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委員会会議録

委員会補足文書

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平成30年11月観光地域づくり特別委員会
委員間討議の開始、委員間討議の終了 【 討議 】 発言日: 11/28/2018 会派名:


○多家委員長
 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
 それでは、ここから当委員会の調査結果の報告に向けて委員間討議を行います。
 特別委員会の設置及び運営に関する申し合わせにより、調査を終了した場合は委員会の提言として報告書にまとめ、議長に提出するとともに、調査結果を本会議で報告することになっております。これまで執行部との質疑、県外視察、参考人からの意見聴取を進めてきたわけでありますけれども、今回と次回の委員間討議での意見を踏まえて、魅力ある観光地づくりに関する事項にかかわる報告内容を固めさせていただきたいと考えております。
 まず、資料3の提言にかかわる意見一覧をごらんください。
 これまでの委員会の中でいただきました御意見を本委員会の調査観点をもとに整理をしてあります。そして、それらの御意見をもとに、資料4として提言項目の素案を用意いたしました。なお、資料5として本県における取り組み状況、資料6として先進地調査及び資料7として前回の参考人の意見をあわせて配付しておりますので、参考にしていただければありがたいと思います。また、それらに基づき御意見等あれば伺います。
 それでは、各委員から提言に向けた御意見等を聴取してまいりたいと思いますので、活発な御意見を交わしていただきたいと考えております。

○諸田委員
 提言4のところなんですけれども、今回の前まで農家民宿の話を聞いていなかったので少ないということもありますので、今回聞いたのと合わせて厚みを持たせていただきたいなと思います。
また、私の一般質問の中で、当局のほうから県内3カ所のモデル地域において外国人の受け入れノウハウに関する研修会の開催、キャッシュレス決済やシステムやテレビ電話による通訳サポートシステム等の試験導入、魅力ある体験プログラムづくりなど、外国人旅行者の受け入れ促進する事業を実施することを述べられています。そのような方向に県のほうも進んでいるので、提言としてもやはり改めて大切だということをつけ加えて言っていただきたいのが1つです。
 それと、先ほどの農林漁家民宿のお話の中で、やはり漁の部分が非常に弱くて、そこの原因はやはり窓口になっているのが農林事務所だというところがあると思います。県として窓口をどうしていくかはわからないですけれども、漁のほうにも力を入れる、また、農林漁家民宿で物すごい可能性のあるところですから、こちらのほうにも力を入れてもらいたいという思いがあります。以上です。

○多家委員長
 漁の窓口というと、経済産業部になるんだろうけど。

○諸田委員
 漁協とか、そういうところとも関係してきます。連携しなければ、手続は難しいと思います。

○多家委員長
 意見としてわかるんだけど、窓口はどこがさばいてくれるかということですね。漁協がそういう役割を果たすかどうかだな。

○三ッ谷委員
 漁協もそういう仕事、類じた仕事はたくさんやっているよね。だから、レストランをやったり、漁師は自宅の横で小さなお店を持って、自分がとってきたお魚をお客さんに食べてもらう、そういう仕事を結構やっているんだよ。ただ、なかなかお泊まりとなると難しい。一生懸命熱心に取り組んでいるのはよくわかるけど、大変だね。

○和田委員
 もともと民宿と言われるものは、大体漁から始めているはずなんですよね。最初、民宿は物すごく魅力があったけども、いわゆる俗化したというか、特色がなくなって、廃れていった経緯があると思うんです。今はもうそれよりも、きょう午前中にお話をされたように、余り体験できないようなことを体験したいというところが山の中であるとか、田んぼの中であるとか、そういうところのほうが魅力が出てきた、また、そういうところに食指が働いている人が多いということだと思います。漁家民宿がもう一度原点に戻る部分も考えてもいいんじゃないかな。いわゆる昔は本当に田舎の寂れた漁港で漁師さんが自分で魚をとって、きょうはこれがとれたよ、きょうはとれなかったから、きのう買ってきたやつを食べてみたいなところがあったんです。けれども、今は民宿に行っても、魚屋からとってきた舟盛りですから。何かそんな感じがします。

