• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和3年12月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:岡本 護 議員
質疑・質問日:12/15/2021
会派名:ふじのくに県民クラブ


○岡本委員
 分割質問方式でお願いします。
 まず、3回目のワクチン接種効果、必要性を改めてお聞かせ頂きたいと思います。そして、そのことをどうやって県民に伝え、さらに理解を頂くのかお伺いしたいと思います。
 
それから、検査の無料化について昨日も議論されていましたが、これはいわゆる持病等により接種していない場合には無料で受けられるということですが、やはり副反応等を含めて心配だという場合は対象外だと思いますが、無料検査で区別がつけられるのかどうかお聞かせ頂きたいと思います。

○後藤健康福祉部参事(健康危機管理担当)
 まず、総論的にワクチンというのは医薬品的、医学的に生ワクチンと非生ワクチンがあります。生ワクチンというのは生きたビール酵母が入っている生ビールと同じように、生きた微生物が入っているもので、例えば麻疹、風疹等が当たります。
 非生ワクチンというのは生きた微生物が入っていないワクチンで、4種混合、B型肝炎、先日御質問があった子宮頸がんワクチン――必ず追加接種をすることが原則となっています――が当たります。コロナワクチンも生きた微生物が入っていない非生ワクチンですので、原則的に3回目は必要です。
 各論的には、今までの様々な研究調査で2回接種で終了した場合の抗体量は接種後の1か月程度が一番ピークで、その後日数がたてば下がってまいります。現在、オミクロン株はそうでなくてもワクチンに抵抗することが確認されつつありますので、3回目接種で抗体を十分上げて、オミクロン株が台頭すると思われている第6波を回避する必要性が強くあります。
 そういった必要性と副反応については、2回目接種とそれほど変わらないことも調査されつつありますので、2回目より重くなることはないことも含め県民の方々に記者会見や動画等様々な機会を利用して周知してまいります。

○塩津新型コロナ対策推進課長
 検査の無料化について、9番委員御指摘のとおり健康上の理由という条件が分かりにくい点があろうかと思います。
 無料検査の申込書に健康上の理由で対象になる方の副反応の懸念はこういうもので、通常想定される範囲を超えた副反応が懸念される方は対象になりますと記載しておりますけれども、無料検査を利用される方々、それから検査を実施する事業者にも内容について分かりやすく周知を図って検査までの混乱を極力避ける取組をしていきたいと思っております。

○岡本委員
 最初の生ビールの例えが割かし分かりやすいかもしれませんから、できるだけ県民の皆さんに生ワクチンや効用も含めてぜひ理解できる言い方をお願いしたいと思います。
 それから、副反応も心配される人が結構いると思います。言い方一つで無料化できるものかとなってしまうかもしれませんけれども、極力検査の希望をする人たちは検査してもらう対応をぜひお願いしたいと思います。これは要望しておきたいと思います。
 
それでは次に移りますが、病床の確保についてお伺いしたいと思います。
 まず、当時の第5波のピーク時に700を超す病床を確保したと思いますが、それから徐々に収まってきたことから病床は減らしてきたと理解をしております。
 また、次の感染症拡大に備えて、最終的には前回に等しいくらいをめどとして持っているということですが今までと同じ病院に病床確保をお願いしているのか。またこの場合には空床補償の対象にはならないのかお伺いしたいと思います。さらに、700床を超す病床数は見通しとしてどうなのか併せてお聞かせ頂きたいと思います。

 次に、厚生委員会資料1の15ページで10年後を想定ということですが、10年後にまたこういうことが起こるかもしれないその根拠はどこにあるのかもお聞かせ頂きたいと思います。

○米山新型コロナ対策企画課長
 コロナ感染者の受入れ病床750床については、これまでコロナ患者を受け入れてくださっていた42病院に引き続き要請をしているところです。
 今回は段階的に国が新しいレベルを設定しております。そのレベルごとに確保病床数をこちらで設定し、今はレベル1ですけれども、オミクロンの関係で今後感染がどうなるか分からないので、今病床は多めに確保している状況です。
 今確保していただいている病床に関しては、空床補償の対象になりますが病院が通常医療に切り替えているところもあり、最大確保病床に対して空床補償を払うのではなくて、現在確保している病床に対して払うことになります。
 実際に、最大確保病床を確保していただくときにはレベル3になった段階で県から要請をします。この確保病床数については、レベルごとに各病院と個別に書面で確認をして実効性を担保していきます。こちらは、各病院と書面で合意をしていることで確保の見通しはついていることになります。

