委員会会議録

質問文書

令和元年12月定例会危機管理くらし環境委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　好浩議員
	質疑・質問日：	12/17/2019
	会派名：	公明党静岡県議団

○髙田委員
　一問一答方式でよろしくお願いしたいと思います。
　最初に、今もリニアの件がございました。引き続き対話を要する事項47項目のうち、一応返答があった検討状況３項目が出ております。
　ただ、これを見ても回答の内容が非常に曖昧で、それぞれ書いていただいておりますが、これがあと相当数残っているわけです。
　これに対して、県としてはいつまでにこの回答をしてくれと求めているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。

○前島水利用課長
　回答期限は特に申し上げてございません。

○髙田委員
　延びているわけですが、回答期限がないのは延びっ放しになるのかなと思います。お互いに対話を進めるのであれば、その辺もルールとしてしっかり持ったほうがいいと私は思います。３つ出してくるのにそれだけ時間がかかっているということは、もう相当な時間がかかる懸念があります。今言ったように、出てきた内容も本当に心配しております。しっかりした対応を求めていくしかなく、今も５番委員からありましたけれども、国土交通省が公平公正に役割を果たしていただけるか懸念があるということです。今までの対応の中で、具体的にどのようなことが主に懸念材料になっているのかお聞かせいただきたいと思います。

○稲葉環境政策課長
　具体的にこういった事例があると特に申し上げることはないですけれども、説明資料の中にも記載があるように国土交通省はその事業を認可している立場でございますので、しっかりと現状を認識しているのか確認しなくてはいけなく、文書での回答があった段階でそれを確認できると思っております。

○髙田委員
　文書の回答があったらということです。そういう国土交通省の立場をもう一度、当然認識されてると思いますけれども、それにのっとって積極的に参画していただかなければならないと思っておりますのでよろしくお願いしたいと思います。

　今も同じ質問があったんですけれども、当然のことながらこの水資源の専門部会もあるわけで、ここに農林水産省、環境省の参加が必要であります。参加しなくていいとの判断があるようですけれども、こちらとしては本来であればどういう形で参加を求めていくのか。今専門部会でという話もあり、また重なって申しわけないんですが教えていただきたいと思います。

○稲葉環境政策課長
　新たな協議体の中に入っていただくのが理想であると考えております。

○髙田委員
　専門家同士の話をしっかりやっていかなければならないと思いますので、ぜひその部分はまたしっかり訴え続けていただきたいと思っております。よろしくお願いします。
　この47項目を見ても、この前も言いましたけれどまだこんなこと言っているのかという項目もたくさんあります。既にお互い納得できている部分もございますので、またしっかりこれはやっていただきたいと思います。
　葵区の井川には直近のデータでは187世帯、343人の方が住まわれております。工事が始まりますと、ここに住まわれている方々の規模よりも大きな工事現場で働く方々が入ってこられると聞いております。
　大井川の問題もあるんですけれども、近隣地域の振興とまでは言いませんが、本当に安心・安全な工事ができるようにこれからまたそういう議論を私もしていきたいですし、していくことが当然だと思っております。そういうこともこれからの話になりますけれども、その辺はまた県当局としても細かく見ていただきたいなと思っておりますのでよろしくお願いします。

　それから、危機管理くらし環境委員会説明資料の４、５、６ページ、今５番委員からもございました県営団地の大きな工事がそれぞれ１棟ずつあります。人口減少が進んで高齢化、地域コミュニティーの崩壊、若者が県営団地に少ないなどいろいろな課題があるわけです。
　今回この３つの棟を建てることになったわけですが、何かそういう課題や時代背景に対して工夫したことや今回試みたこと、あるいは１つの建物を中心にその団地群全体を変えていく起爆剤になるのか、そんなことは本来設計の段階で行う質問でありましたけれどももう建築工事が始まります。細かいと時間がありませんので概要で結構ですが、３つの県営団地の今後の取り組みをお聞かせいただきたいと思います。