○多家委員長
 確かに漁村の寂れというのは激しいよね。

○三ッ谷委員
 焼津にもあるの。

○諸田委員
 農林漁家民宿みたいなものはないです。
 ただ、焼津漁港は県がふぃしゅーなという場所をつくって、それでそこで釣りをやれるような環境を整えてくれたら、物すごい人気があるんです。県外からもやって来るぐらいです。ですから、釣りをやりたいという人たち、その体験をしたいという人たちはすごくいるんです。先ほど移住、定住ということも言っていましたけれども、実は県外の人のほうが釣れる環境というのはすごく好きで、そこに空き家があったならば、釣りをやれる環境で収入をちょっと得ながらやりたいニーズは必ずあると思います。ですから、その漁という部分は、切り口の中では非常にいいのではないかと思います。
 ちょっと話が変わるんですけども、今私は、水産振興条例案検討委員会の会議にも参加していますけれども、やはり水産業というのは県として力を入れてやりたいといっているぐらいのものですから、やはり1つの切り口としていったほうがいいかなという思いがしています。

○多家委員長
 漁の部分について、漁協も含めて1つの切り口をつくる必要があるのかもしれないですね。ところが、今はスーパーでもすごく新鮮な魚を売っちゃっているんだな。

○三ッ谷委員
 森委員がリーダーになって、我々も県漁業協同組合連合会といろんな勉強会をやらせてもらっていて、各漁協の組合長からいろいろな御意見を聞く会があります。多家委員長も会に出ているのでわかると思いますが、例えば、現場では自分たちがシラスウナギの会をつくろうとか、結構、いろいろ組合はやっているんですよね、本当に。うちの地域は少ないけど、伊豆半島にかけては各漁協では、泊まりまではないけれども、食堂とか、そういうのは多いよね、野田委員。

○野田委員
 伊東市で波魚波という漁協が直営しているレストランがあるんです。組合長がみずから包丁を持つんですけど、ここはもう定置網にとれた魚しか使わないんです。ですから、マグロとか、サーモンとか、そんなものは一切なしで、本当に地の魚。ここは本当においしくて、今、結構人気が上がっています。

○多家委員長
 あとは、定置網ごと買っちゃうんだよな。

○野田委員
 そうです。

○三ッ谷委員
 どこかの日本を代表するスーパーが、1年幾らで入ろうが入らまいが皆丸がかりで買っていっちゃうというんだから。だから、魚が入らなくても、毎月2000万円とかのお金を漁協とかに払ってくるようです。そして、定置網の中も雑魚でいいんだそうです。ふだん売らないようなお魚が、東京のスーパーで売れるんだそうです、今は。スーパーのほうは何も損がないんだって、漁協とかはえらく喜んでいましたよ。

○多家委員長
 魚については、そのあたりにとどめておきましょうか。

○三ッ谷委員
 委員長、それは海のことも考えてあげなきゃいけないものですので、どうするかは別にしても、ただ、委員がおっしゃったように、魚釣りといっても陸から海の魚を釣る分にはいいけれども、遊漁船で海釣りするのには、遊漁船の許可が要るし、また違います。