○櫻井感染症対策課長
 2000年以降を見ましても、2002年の重症性呼吸器症候群SARS、2009年新型インフルエンザ、2012年中東呼吸器症候群MARS、そして今回の2019年新型コロナウイルスといったように新しい感染症が相次いで流行しております。
 現在の新型コロナウイルスの終息が見通せない中で次の感染症の発生が予測できないところではありますが、新興感染症、再興感染症の世界的な流行が繰り返し発生することを想定してその流行に備える体制を構築します。特に医療人材の育成、養成による医療体制の構築に中長期的な期間が必要である中で、今回体制の構築の目標として10年後を想定させていただきました。

○岡本委員
 状況はよく分かりました。病床の確保につきましては、病院側の都合もいろいろあるでしょうし大変だと思いますが、状況をよく見ながら極力綿密な連携を取り確保できるようお願いしたいと思います。
 それから、10年後ということですが場合によっては10年たたずにもっと心配なことが起こるかもしれません。常にウイルスと我々人類は闘っている意味では10年後ももちろん想定しなければいけませんが、それ以前でも今回のような状況がある前提でそれなりの心構えもぜひお願いしておきたいと思います。
 
次に移ります。
コロナによって特に女性の自殺者が増えたということであります。今課題になっています子供の居場所云々はずっと進めて対応もしてきたわけですが、もう一方で考えてみると女性の居場所もしくは母親の居場所も子供の居場所云々と同じように何か狭められている苦しい状況があって自殺が増えている見方もできると思いますので、その辺をどう捉え対策を講じておられるのかお聞かせ頂きたいと思います。
 
同じように、ヤングケアラーの実態は9月議会でたしか予算化して実態調査を進めていると思いますが、その後の状況、例えばさらに増える傾向なのか、幾らか収まっているのかを含めてお聞かせ頂きたいと思います。

○河本こども家庭課長
 地域や人のつながりの希薄化による孤立状況への対応で、子供の居場所づくりが求められておりますけれども親同士のコミュニケーションの場となる機能も求められているところです。
 したがいまして、子供の居場所づくりを支援していくことにより母親の孤立化についても対応していきたいと考えております。

○森下精神保健福祉室長
 コロナ禍における女性の自殺の増加の関係で、お話をさせていただきたいと思います。
 9番委員御指摘のとおり、令和2年は令和元年と比べ全国、本県ともに女性の自殺者が増えております。自殺の増加に係るコロナの影響については、国の指定調査機関の分析によりますと女性の自殺の背景に潜みます経済生活問題ですとかDV被害、また育児の悩みなど様々な問題がコロナ禍において深刻化し自殺者数の増加に影響を与えている可能性が指摘されております。
 先ほど、河本こども家庭課長からもお話がありましたけれども、母親の孤立という意味で居場所ももちろん必要だと思いますし、悩みを抱えたときに相談ができる窓口も必要になってくると思いますので、県としてそういった女性が抱える不安や悩みについて精神保健福祉センターのこころの電話相談をはじめとして、男女共同参画センター「あざれあ」、女性相談センターまたはひとり親サポートセンターなど様々な窓口において、そういった様々な分野における相談を受けて必要な支援につなげております。
 また、庁内各課でいろいろな女性に対する相談をやっておりますので、会議において情報共有を図っております。
 昨年から、例えば私ども障害福祉課ですと若年層の特に女性の利用が多いLINEの相談について、今までは時期限定でやっていたんですけれども、令和2年6月からは毎日相談対応する体制に拡充したり、あざれあの電話相談についても電話回線を増設したと聞いております。
 また、昨年度は男女共同参画課が中心になって静岡県女性応援メッセージとして県の様々な女性に関する相談窓口についてまとめたチラシを作成して県民の皆様に配布しました。
 自殺の背景には様々な要因が複合的に連鎖しており、何らかの問題が起きたときにサポート不足が重なると心理的に追い詰められていくと言われておりますので、女性がそういった自殺に追い込まれる状況にならないようにコロナ禍においていろいろ増大した課題に対応した取組を関係機関と連携を図りながら進めてまいりたいと思います。

○河本こども家庭課長
 ヤングケアラーの実態調査は9月補正でお認め頂きまして、11月中下旬に各学校に調査票を送付し各学校で調査を実施しているところです。12月20日までに調査票の返送をお願いしており、1月以降データ入力、データ集計の業務を行い3月までに分析結果を取りまとめることとしております。

○岡本委員
 状況は分かりました。どちらにしても子供の居場所を課題としているところはイコール母親といいますか家庭にもつながってくると思いますので、単独ではなく連携して取り組まれるようお願いしたいと思います。
 あわせてヤングケアラーも、自殺まで行かないまでも積極的にいろいろ世話をしていることもあり、一歩外れれば同じことになるかもしれない心配もあると思いますので、課をまたぐかもしれませんけれども連携して取組されるようお願いします。
 
