとがった施策を進めていただきますように要望して終わりたいと思います。

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