○森委員
 さっきの話にも出ていたけど、静岡県で新しい観光地域づくりを我々も応援していくことを考えると、東京の浅草だとか、新宿の歌舞伎町だとか、渋谷だとか、あるいは、京都だとか、大阪だとか、まねしたってこれはどうしようもない。こういう地域はもう黙っていても観光客は来る。それを考えると、今の話のように、1次産業と2次産業と3次産業、6次産業化という形、やっぱり農村体験だとか、漁村体験だとか、そういう新しい取り組みを奨励していく必要がある。きょうの委員会の説明で、具体的に大井川の上流、浜名湖、春野の話が出たけど、伊豆の漁村の話もあるし、例えば野田委員から定置網の話もあった。きょう、川勝知事は朝の5時から河津町の定置網に行っているはずだ、河津町の定置網。
それから、東伊豆町の北川の旅館は、朝定置網でとれた魚介類をお客さんにその日の夕方に出している。小さな温泉だけども非常にはやっている。この北川温泉は、小さい旅館を入れても10軒ぐらいだったと思う。定置網と北川旅館街というのは非常にマッチングしていて、独自の観光を誇っている、地味だけど。こういう観光地域づくりをやる、奨励していく必要があるんじゃないのか。
先ほどの漁船の体験の話もあるが、私の地元の下田市の須崎、田牛地区などは、愛知県の修学旅行生が来て、ちょっと少なくなっちゃったけども、修学旅行生を漁船に乗っけるんです。漁船に乗っけて、そして、その漁船のすばらしさをわかってもらうように小一時間沖合を走ってくるだけでも大喜びする、修学旅行の中学生が。それをもう十何年続けている。これは、ある面では外国の中国人、台湾の人たちにも売りになるかもしれない。こういう農業と漁業を観光と結びつけた新しい観光地域づくりを考えて奨励する必要があるんじゃないのか、というのが1つである。
 もう1つは、伊豆半島ジオパークがこの4月に世界認定され、全国で9番目となった。これをもっと生かしていかないといけない。これを生かしていくことが、新しい観光地域づくりになる。そして、このすぐれたジオパークをいかに保存をしていくか、次はいかに活用していくか、これはやっぱり県の観光行政としても一番大事なことだと思う。既に先進的な8地域は新しい観光客を掘り起こして、地域活性化に大きく役立っている状況が出ていますので、伊豆半島は9番目のジオパークになったから、もっと受け入れ体制も整備する、そして、国の内外に打って出ると、そういうことをやっぱり県の観光行政としても力を入れてもらいたい。伊豆半島にとっては、今までの旅館やホテルに加えて、このジオパークも売り出してもらいたい。そういう観光地域づくりをお願いしたいと思う。

○野田委員
 関連して、阿蘇へ視察に行きましたけれども、阿蘇は活火山で、カルデラがあって非常にわかりやすい。ところが、伊豆のジオパークはちょっと一見わかりにくいです。ただし、修善寺にありますジオリアも行ってみますと、実はなかなか内容が濃くて、行った方の評価も非常に高いです。ただ、ビジターセンターについてはもう少しかなと思っております。森先生がおっしゃったように、ジオパークをもっと生かすためには、日本人の観光客、それから、外国人向けも含めて、露出の仕方など、少し工夫とかが足りないのではないかなと。この辺はもう少し展開を考えていくべきだと思います。

○多家委員長
 確かに、富士山世界遺産センターもこれのおかげで予定した目標人数をすぐにオーバーするとか言われています。日本平夢テラス、これも相当いいようですから、ジオリアも少しお金をかけて整備をすればなと、そういうふうに思います。

○三ッ谷委員
 今言ったとおりです。委員長が言われた夢テラスにしても、あるいは、富士山世界遺産センターにしても、やっぱりあっさりしています。例えば、伊豆半島のジオパーク周辺の景勝を見たときに、我々県民だって知っているのは伊東の城ヶ崎海岸、それから、伊豆半島の一番突き当たりの辺にしかいかにもジオパークというのがないじゃないですか。城ヶ崎海岸はもう安定的にきれいにしてありますから問題ないけども、失礼ですが、余りお店がごちゃごちゃできちゃうとよくなくて、白糸の滝じゃないけども、お金を払って撤去してもらい見事になりましたよ。ああいうのを見ると、やっぱり景観が大事だなというのがわかりますので、県としても、そういうところに力を入れるようにしてもらいたい。

○多家委員長
 エリアが非常に広いので、なかなか難しい。

○三ッ谷委員
 それから、もう1つ、ジオパークをやっぱり世に出すには、あそこじゃ無理ですよ。あれはただのれんをこっちに置いておいて、ちょっと間借りだけさせてもらっているという感じですから、もっと表へ出してやらなきゃいけないと僕は思いますけど。野田委員、どうですか。

○野田委員
 もともと資料館だったところなんです。非常に目立たない総合会館があって、階段のところにジオリアが1つあるだけですから。
 それも本館の上のほうができているんだけど、下へ下がって入っていくというのが、どうも。

○多家委員長
後で取ってつけた話だからね。これからもっといいものにしていくような提言をしなくちゃいけなんでしょうね。

○三ッ谷委員
 合併に伴って、いろいろな建物があきますから、各市町から使ってほしいという依頼が県に要請があります。県もお金がないから、都合よく使われたとは思いますけど。でも、やっぱり静岡市にあった高等学校を直した地球環境史ミュージアム、あれと一緒ですよ。やっぱりどこか違うから。だから、観光に生かす地域の特色は多少お金がかかってもやむを得ないねとつくづく思うようになりましたね。

○多家委員長
 茶の都ミュージアムにしろ、地球環境史ミュージアムにしろ、大体お古を使っているんだよね。もともとあったものを直して使っていて、新しくつくったものじゃない。日本平だって、ある意味あったところに屋上を重ねたようなところですから。

○三ッ谷委員
 あれででも、10万人も来たってことはすごいね。

○森委員
 三ッ谷委員の話のように、伊豆半島のジオパークだって、もっと世の中に出していかなきゃいかん。また、大勢来てもらうには受け入れ体制も大事だと。

○多家委員長
 坪内委員、柿田川の博物館というのはできるのかね。

○坪内委員
 箱物は余りつくるなという声がありますので、まだわからないですが、つくりたいという方向性はあると思います。

○多家委員長
 あのぐらいの湧水というのは世界にはないんだよね、実際。そのことをほんの一握りの人しか知らないんだよね。

○三ッ谷委員
 伊豆半島にしても、地元の構想にしても、そういうことをしていかないと、人が来なくなっちゃいますよ。リピーター客が一番大事だと言うじゃないですか。2回でも3回でも来てもらうのが観光地のもうけというのか、潤いであって、1回行ったらもうあそこはいいよじゃ、だめなんです。静岡県のどの一流観光地といわれるところも、少しずつお客さんに飽きがきていて、やっぱり新しいものを何かやらないとだめだろうなという気がしますね。

○遠藤委員
 提言項目の素案について何点か申し上げたいことがあるんですけれども、まず、提言1のDで、観光地域づくりは民間や地域に任せるべきというといかにも丸投げっぽいので、これは活用すべきというふうにコメントを変えていただきたいなというのが1点です。
 あとは、Jで、午前中のかわね来風の浜谷さんも午後の三井さんもWi‐Fi環境については余り言及しなくて、むしろWi‐Fi環境があるとゲームばっかりしちゃうとは言っていたけど、ただ、やっぱりキーワードとして、Jのところか、Iでもいいんですけど、Wi‐Fiの整備はやっぱり入れてほしいなというのはあります。
 それから、提言2のBで、富士山静岡空港の利用者をふやすためにLCCの誘致を進めるべき、これはLCCの誘致だけじゃなくて、できれば路線拡大と便数の増加もコメントとして入れてほしいなという希望があります。
 あとは、提言3の美しい自然景観なんですけども、これは美しい自然景観の項目で、富士山という単語が1つも入っていないんです。ですから、何か富士山を単語として入れ込んでほしいなと思います。
 今、ジオパークの保全活用については森委員や野田委員がおっしゃったように、これはそれぞれ@、A、Bとして受け入れ体制の強化、それから、売り出しの戦略をやっぱり特出しをしていただきたいなと思います。
 もう1点、あとこれは判断が分かれると思いますが、提言2の@で、高齢化社会、今高齢化社会という言葉を使っていないですよね。もう高齢化社会はとっくに終わって、今超高齢社会になっているので、ここは高齢化社会ではなくて超高齢社会という単語にしたほうがいいかなと思います。提言項目についてちょっと感じたことを述べさせていただきました。

○多家委員長
 また参考に供させていただきます。
 それ以外にいかがですか。

○櫻町委員
 ボリューム的に提言の3のほうがちょっと少なく、特に4については、きょうお話をいろいろ聞いたので、視点が幾つか出てきたと思います。まず、なりわいとして移住、定住された方に農家民泊の環境を整えていらっしゃるみたいなことがあったので、県も今、他県からの移住、定住政策をやっていますので、それと抱き合わせで、来てもらった人に農家民泊をやってもらう選択肢も提供できるというような提言をしたらどうかなと思いました。
 それから、やっぱり農家民泊する場合に、うちはこんなサービスができますといった情報発信、きょう浜谷さんは積極的にやる必要はないみたいなことをおっしゃっていましたけども、やっぱりその地域にお客さんが来ていただくならば、情報発信は大事になるので、農家民泊をやる方、もしくは、それを仕切る方々に情報発信の仕方を県がアドバイスするなり、財政的な支援をするなり、もっと県が関与すべきじゃないかなと思いました。
 3番目は、台湾の方が大勢来ていただけるということだったので、修学旅行生の誘致、なおかつ農家民泊してもらうように観光誘客を進めるというのも入れるべきじゃないかと思いました。
 あと、3番のところは自然景観の保全ですけど、これは午後の三井さんが、日本人はいいと思わないけど、外国人はいいと思うところはいっぱいあるとおっしゃっていたので、外国人の視点ですばらしいと思うものをちゃんと整備する、保全するということもやらなきゃいけないとの必要性を感じたので、これも入れるべきじゃないかなと思いました。以上4つです。

○多家委員長
 さっき、浜名湖のたきや漁を最高のおもてなしだという表現があったね。やなでアユをとるとか、そういうものも外国人にとっては今の話に通じるところがあるかもれないね。

○櫻町委員
 三井さんのすごいのは、ここに住んでいる外国人を取り込んで、その人たちに見させてやっていくという感じですよね。それはまさに、うちはこんないいものをやっているから、お客さんが来て当たり前だみたいな、そんな観光政策じゃなくて、やっぱり来てもらう人が選んでもらうやり方に変えないといけない。そういう視点は大事かなと思って聞いていました。

○三ッ谷委員
 委員長、さっきの櫻町副委員長の提案の台湾からのお客さんの増に対する話の中で、どうせそこを言っていただけるのであれば、やっぱり静岡空港が新規オープンしましたけど、到着時間を変更しなきゃ台湾からの便は来ませんよ。みんな名古屋へ行っちゃいますよ。名古屋から行けば、1日使えるんですから。

○多家委員長
 それはわかっているんだけど。

○三ッ谷委員
 でもそれも改めてやらなきゃだめだよ。

○多家委員長
 提言はしておきましょうか。かなり提言だけで終わるような話になっちゃうでしょうが。
 浜谷さんの話では、もうアッパーで15軒だと。これ以上やられれば返って俗化して、来る人が減っちゃうという表現なんだね。

○野田委員
 私は個人的には15軒もあったら違うと思います。

○多家委員長
 今のままで世俗化しないでやっていくほうがうまくいくと思う。

○櫻町委員
 ただ、農家民宿はまだ県内で十分広がっていないですよね。なおかつビッグイベントが2つあるのに、宿泊地が少ないというのもあって、広げるべきなところはあると思うんですけど。確かに、野田委員おっしゃるように、川根のほうはアッパーぎりぎりかもしれないけども、ほかのところでまだ可能性があるところはいっぱいあると思うので。

○三ッ谷委員
 川根と旧豊岡村は、森町でつながっているんです。豊岡の村の中にも温泉、冷泉が湧き出ているところで、今いろいろな村おこしやっているグループがいるわけです。距離的には約1時間かかるようですけど、だから、どうせふやすんなら、そういうラインで、旧豊岡村と川根本町とを結ぶ山の林道なのか、そういうつながりの中で農家民泊をふやしていくという取り組みのほうがやっぱり連動性があっていいのかもしれませんね。

○和田委員
 私は、農家民宿は、あんまり官ががちゃがちゃやらないほうがいいんじゃないかなと思っているんです。なぜかというと、そういう特色のあるものはある意味広がっていかないから魅力があるのであって、これが金太郎あめみたいになっちゃうと、もう農家民宿ではなくなっちゃう。それよりも、官がやるのは本当に自由にやっていいよと、その規制緩和を官がしっかりと守ってやるよという形でないといけない。いろんな規制を緩めてやれば、農家の方も漁業をやっている人も、林業をやっている人も、おじいちゃん、おばあちゃんだって何とかできるんです。それを何かやろうとしたら、お役所がこうやれと、それがあるからなかなかできないのであって、そこをある程度規制緩和をする、それを官がちゃんと支援してやるという形のほうがいいんじゃないかなと感じます。そうしないと、大体やっている人はどちらかというと田舎のほうの余りそっちのほうに関心もない、知識もない人たちが多いと思うので、先ほどの午前中の参考人のお話でもありましたように、やっぱり規制されるのが一番つらいみたいな感じがあったような気がしましたので。

○三ッ谷委員
 野田委員、午前中に話があった消防の非常灯のことですけど、1軒の家に3人か5人しか泊められないようなシステムの農家民宿の話です。火災報知機というのは確か50人以上とかの大きい施設の話だったのが、今までの警報機だけあればいいよじゃなくて、それから少し前に遡及して、許可をとってくださいという話だと思います。だから、そういう理由でこういう小さな農家民宿にも消防署のルールを言ってくるのかなと思いますけど。

○野田委員
 私が思うのは、15軒というと1つの組合の単位になってくるんです。そうすると、1軒で火災が発生したりすると、それを今度は連動させて知らしめるシステムとか、避難体制をどうするとか、そういうことで絶対消防がかかわるんです。それなしに農家民泊を1軒1軒は小さいからといって、今の規模だったら本当に規制緩和の中でいいんでしょうけども、ある地域に15軒いう規模になると、私はちょっと違うと思っています。

○多家委員長
 当然厳しくなるし、登録制とかそういう問題が出てくるのかもしれないですね。

○諸田委員
 先ほど和田委員が規制緩和ということをおっしゃいました。県独自で市街化調整区域もできるようになったというのは県独自の規制緩和で先進的な事例です。建築基準法、食品衛生法、消防法のことでも、県独自でいろんなことに知恵を出せると思うんです。そういうところをしっかりと提言として規制緩和しろと県に言うのはありかなと思います。
 それから、15軒といっても、川根は結構上から下まで広い中で15軒だと思います。本当にすごくいいところなんだけど、宿泊施設がないというところがあるんです。そういうところにぽつっとある、そういう15軒だと思います。

○三ッ谷委員
 クールジャパンのテレビは僕好きだからいつも見ています。あれを見ていると、外国から来るお客さんの目線というのは決して一流感なんてものを見ていないのよ。渋谷の雑踏の中の居酒屋街とか、あるいは、新宿や新橋もそうで、わざわざああいうところへ行って、日本人と肩がすれ合うような、あるいは、立って飲むようなそういうお店に行きたいというんですから。日本人が発展途上の国へ行くとしても、そういう雰囲気じゃないでしょうか。でも、関係者は本当にそういうところが逆にクールジャパンの一番先だと思っています。だから、食べるものも今いったような農家民宿もそうだし、漁業もそうだと思いますが、やっぱりそこら辺に目線を移す、だから、外国から来るお客さんが喜んでくれる、やっぱりその目線で、静岡県の観光を考えなきゃいかんなという時代だろうと思います。

○多家委員長
 もう1つ、食の都づくりで何か特徴づけて提言できるような話がありませんか。

○三ッ谷委員
 多家委員長も静岡とかで飲みに行っているとわかると思うけど、結構外国の人が多いのよ。僕も夜時々、ホテルがくれるマップを持って、四、五人で何か食事場所を探しているというシーンによく会います。静岡でもそうですから、結構県下全体では相当なものじゃないかな。そうかいって、うちの田舎じゃあちょっと無理だけど、野田委員のところはどうですか。

○野田委員
 実は修善寺温泉クラスでも夕食を出さない旅館が何軒かありまして、結構今、外国人が泊まるんです、そういうところに。その方々は食事場所を探すのに相当苦労していますが、コンビニが実はうんと多いです。

○櫻町委員
 修善寺に来て、コンビニの御飯を食べるんですか。

○野田委員
 外国人の方は、コンビニでお弁当買って食べるんです。

○櫻町委員
 もったいないね。

○三ッ谷委員
 大体、今野田委員がおっしゃった発想は県が考えたビーアンドビー方式です。新しい旅館のあり方というような提言の中で、朝食とベッドだけあれば、あとは商店街なり、温泉街の中で分散していろいろやってもらえば、ともに伸びていくよという構想です。それで、ビーアンドビーを始めたんです。老舗旅館を中心にしたゾーンでも残っているというのは、そういうお客さんがふえたということなのか。

○多家委員長
 それとは全然違うと思うよ。

○三ッ谷委員
 でも、結果的に値段を安くして、夕食は要らないよというお客さんがふえたことは事実ですから。

○野田委員
 今、団体のバスで来る中国人、韓国人の外国人観光客から、少しグループ化しているんです。実際、外国人のお客さんが本当に食事なしの旅館で割と安いところを探して、ホテル形式のように2人で1部屋、旅館のように4人、5人じゃなくて、2人とか1人で1部屋とりたいというケースがふえていることは事実で、そういうことは地域ではなかなか対応ができていません、今。

○三ッ谷委員
 お客さんは、泊まるときには個人のプライベートを重んじるような泊まり方がいいというわけだよね。
 先ほど委員長が言ったように、食文化のことについては何か触れてくださいね。

○多家委員長
 食文化をね。

○櫻町委員
 よく知事が、静岡県は農芸品がすばらしいと言われますけど、それは外国人から見たらどう思われているかというのは我々の視点にはなくて、観光客がお見えになったときに、例えば、私は富士ですけど、富士はシラスが有名なので、シラスでもてなすんですけど、台湾の人はシラスの目が気持ち悪いと言って、食べないんです。

○三ッ谷委員
 台湾でもシラスはあるんです、夏は。

○櫻町委員
 我々がつくる生産物、農産品はいいものだという固定観念があるんじゃないかと思う。外国人の見立てで、例えば、前回の委員会でTSJさんがビデオで流したもので、浜名湖のレンコンを泥の中に潜って取る体験をして、出てきたものをてんぷらで食べたらめちゃくちゃうまかったといって、オーストラリア人が喜んでいた映像がありました。そういうふうに外国人視点で、静岡県の食材に注目するというのは、食の都づくりみたいなところにつながらないですか。どうしても、きょうの前半の浜谷さんの視点が頭にこびりついているものですから、そういう発想になっちゃいますけど。

○多家委員長
 ここでいう食の都を四季でどういう捉え方をするかだな。

○三ッ谷委員
 毎年、料理人の指定をしてやっているじゃないですか。でも、その指定があるからと言ってその人のところへ行って、お料理を食べたいという静岡県の人の話はあまり聞いたことないなあ。

○多家委員長
 食の都という言葉がどういうふうにこの中で生きてくるかです。毎年ホテルで贈呈式をやって、認定証を贈呈しているんだよね。

○三ッ谷委員
 でも、県もその人たちを紹介する本とか何か一覧表のようなものを出すんでしょうけど、でも、それを見て、お客さんが移動しているってないな、野田委員、どうですか。

○野田委員
 知りませんね。

○遠藤委員
 今食べ物屋さんは、ほとんどみんなインスタで検索して行っていますからね。

○三ッ谷委員
 なるほど。だから、逆にそういうものをもっと利用するべきだというのも提言の中に入れて、底上げをするような意味のね。職人もいいけど、やっぱり県のそういうフォローシステムの中にそういうものがあればよい。やっぱりWi‐Fi使って、ぱっとつながってという理想に近いじゃない、夜の世界も。

○多家委員長
 ことしのふじのくに交流会で、おまけで東京事務所が静岡の食を楽しむ店何十軒という本を出した紹介があったね。東京の友達に配っているんだけど、あの本は結構よかったよという反響があるんだよね。

○櫻町委員
 静岡の食材を使っているレストランのガイドマップですか。

○多家委員長
 静岡県人が静岡の食材と、静岡の酒で静岡をアピールするというお店の本で、東京事務所の職員がその本をつくりました。

○遠藤委員
 私も、あの本よかったなと思いました。

○三ッ谷委員
 今、割と東南アジア、中国、韓国、台湾の皆さんが日本に来る一番の大きなネタ、行き先を選ぶネタは、テレビでも観光会社でもないそうです。SLで一人できた記者が、例えば、香港なら香港のそういうのを専門にやっている人が来て、日本の田舎を見て、自分で撮影して、それを動画サイトに流すんですって。それが今一番日本に来る率の呼び水になっていると、この前もテレビで言っていました。それだけでお客様が静岡県に来ていただけるなら、そういう人にエージェントになりかわって静岡県に来て、1週間でも10日でも取材してもらって、中国でも、台湾でも、韓国でも、そういうサイトにあげてもらうという宣伝費用も使っていいんじゃないかなと思います。今静岡県は海外の専門エージェントを随分呼んで、あちこち連れて行って、静岡県のいいところを見せていますけど、そればっかりじゃなくて、もうちょっと泥臭く、そういうことも今後の活動の中に入れるような観光事業でありたいなと思います。

○諸田委員
 やっぱり行きたいなと思うようなものは、誰も経験したようなことのない体験のところで、そういうものはたくさんの人は対応できないんです。どうしても私たちの考え方とすると、何十万人も来てくれるようなとか、どうしても今までの発想からだとそうなんですけれども、実は本当に5人とか、10人ぐらいしか対応できないようなのがすごく魅力がありますから、それをいかにたくさんつくるかという発想が非常に大切じゃないかなと思います。

○桜井委員
 今、諸田委員がおっしゃったように、製造業でいえば、今までは大量生産で利益を上げる。だけど、観光に関しては製造業にたとえると多品種少量、それで利益を上げる。となると、多品種というのは地域のそれぞれの観光、それを大きなたくさんの人を集めるんじゃなくて、今諸田委員がおっしゃったように、少人数の人たちが田舎の観光地域に来る、数は少ないけども、そういう地域がいっぱいあれば、それが重なって何万、何十万と来る、そういう考え方にこれから変えていかないといけない。もう団体客だとか、物すごい観光客を誘致する、それは万博とか、ああいうのはいいんですけども、やっぱり静岡県にとっては大井川も、富士川もいろいろ川があり、山があり、海があり、そういう面で、きょうのお二方の話は本当に参考になりました。特に、地元だから言うわけじゃないけども、午前中の方はもう町の税金はもらいたくないと言っていた。これは経験上言うけども、やっぱり町というのはその地域の人たちに何か活動するときに、職員は恩着せがましくいろいろ口出しする。自由な発想で何かやろうというときに行政があんまりタッチするとよくない。
国の観光のために頑張る人への交付金制度はある。でも、これはもらっても文句は余り言ってこない。県の交付金制度にしても同じ。だけど、自分が住んでいる町の役所からもらう税金は意外とそうではない。逆にたかる人もいます。だけども、そういう税金を頼りにしてやる人はだめ。やっぱり午前中お話しした方のように、これからはああいうボランティアの精神で頑張ろうという人、地元の地域のまちおこしのために頑張ろうという人がやっぱりどんどん出てこないといけない。さっき言ったように、多品種少量じゃないけども、そういうための観光地域づくりじゃないかと思っておりますので、そういうことに配慮しながら我々委員会は、県に対して提言するのが重要じゃないかと思っています。以上です。

○多家委員長
 提言に取り上げるべき事項として、今ほど闊達な御意見をたくさんいただきましたので、それらをまとめて次回の委員会、委員間討議の中に盛り込むようにします。
 それから、提言のまとめ方に対する御意見があれば伺いますが。

○三ッ谷委員
 正副委員長に一任します。

○多家委員長
 よろしいですか。
 じゃあ、御意見も出尽くしたようですので、このあたりで委員間討議を終了したいと思いますが、御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
 異議なしということです。
 本委員会の提言内容につきましては、本日の議論を踏まえて、正副委員長において取りまとめ、次回、第6回委員会においてお示ししたいと考えますのでよろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。
(「はい」と言う者あり)
 では、これをもちまして委員間討議を終了いたします。

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