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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和元年6月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:四本 康久 議員
質疑・質問日:07/02/2019
会派名:ふじのくに県民クラブ


○四本委員
 それでは、一問一答方式でお願いをいたします。
 委員会説明資料の33ページ、気候変動対策の取り組みについての(2)のイ、適応策の中の適応に関する調査で、生態系の高山希少種の保護のため高山帯の気象データ収集分析調査がうたわれておりますけれども、この内容を教えていただきたいです。

○稲葉環境政策課長
 この調査は環境衛生科学研究所が、高山帯希少種等の中で、南アルプスが一応高山帯に当たりますのでそういったところと、高山帯とはちょっと異なるんですけれども希少な生態系がございます伊豆の天城の気象データを収集分析いたしまして、最終的にはその生息とか生育の変化が見られますので、そういった予測に生かしていく調査でございます。

○四本委員
 どうもありがとうございます。
 南アルプスと天城。南アルプスは今、中央リニア事業で生態系を守っていかなければならない大変なところだと思います。
 反面、高山帯ですから富士山にも当てはまるのではないのかなと思っております。富士山の頂上には大変珍しいヤノウエノアカゴケ――これは南極大陸とここにしかないようなことも聞いておりますけれども――こういったどうしても守らなければならない希少なコケ群があると承知しておりますけれども、この辺のことに関しては何かありますか。

○服部自然保護課長
 今、10番委員御指摘のコケ類の関係でございますけれども、私どもで富士山の植生の調査を行っております。直近で大きな調査をした結果の報告を平成23年度にまとめておりまして、その段階でこのコケ類の調査も行っております。
 富士山、高山帯というふうに、森林のない部分からおよそ2,300か2,400メートルを超えたあたりのコケ類の調査をしておりまして、18種のコケ類が見つかっております。その中で特に山頂部分に多くて12種類のコケ類を確認しております。
 条件的には、永久凍土の関係等もございまして、湿度による条件、水条件等も整っている中でコケ類が多いと考えておりますけれども、そのような形での植物調査を行っております。すぐに気象変動の関係はどうなのかという中でコケ類はちょっと外れるんですけれども、維管束植物という従来山頂では見られなかった植物がだんだん山頂でも見られるようになってきたところも、この調査の中でわかってきております。

○四本委員
 どうもありがとうございます。
 気候変動の中で、今、永久凍土という話もありましたけれども、この永久凍土がかなり溶け出しておりますね。ここ三、四年前に山頂の富士山本宮浅間大社の奥宮の建てかえが行われました。通常だったらかたくて掘れないんですよ。それが私が聞くところによると1メートルぐらい掘れちゃいましたということで、大分想像以上に進んでいるんじゃないのかなと思っています。
 そして、この希少なコケは永久凍土の水があるから生きているらしいですけれども、いずれ溶けてしまったら困ってしまうなと思っていますし、しっかりと守っていかなきゃならないと思っています。その辺は調査をされたということですけれども、現状どのようにこのコケを見守っていただいている状況でしょうか。

○服部自然保護課長
 実は平成23年当時、この大規模な調査を行ったんですけれども、その後で富士山5合目以上の植生調査を継続して行っております。直近は平成28年度に山梨県と連携しながらやっておりまして、特にこういう気候変動の部分も含め、どのような変化を富士山の植生が影響を受けているかの調査を行っております。
 これに関しては、4年間隔で調査を予定しておりまして、次回は令和2年度、富士山5合目以上の植生モニタリング調査を、やはり山梨県と共同で行いたいと考えております。

○四本委員
 どうもありがとうございます。
 富士山の環境的な変化は思った以上に私は進んでいると思っています。例えばこの委員会では関係はないのかもしれませんけれども、7月10日は静岡県側の開山日であります。ことしは須走口の頂上直下のところが崩落して、今、まだ工事をやっている途中だと聞いております。これは私見でございますけど、まさにそこは永久凍土のところ。そして最も人が歩く場所なんですよね。私はこれで永久凍土はかなり溶けてきてやわらかくなってきているのではないのかと心配しています。食いとめるなんてことは、地球の変動の中のことだからなかなか難しいのかもしれませんけれども、私が言いたいのは、やはり大きな環境の変化が思った以上に進んでいるということで、そのことを皆さんの政策推進にいろいろ取り入れて、頭の中に入れていただきたいなと要望いたします。

 続きまして、委員会説明資料36ページ、ニホンジカ対策の推進で2番の概要です。これも富士地域のところでお尋ねしますが、伊豆と富士と比べて、推定生息数は若干伊豆のほうが多いですけれども、捕獲頭数がかなり富士地域は少ないように思っております。そんな中で、現在の富士地域のシカの状況を地元の方に聞くと、特に富士宮市を含めて西側は大分少なくなっているよという声をよく聞きます。
 そういう中で、この数字の違いがどうなのかと、今の富士地域全体のシカの捕獲状況、シカの行動はどんな状況でしょうか。

○薮崎鳥獣捕獲管理室長
 富士地域の推定生息頭数ですけれども、平成30年度の調査ではこちらに記載いたしましたように2万3900頭で、平成29年度から微増している状況でございますが、全体として見たときには増加が抑制されていると認識しているところでございます。
 この微増した要因ですけれども、富士地域におきましては、これまで生息密度も低く捕獲を優先的に行ってこなかった箱根山地域で昨年度著しく生息密度が急上昇したこと。それから東富士演習場のほうにつきましては、国や自衛隊と調整しながら捕獲できる場所をつくり捕獲を進めているところですが、捕獲をしている中で、現状まだ高い生息密度で推移していることがあると考えております。
 富士地域におきましては、これ以外の地域、先ほどお話もありましたけれども富士山西側の地域を中心に全体として生息密度が下がっているという調査結果が出ております。

○四本委員
 ありがとうございました。
 やはりちょっとまばらですが、こちらは少なくなってきたけどこちらは多い。シカはお利口なんですよ。ですから国有林とか演習場のような安全なところに逃げ込む。こういった学習効果が非常に高い動物だと伺っております。
 そんな中で、国有林だとか自衛隊の演習場は大変制限もあるところですけれども、それぞれの関係の団体の協力を要請して、ぜひとも捕獲、しっかりとした生息管理をしていただきたいと思っております。
 とにかくシカは利口、そしてこの富士地域のシカは西側にある大変栄養たっぷりの牧草を食べているんです。ですから非常に発育もいい、子供も早く出る、双子も出る。こういう状況で非常に条件が整っているところですから、それを食べて今度は安全なところに行って寝ているとかね。こういうような、漫画でもないですけれども非常にお利口なシカたちですので、ぜひともそういった難しい地域のところは今もお願いをして、協力していただいています。さらにまた地域を広げてお願いをしていっていただければと要望して終わります。

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