○水野公営住宅課長
　３つの団地共通でどのような取り組みをされるかについては、少子高齢化、人口減少への対応が大きいと思っております。
　特徴としては、家族構成の多様化に対応した間取りの供給、ユニバーサルデザインを取り入れた設計。こちらは全てエレベーターを設置し、段差のない形にしています。
　また、自由ヶ丘団地と袋井団地につきましては車椅子対応の住居も用意して進めております。設計に当たりましては、住環境とか省エネとか長寿命化などの工夫をしております。それから耐震性の確保は当然行っております。またＬＥＤの照明とかペアガラスの採用等、省エネに努めております。メンテナンスにつきましては既存の住宅は給水管とか配水管の痛みが著しくて改善工事等に非常に苦労します。入居者様にも御苦労かけますので耐久性のある配管の採用、配管を通す場所を工夫して後々のメンテナンスに対応できるようにしております。
　また、県産材につきましては、間仕切り壁や建具、床などへの活用に努めております。

○髙田委員
　わかりました。いろいろなタイプの部屋があることは見てもわかるんですけれども、先ほど言いましたとおり時代的には住んでいる方々が全体でかなり高齢化しています。こういうところが１つの起爆剤とまでは言いませんけれども、コアになって住んでいただく方がまた地域にしっかり出ていけるように検討していただければと思います。
　今団地は自治会が非常に厳しいと思っております。いつも言われることですけれども、住まい方によって変えることができれば本当にいいなと思っておりますのでよろしくお願いします。

　それから説明資料の15ページ、空き家の問題ですが、これも５番委員からございました。
　個々の対応はよくわかりました。空き家で一番困っているのは誰かと言えば空き家の所有者だと思います。空き家がいいとは思ってないけれどどのようにしたらいいのかがわからないということで、説明会をいろいろやっていただいております。来てくれればいいんですが、数字的に見ていくと全体量に比べて来ていただいている方が少ないと思っております。これは市町と県がタイアップしてやらないといかんと思います。
　また、建築業界も巻き込んでのことになりますが、空き家の所有者に対して積極的に案内や情報提供していく。こちらからアプローチして課題解決につなげていくことをやらないと、待ちだけでは厳しいのかなと感じます。そのような政策をこれからやっていく必要があるとお考えでしょうか。

○平松住まいづくり課長
　８番委員から御指摘いただきましたとおり、空き家の所有者が悩みを抱えなかなか解消に至らないケースが多数見受けられます。
　そういった中で、８番委員からもお話いただいたとおりワンストップ相談会を開催しておりますが、開催につきましては県や開催市のホームページや広報誌などで広報するとともに、空き家所有者の方に対しては直接案内のチラシを個別に郵送して周知しております。
　また、市町は空き家の相談窓口として常時相談に対応していますし、市町で解決できない問題につきましてはあんしん建物相談室――ミーナ葵に相談窓口があり、予約いただければ専門家が対応するなどの相談体制を整えております。

○髙田委員
　わかりました。その方々によって空き家の状況になってしまう原因が違いますし、またそれを維持しなければならない方も中にはいらっしゃいます。維持しているのであれば空き家という言い方になるかどうかわかりませんが、とにかく人が住んでいないと防災上も大変よろしくないと思います。そういう方々の不安を払拭して次の代にしっかり渡す、次の方に活用していただくことを繰り返すことがこれからは大事じゃないかなと思います。
　新しいものを壊しては建てではなく活用をしっかりすることが大事です。今の活動を強めていただいて、そういう方に的確に御案内がいって、じゃあ行ってみようかという人が１人でもふえるようにまた御努力いただきたいなと思っております。

　説明資料16ページでございますけれども、耐震化につきましてもいろいろ議論がございました。
　１つは住宅ですが、戸別訪問や地域のシニアクラブへ出向いて重要性の啓発をやっていただいておりますけれども、効果をどのように分析されているか、お聞かせいただきたいと思います。

○星野建築安全推進課長
　戸別訪問ですが今年度は６月から11月まで実施しました。10月末時点で1,000軒余を訪問し、31件の耐震診断の申し込みがありました。
　また、シニアクラブへの訪問については10月末時点で10市町23会場で実施し、４件の耐震診断の申し込みがございました。

○髙田委員
　わかりました。新築がふえれば耐震化は自動的に進むんですが、なかなか皆さん御苦労して仕上げていこうと頑張っていただいております。戸別訪問は大変な作業だと思いますけれども、1,000件中31件と、効果があるということでまた引き続きよろしくお願いしたいと思います。

　次のイで、ホテル、旅館など多数の方々が利用するものについては耐震診断の結果を公表し、これから耐震化をやっていただくということですが、この業界、ホテル、旅館はなかなか休みがとれないとか、規模がでかいので工事費が相当かかると思います。ここら辺の御案内はしていると思うんですが、動きがこれからも厳しいのかなと。でもやらなければならないと思うんですが、何か県や国の補助、支援などを考えられているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○星野建築安全推進課長
　現状でも、大規模建築物につきましては通常の特定建築物に比較して非常に潤沢な助成制度になってございます。
　今後、この制度を丁寧に説明しながら進めていきたいと考えております。

○髙田委員
　支援といっても全体額に比べたらの話はありますが、ぜひまた何度も何度もお話していただいて、最終的にこういうところが避難所になる可能性もありますので、できるだけ早くそういう動きができるようお願いしたいと思います。

　それから、その下の緊急輸送ルートですけれども、これも建築士事務所協会で診断を実施していただいております。その次の段階が耐震化ですけれども、県当局の目標というか工程、どこら辺までに何％仕上げようとかあれば教えていただきたいと思います。

○星野建築安全推進課長
　まず、耐震診断を３年間で実施する目標を掲げて今事業を進めております。その次の耐震補強工事につきましては、今のところ工程等はございません。ただ国が令和７年度までにおおむね耐震化を完了と言っておりますので、そこがある意味目標になっていると考えております。

○髙田委員
　国としっかり連携をとって、どういう支援の方法が出てくるのか、あるのかどうかもわかりませんけれども相当なお金が必要になってくるわけです。言い方は悪いですがたまたまそこに住んでいたということです。全体的には耐震補強は全部やらなきゃなりませんが、その中でも早目にやってほしいと働きかけるわけですので対話しながら、また補助体制もできればしっかり組んでいただいて応援をお願いしたいなと思っておりますのでよろしくお願いします。

　最後ですが、説明資料の21ページ、台風19号によって災害廃棄物が相当たくさん、3,400トン出ました。
　県も災害廃棄物の処理計画をしっかり立ててあり、また市町にもそれがありますけれども、今回の対応の中で特に県として市町との連携はあったのか、あるいは県としてどのような対応があったのか教えていただきたいと思います。

○小川廃棄物リサイクル課長
　今回、台風19号で被災した市町につきましては、仮置き場の設置など事前の対応について市町へ県から連絡しております。また被害の大きかった伊豆の国市には、職員が出張してその課題の整理に当たっております。また10月23日には環境省の担当官を招聘しまして、市町担当者向けに災害廃棄物処理事業の補助金に関する説明会を開催いたしました。
　現在は、補助金申請を予定している市町についての事務処理作業が続いております。

○髙田委員
　わかりました。
　災害等廃棄物処理事業費補助金は７市町と書いてありますけれど、どのような制度になっているのかお聞きしたいと思います。

○小川廃棄物リサイクル課長
　災害等廃棄物処理事業費補助金につきましては、市町及び一部事務組合が災害のために実施した廃棄物の収集、運搬、処分に対して助成されるもので補助率は事業費の２分の１になります。ただし２分の１の市町負担のうち８割が特別地方交付税措置されるため、実質的には市町の負担は１割となります。ただし事業費の下限の規定がありまして、政令市については80万円、政令市以外の市町については40万円以上の場合に事業の対象となります。

○髙田委員
　わかりました。ありがとうございます。
　県がつくっている災害廃棄物処理計画は、今回のこの大きな災害の中におさまって動いていた認識でいいと思っております。

　最後に、全国的に見るとまだまだ復旧・復興がおくれているところがありますけれど、他県から受け入れてほしいという要請はございますでしょうか。

○小川廃棄物リサイクル課長
　台風19号による災害廃棄物処理につきましては、関東ブロック協議会や全国知事会が取りまとめて各県に要請しております。現時点で本県にその要請は来ておりませんが、要請があれば処理施設を所有する市町と相談しながら対応したいと考えております。
　なお、被災地におきましては現在も廃棄物の処理、補助金の申請事務など進めており、まずは県内対応をしっかりとやっていきたいと考えております。

○深澤委員長
　ここで、しばらく休憩といたします。
　再開は、13時15分といたします。
(　休　憩　)

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