 それでは、最後に県立静岡がんセンターについてお伺いしたいと思います。
 医師の数が40人不足しているとのことですが、診療等々を含めて県民に与える影響をお聞かせ頂きたいと思います。
 そして、例えばほかの病院から応援をもらうとか、患者をほかの病院に紹介することは今まであるのかお聞かせ頂きたいと思います。

○小澤がんセンター事務局長
 まず、県立静岡がんセンターの医師不足については診療科によってばらつきがありますが、特に手術に関係する外科系の医師不足により手術待ちの期間が長くなっている状態が続いていることが課題となっています。具体的には泌尿器科、乳腺外科で手術待ちの期間が長くなって御迷惑をおかけしているところです。関連するところとして麻酔科、画像診断科、循環器内科の医師も不足しておりまして、全体的に順調に手術をしているけれども患者さんに応えられるだけの組織とはなっていない部分があります。
 これらの医師不足について採用活動をすることはもちろん必要ですが、緊急的代替措置として大学医学部ないしは近隣の総合病院と連携して週に数回程度応援を頂いており、非常勤特別職の医師として任用しています。
 患者さんの転院等についても、患者家族支援センターでできる限り調整して地元の病院に行っていただくことも併せてやっています。
 患者数の減少による影響ですけれども、患者数は相対的には昨年度よりは上向いている状況ですが、コロナ前の一昨年の状態にはまだ達しておりません。外来患者は伸びていますけれども、それ以外の入院患者あるいは手術件数はいずれもコロナ前の数字には達していない状況で、経営的には非常に厳しい状況が続いているところです。
 患者がいらっしゃらないと病院事業収入が伸び悩みますので、昨年度よりは好転しておりますけれども厳しい状況が続いているところです。
 やはり、特に伸び悩んでいるのが入院患者数と手術件数です。手術件数は先ほど申し上げたような体制上の問題があり十分対応できていないところもあるんですけれども、入院患者が伸び悩んでいるところが我々として懸念しているところであり、入院患者は基本的に手術をされる方がほとんどです。手術が最近伸び悩んでいる一つの要因として、コロナ禍の影響だと思いますが手術が既にできないほど病状が進行した段階で見えられる患者さんが目立ってきていることです。
 これは現場の医療スタッフ、予約センターの職員の肌で感じた感覚ですが、コロナ禍の影響もありますけれどもやはり検診等をまずやっていただいて、早期発見で病院に来ていただきたいと逆にお願いしたいところです。

○岡本委員
 一番心配するのは入院、手術が減り患者数が減ったこと。健康で来る人が少ないならいいけれども、足が遠のいてしまうあるいは医師不足により十分な治療ができない理由で減って患者が診てもらえない、手術ができないことだとすると結果的に重症化につながってしまいますので、希望すれば診察も手術もできる体制をとにかく一日も早く対応していただきたいと思います。
 同時に、大変な業務をしているわけですので医師の健康管理、昔から医者の不養生なんてよく言われますけれども一生懸命やっていただくのは結構ですが御本人の健康も十分管理しなければいけないと思いますけども、その辺はどんな体制でやられているのか聞かせていただきます。

○小澤がんセンター事務局長
 労働時間につきまして36協定を締結して時間管理をしています。36協定の上限時間を超える職員はやはり医師が圧倒的に多い状況です。
 医師の上限時間について、今まで時間外労働の上限時間を月80時間で定めておりましたけれども、それを超える医師が非常に多いので36協定を締結し直し月99時間まで上限を延ばして、11月1日より36協定を再締結して月99時間、年間960時間まで上限時間を延ばしました。
 ただ延ばしただけではなくて、過労死ラインの月80時間を超えた医師の方については産業医の面談を受けていただき、必要に応じて検査を受けていただくことをお願いして医師の健康管理に配慮しています。

○岡本委員
 県民の健康管理はもちろん大事ですが、同時に医師の健康管理も本当に大きな仕事だと思いますので、ぜひここは徹底して医師そのものが全く病気になることがないように管理していただくことをお願いして質問を終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

○羽切マネジメントセンター長兼経営努力室長
 先ほどの医師の関係で補足させていただきます。
 まず、麻酔科医は非常勤の医師にお願いしており、手術にまで影響しておりません。
 画像診断科ですが、読影をする医師が常勤は1名しかいないんですが、遠隔読影という形で画像を読んでいただいておりほぼ100%読影はできております。
 循環器科も常勤が1名ですが、近隣の病院から非常勤で来ていただいているため特に診療に影響は来してはおりません。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp